医師のための医療面接の英語 (医学英語ハンドブックシリーズ)

 


 

診断別で分かりやすい

日本に来る外国人が増えていることで、医療現場でも外国の患者さんが急増しています。そのため、医療面接をする際にも英語力が必要になることがあるのです。本書は、英語表現として自然でネイティブスピーカーがよく使用する表現を集めたフレーズ集になっています。実践的な表現なので、読んですぐ使うことができます。

James C. Thomas (著), 高橋 良子 (著), 川名 京 (イラスト), 千葉 一裕 (寄稿)
出版社: アスク出版; 1版 (2016/5/26)、出典:出版社HP

 

はじめに

本書は、医療面接で使用するさまざまな英語のフレーズを紹介していま す。掲載されているフレーズだけが正しいというわけではありませんが、 英語表現として自然で、簡潔で、英語圏の医師がもっとも頻繁に使用する ような、患者さん(たとえその患者さんが英語のネイティブスピーカーでないとしても)に誤解を与えにくい表現を集めました。ここに紹介されて いるフレーズに慣れてきましたら、どんどんご自身のアレンジを加えてい ただきたいと思います。

本書を手に取られたら、まずは医療面接の基礎的なフレーズを紹介した Part 1をざっとご確認ください。その後、診療科ごとのより詳細な医療 面接に対応しているPart 2に進まれると、医療面接の開始から終了までに 必要なフレーズが数多く見つかります。フレーズによっては、英語表現に ついて、または英語圏と日本との医療文化の差異などについてのコメント もついています。また、英語のネイティブスピーカーによる音声もダウン ロードしてご利用ください。

必要なフレーズが自然と口をついて出てくるようになるまで、声を出しながら繰り返し練習していただければと思 います。
同僚の医師に、「医療面接とは、ことばの力を使って患者さんの病気を診断し、治療するために必要なすべての情報を集める行為のこと」と教えて もらったことがあります。本書が、外国人の患者さんを日本人の患者さん と同じようにスムーズに治療してあげたい、と考えておられる先生方のお役に立つことを祈っています。
高橋良子

Preface
The medical history is an essential component of the doctorpatient encounter. Health care professionals can obtain a significant amount of clinical information from the medical history and, in comparison to some investigations, the history is usually inexpensive, painless, and safe to perform. A good medical history can provide vital clues when making a differential diagnosis in addition to promoting a sense of rapport between the physician and the patient.

We developed this book with the aim of providing Japanese health care professionals and students with important phrases for both general and focused clinical histories. The examples used in this book were chosen to reflect the most common symptoms, diseases, and risk factors and use phrases that can be understood by patients from a wide range of English-speaking countries. We have included cultural, linguistic, and clinical comments whenever possible to provide further context and clarification.

We hope that you will find this book useful in complementing your own medical history taking style and improve your confidence when communicating with English-speaking patients.
James C. Thomas

James C. Thomas (著), 高橋 良子 (著), 川名 京 (イラスト), 千葉 一裕 (寄稿)
出版社: アスク出版; 1版 (2016/5/26)、出典:出版社HP

本書の特長と使い方

本書は医療面接で使われる英語表現を、必要なときにすぐに参照できるようにしました。Part 1(Chapter 1) で医療面接の基本表現を、Part 2 (Chapter2-15)でご専門の科のより詳しい表現を見つけられます。
●本書の特長
1 現場ですぐに使える正確でシンプル、自然な英語表現
2英語表現の使い分けや文化の違いによる注意点を解説
3 効果的な言い換え表現
4 ネイティブスピーカーの吹込みによる、無料ダウンロード音声
5患者さんの使う表現など、実践的な内容のコラム
6 巻末に、本書に収録された表現がすぐに引ける「医療面接の英語和英小辞典」を収録
ダウンロード音声について
1「医療面接の英語」の例文音声を、日本語→英語の順に収録。移動中などに音声のみでもお使いになれます。
2コラムの例文も英文音声を収録しています。
※同じ意味の言い換え表現を表す[]内の表現については、音声を収録しておりません。また、he/sheなど、/を使って併記されている表現は一部を除き、どちらかを収録しています。
音声ダウンロードは下記まで。 http://www.ask-support.com/english/

・本文ページ
1音声番号:mp3音声のファイル番号を表します。
2表現解説:日マークのあとに、単語のニュアンスや使い方など、英語表現 に関する解説が書かれています。英文の該当箇所には線が引かれています。
3言い換え表現:文の一部をさし替えることで、いろいろな場合に使えます。
4文化についての解説:マークのところでは、英語圏と日本の医療面接の違いや注意点が書かれています
・巻末和英小辞典
本書に掲載されている表現を、日本語から引くことができます。
5日本語
6英語表現
7本文該当ページ
※本文該当ページはChapter 1を中心に、代表的なページのみを掲載しています。

医師のための医療面接の英語
Practical Handbook for Doctors Essential Phrases for the Medical History

CONTENTS

はじめに
本書の特長と使い方
Part 1 一般的な医療面接
Chapter 1 医療面接の基本
i患者に会う
a挨拶
b自己紹介
c医療面接の目的
d傾聴と共感
e相手の言ったことを確認する
f医療面接の前振り
g患者情報
h主訴
ii現病歴を聴取する
a詳細
b 痛み
・発症 ・増悪因子と緩和因子 ・質 ・部位と放散痛 ・程度 ・時間経過 ・過去の症状
cよくある症状
iii追加情報を聴取する
a現在の健康問題
b 過去の健康問題
c過去に受けた手術と麻酔
d薬とアレルギー
e 家族歴
f性行為に関する病歴
g産婦人科歴
h社会歴
●喫煙●職業●快楽を得るための麻薬使用●飲酒●海外旅行●社会状況
iv面接の内容をまとめる
v医療面接を終了する

Part2 部位別・診療科別の医療面接
Chapter 2 心血管系の医療面接
i 心血管系の症状
a 身体労作時の胸痛
b発汗・多汗
cげっぷ
d呼吸困難
e起座呼吸
f動悸
g失神
h浮腫
iチアノーゼ
jめまい
k跛行と安静時痛
11心血管系の疾患.
a心臓疾患(一般)
b狭心症
c心筋梗塞
d心不全
e心膜炎
f解離性大動脈瘤
g弁膜症
h不整脈
iii心血管系の疾患に関連する危険因子
a体を動かすことの少ない生活スタイル
b糖尿病
c高血圧
d高脂血症
e 脳血管疾患
f喫煙
g家族歴

Chapter3 呼吸器系の医療面接 i呼吸器系の症状・・54
a呼吸困難
b胸痛
c度
d鼻漏
e鼻づまり
f咽頭痛
gくしゃみ
h喘鳴
i熱
ii呼吸器系の疾患
a日肺に関する病気(一般)
b肺炎と結核
c喘息
d慢性閉塞性肺疾患
e肺塞栓と深部静脈血栓症
f肺がん
g気胸
iii呼吸器系の疾患に関連する危険因子
a喫煙
bペット
c職業
d旅行
e家族歴

Chapter4 消化器系の医療面接
i 消化器系の症状
a腹痛
b肛門直腸の痛み
c腹部の腫れ
d女性化乳房
e吐き気
f嘔吐と吐血
g体重の増減
h 食欲亢進・低下
i嚥下困難
j消化不良、胸やけ、胃酸逆流
k排尿習慣の変化と排尿痛
l排便習慣の変化、便秘、下痢
m タール状便と直腸出血
n脂肪便
o腸内ガス・おなら
p大便失禁
q疲労
r黄疸
s掻痒
t腔内潰瘍
ii消化器系の疾患
a消化器系の疾患(一般)
b胃潰瘍と十二指腸潰瘍
c胆石
d肝臓疾患(一般)
e膵臓疾患(一般)
fセリアック病、過敏性腸症候群、食物不耐症
g炎症性腸疾患 (潰瘍性大腸炎またはクローン病)
iii消化器系の疾患に関連する危険因子
a飲酒と麻薬使用
b食事
c旅行
d家族歴

Chapter5 神経系の医療面接
i神経系の症状
a頭痛
b視力の変化
c聴力の変化
d日話し方の変化
e日嗅覚・味覚の変化
f嚥下の異常
gめまい
h失神
i日感覚の変化
j筋力低下
k歩行困難
l便失禁・尿失禁
m熱
n疲労
o発疹
p発作、痙攣
q不随意運動、震え
r記憶
s混乱、人格の変化、気分
t首のこり
u吐き気、嘔吐
ii神経系の疾患
a 神経疾患(一般)
b脳卒中、くも膜下出血、脳血管障害
c神経系感染症
d片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛
e 高血
fてんかん
iii神経系の疾患に関連する危険因子
a薬
b感染症
c社会状況、社会的機能、可動性
d外傷
e家族歴

Chapter6 内分泌系の医療面接
i内分泌系の症状
a甲状腺疾患
・甲状腺腫●体重の変化●排便習慣の変化●月経の変化●温度不耐性・発汗・皮膚・髪の変化・動悸・頻脈・不安感・気分の変化●震●声の変化●目・視力の変化●筋肉低下
b糖尿病
・体重減少●多尿症●多渇症・多食症・神経障害●腎症●網膜症・末梢血管障害・冠動脈疾患
c副腎疾患
・倦怠感・嘔気・嘔吐●体重の変化●皮膚の変化
d下垂体疾患
●疲労●食欲不振・発汗●巻怠感・性欲減退・顔貌の変化・手足の肥大●頭痛●視覚の変化
ii内分泌系の疾患
a内分泌疾患(一般)
b甲状腺疾患
c副腎疾患
d下垂体疾患
e糖尿病
iii内分泌系の疾患に関連する危険因子
a薬
b悪性腫瘍
c手術、放射線療法
d家族歴

Chapter 7 筋骨格系の医療面接
i筋骨格系の症状
a 関節痛・筋肉痛
bこわばり
cロッキング
d腫れ
e変形
f脱力
g機能喪失
h 感覚障害
i関節外症状
j便失禁・尿失禁
ii筋骨格系の疾患
a筋骨格系の疾患(一般)
b変形性関節症
c関節リウマチ・
d骨折
e脱臼
f日腱炎、滑液包炎
g筋挫傷
h靭帯捻挫
iii筋骨格系の疾患に関連する危険因子
a薬
b姿勢と反復運動
c社会状況、機能、可動性
d外傷
e家族歴

James C. Thomas (著), 高橋 良子 (著), 川名 京 (イラスト), 千葉 一裕 (寄稿)
出版社: アスク出版; 1版 (2016/5/26)、出典:出版社HP

Chapter 8泌尿生殖器系の医療面接
i泌尿生殖器系の症状
a骨盤痛と腹痛
b排尿障害
c尿の回数と量の変化
d夜間頻尿
e 尿意切迫
f尿流に関する問題
g尿失禁
h血尿
i尿中の空気
j掻痒、黄疸、腹部膨満
k尿道分泌物
l生殖器病変
m睾丸の痛みと腫れ
n性行為に関する病歴
ii泌尿生殖器系の疾患
a腎臓と尿路の疾患(一般)
b糖尿病
c腎臓結石
d尿路感染症(膀胱炎)
e腎不全
f性感染症
g泌尿生殖器系と腎臓のがん
h 泌尿生殖器系の手術
iii泌尿生殖器系の疾患に関連する危険因子
a薬
b食事と飲み物
c外傷
d家族歴

Chapter 9 精神科の医療面接
i精神科の症状
a来院の理由と紹介
b病前性格
c気分
d睡眠
e興味
f罪悪感
g活力
h 集中力
iストレス
j不安
k食欲と体重
l躁状態
m 強迫観念と衝動強迫
n妄想
o幻覚
p自殺念慮と自傷行為
q病識
r精神科の既往歴
s精神科の治療
ii精神科の疾患
a一般的な精神衛生上の問題
bうつ病
c不安神経症
d統合失調症
e強迫神経症
f摂食障害
g双極性障害/躁うつ病
h認知症
iii精神衛生状態の評価
a導入
b時間に対する見当識
c場所に対する見当識
d人物に対する見当識
e記憶と想起
f日数を逆に数える

Chapter 10 小児科の医療面接
i 小児科特有のフレーズ
a親に対する自己紹介
b子供に対する自己紹介
cスモールトーク
d励ましの表現
e妊娠について
f分娩/出産について
g産後について
h成長
i発達
j予防接種
k 乳児の食事
l子供の食事
m睡眠
n泣くこと
o遊び
p行動
q学校と学校での成績
r兄弟姉妹
sトイレの習慣
ii小児科の疾患
a喘息
b湿疹
cウイルス感染
d呼吸器感染症
eてんかん
f中耳炎
iii小児科の疾患に関連する危険因子
a アレルギー
b親の職業
cタバコ
d家族歴
e病人との接触

Chapter 11 産婦人科の医療面接
i産婦人科の症状
a 骨盤痛と腹痛
b泌尿器系の症状
c月経困難症
d月経過多
e頻発月経、希発月経、無月経
f中間期出血
g性交疼痛
h 性交後出血
i膣分泌物
j乳房組織の変化
ii産婦人科の疾患・・・190
a子宮内膜症
b子宮筋腫
c多嚢胞性卵巣
d婦人科がん
e妊娠中の母体の健康に関する問題
f流産と中絶
g子宮外妊娠
iii追加情報
a初経、閉経、最終月経
b性行為に関する病歴
c避妊
d過去の妊娠
eホルモン補充療法
fスクリーニング検査
g産婦人科の手術
h妊娠について
i分娩/出産について
j産後について

Chapter 12 麻酔科の医療面接
i麻酔を受ける患者さんに対する質問
a歯、義歯、口、あご
b過去の手術と麻酔
c薬とアレルギー
d家族歴・
e社会歴
f心血管系の疾患
g呼吸器疾患
h 肝臓疾患と血液疾患
i脳血管疾患
j内分泌系疾患
k首と背中
l腎臓疾患
Chapter 13 皮膚科の医療面接
i皮膚科の症状
a皮膚損傷と発疹
b痒み
c痛み
d分泌物
e打撲傷
f爪の変化
g髪の変化
h全身症状
ii皮膚科の疾患
a皮膚の一般的な疾患
b湿疹
c乾癬
dほくろ
e皮膚腫瘍
iii皮膚科の疾患に関連する危険因子
a薬とアレルギー
b家族歴
c予防接種
d社会歴

Chapter 14 耳鼻咽喉科の医療面接
i 耳鼻咽喉科の症状・・ 218
a聴力損失
b耳鳴り
c耳痛
d耳漏
eめまい
f嗅覚の変化
g鼻閉塞
hくしゃみ
i鼻汁と鼻出血
j腔内疼痛
k咽頭痛
l咳
m嚥下障害
n発声困難
ii耳鼻咽喉科の疾患
a耳鼻咽喉科の一般的な疾患
b中耳炎
c副鼻腔炎
d扁桃腺炎
e喉頭炎と咽頭炎
f頭部腫瘍と頸部腫瘍
iii耳鼻咽喉科の疾患に関連する危険因子
a薬とアレルギー
b家族歴
c外傷
d社会歴

Chapter 15 眼科の医療面接
i眼科の症状
a視力低下
b視野のぼやけ、かすみ、ゆがみ
c目の充血
d眼痛
e目の分泌物と涙目
f目のかわき、ざらつき、痒み
g閃光と飛蚊症
h複視
i頭痛
j羞明
ii眼科の疾患
a一般的な目の疾患
b結膜炎
c緑内障
d斜視
e白内障
fブドウ膜炎
iii眼科の疾患に関連する危険因子
a 現病歴と既往歴
b目の手術
c家族歴
d外傷
e社会歴

コラム:
病院でよく使われる同意語
医療面接前の英語表現
痛みの種類を表す形容詞
痛みの程度と期間、範囲を表す形容詞
産婦人科の患者さんがよく使う英語表現
皮膚科の患者さんがよく使う英語表現
眼科の患者さんがよく使う英語表現

巻末
医療面接の英語和英小辞典

Part 1

一般的な医療面接
General History Taking
Part1では、もっとも一般的または基礎的な医療面接で必要となる英語表 現を紹介しています。患者さんが英語のネイティブスピーカーである場合 もそうでない場合も理解してもらえる、簡潔でわかりやすいフレーズです。 患者さんを安心させるために使えるフレーズなども含まれています。 診療科ごとのより詳細な医療面接で使用するフレーズについてはPart 2 をご覧ください。

James C. Thomas (著), 高橋 良子 (著), 川名 京 (イラスト), 千葉 一裕 (寄稿)
出版社: アスク出版; 1版 (2016/5/26)、出典:出版社HP