英文法の楽園 – 日本人の知らない105の秘密 (中公新書)

 


 

英語のセンスが磨かれる

英語を学習していても、知らない単語ばかりが並ぶ文章に出会ったり、いざ話すときにフレーズが出てこなかったり、その場に適した英語表現がわからなかったりすることは多々あります。本書では、実践的に使える英文法を、Q&Aの形式で学ぶことができます。豊富な例文と、知って得する知識が満載の1冊です。

里中哲彦 (著)
出版社: 中央公論新社 (2013/8/25)、出典:出版社HP

はじめに

日本では英会話に関する本や教材があふれかえり、大きな駅の周辺にはかならず英会話学校があります。多くの人が英語を意識しながら生活していることを感じずにはいられません。むろん自然で実用的な英語を身につけようという姿勢はなんら批判されるべきものではありませんが、英文法をないがしろにしていては自分の意見や気持ち、事実や現象を正しく相手に伝えることはとうていできません。

私の見るところ、日本にいながらにして、きちんとしゃべることができるようになった人は英文法をひととおり習得した人ばかりです。まとまりのある英語をきちんと話すことのできる人は、語彙が豊富であることはもちろんですが、英文をつくりあげる文法力をつちかった過去をかならずもっています。

日本人が英語を話せるようにならない根本的な理由のひとつは、学校で習う文法があまりにも枝葉末節的なことにこだわってしまっているからです。結果、「受験英語」の厳しすぎるストライクゾーンに萎縮してしまって、ボールを投げられない日本人を量産してしまいました。

もうひとつの理由は、よく使う単語や熟語の用法と、構文や慣用句についての文法的な成り立ちについて、わかりやすく説明してこなかったことでしょう。すべての言語と同様、英語も外国人学習者にとっては不思議に満ちあふれています。そして、そうした問題点はまた、「説明しやすいもの」と「認明しにくいもの」とに分かれます。

説明しにくい、あるいはこれまで言及されることのなかった文法現象をあえて取りあげ、難解な用語を駆使することなく、わかりやすく説明してみようというのが本書の意図です。「だれもが知っている英文法の知識」を型どおりの文法用語でなぞるのではなく、「たいていの人が知らない英文法の謎」を平易な言葉で説き明かしてみたいというのが筆者の願いです。3本目のとはいえ、日本人の英語学習者がかかえている文法の悩みはさほど多岐にわたるものではありません。長いこと日本人が話す英語の文法的な誤りを小まめに収集してきましたが、共通の誤りや勝手な思い込みが驚くほど多いのです。

本書は、『東京新聞』と『中日新聞』に寄せられた「英文法に関する質問」に答えたものをまとめたものですが、みなさんのなかにも、ひょっとすると同じような疑問をもっている人もいるのではないでしょうか。

この小さな本のなかに、英文法の謎を解くカギがあれば、たいへんうれしく思います。とりわけ、これから英語の先生や翻訳家になろうとしている若い読者のみなさんに読んでいただけたら、筆者としてこれにまさる喜びはありません。

里中哲彦

里中哲彦 (著)
出版社: 中央公論新社 (2013/8/25)、出典:出版社HP

CONTENTS

はじめに
001 どっちが先なの?
C an が先で、a があと
002毛髪を数える。
> hair hairs
003 the summer
対置・対立の the
004 総称表現
無冠詞で複数形が一般的
005 留守録メッセージ
>> a message to your message Do?
006 A Happy New Year?
Happy New Year!
007 「どちらにお勤めですか?」
Who do you work for?
008 what と how の違い
[意見・感想と手段・方法」
009 現在完了形の考え方
「過去に起きたことをもっている」
010 always と進行形
「いらだち」ばかりではない
011 状態動詞の進行形
ハント成り立ちうる3つのケース
012 なぜ will を使わないの?
トルト「行事」は動詞の現在形であらわす
013 Can you speak Japanese?
言語能力を露骨に問う
014 情報を聞きだす表現
► May I have …?
015 shall は消えたか?
おごそかな場では健在
016 Shall 1.2
か格式ばった表現
017 Shall we ..?
古めかしい表現
018 Will you 2
「……してくれない?」
019 I must = I have to ですか?
「自分の意志」と「周囲の事情」
020 〈義務〉ではない have to
〈現在の推量〉をあらわす
021 have to の知られざる用法
話者の不満やいらだち
022 have to と need to
by need to は客観状況による判断
023 might as well
消極性がただよう
024 「ページの下」
up the bottom of the page
025 マニフェスト?
platform/ pledge / agenda
026「ひとり分の量」
portion
027 名詞 の must
「絶対に必要なもの」
028 hang の原義、
「掛ける」から「コツ」へ
029 texture
「質感」から「食感」まで
030 「スタッフ」の勘違い
phystaff は集合名詞
031 家具やお金が数えられない?
異種の集合体だから
032 イヌ派、それともネコ派?
a dog person / a cat person
0332が5つ
► five twos
034 everyone を代名詞にすると
いい会話では they がふつう
035 使いこなせない they!
自分が属さない「彼ら」
036 be content
「よしとしている」
037a- ではじまる語
参勢「~のほうへ」の意味をもつ
038 convenient
参参参人を主語にしない理由
039 smoke-free
喫煙が自由?
040 this man をどう訳す?
トルト「ある男」
041 no-go zone
立入禁止区域
042 surprised は? HEY
「(人が)驚いて」です
043 some を使った疑問文
肯定的な答えを期待
044 コンビニは便利な店?
convenience store
045「まだ~ない」
ト イライラの still
046「私も」という相づちは!
ント Me, too. ではダメ?
047 maybe
「たぶん」ではなく「どうするかわからない」
048 off の基本イメージ
「離れている」
049 by
「そばに」
050 kinda = kind of
か言い切ることを避ける
051 副詞の最上級
E the Buch
052 <if+主語+ were to…>
自由奔放な想像世界を描出
053「仮定法未来」になぜ should?
「確実に~になる」
054 as if
トラン「もし…ならば、そうであるように」
055 as / since / because の違い
as は堅苦しい
056 put の基本的な意味
「落ち着かせる」
057 「~させる」の違い
make / let / have / get.
058「授業をサボる」は?
► skip class / cut class
050 ドンマイ?
Dont worry
060「借りる」のいろいろ
borrow / use / rent/hire
061「与える」でも give ではない?」
hygive は〈所有権の移動〉
062 I don’t know.
ント「さあね」
063 I suppose
「確信のなさ」と「疑い」をほのめかす
064 believe と believe in
「言葉を信じる」と「存在を信じる」
065 Don’t bother. Don’t bother me.
「気にしないで」と「ほっといてくれ」
066 expect は「期待する」?
悪い意味にも使う
067 hold
keep Pleave との違い
068「好きじゃない」
by like を使うと失礼?
069 be like ? look like
「性格」と「容姿」
070 Would you mind ving? に対して
しぶしぶ承諾するときは?
071 nuke
レンジでチンする
072 rob A of B の考え方
yof は off の意味をもつ
073 meet はどんなときに?
「知り合いになる」と「落ち合う」
074 I tried. の誤解
失敗したときの言葉
075 新聞のヘッドラインA O
短い動詞を使う
076 sell well
なんらかの特性をもつ
077 just と 命令文
強調と緩和と助言
078 命令文は動詞から始める?
トトロ語では主語をだすことも
079同格の to- 不定詞
品詞転換をしてみよう
080 be to do
「~すべき状態にある」
081 不定詞か動名詞か?SIONEY
〈仮想性〉と〈現実性〉
082 動名詞のみを目的語にする動詞
回避・延期・習慣・反復〉
083 the reason why
you the way howと同じか?
084 関係代名詞の what は単数扱い?
複数扱いもする
085 an age where
where の勢力拡大
086 into の感覚。
突入
087「~にハマっている」
没頭・没入〉の into
088 over の捉え方
トル 半円のイメージ
089 through のイメージ
《通過→過程→終着〉
090.5個で400円
交換のfor
091 前置詞の like
「~と同じように」
092 in this morning?
前置詞の省略
003 前置詞 on の中心義
“接触”が基本的な意味
094 speak ill of A は使われない? 9
say bad things about A
095 Of course
それと気づいたときに用いる
096 よく So much for today. というけれど・
That’s all for today.
007 be bound to do
これから起こりうることへの確信
098 cannot helping
「思わず~してしまう」
099 can’t resisting
「~したいという気持ちを押さえられない」
100 give up できるものは?
すでにやっていること
101 Let’s…の謎
「思いやり」をあらわす
102 語順が入れ替わるのはどうして?
重要情報は後ろに
103 英語に「」はあるの?
日本語と同じマークを使用
104 コロンとセミコロン
イコールとピリオド
105 タイトルはどう表記する
「機能語」は小文字で
おわりに

Design & Typesetting : Shinya Yamada (Studio Pot)

英文法の楽園

里中哲彦 (著)
出版社: 中央公論新社 (2013/8/25)、出典:出版社HP