上級英文法

 


 

上級英文学習で大切なことは?

英語の中級者や上級者は、自分が文法を完璧に理解して使いこなせると思っているのではないでしょうか。しかし、普通の英文法書には載っていない例外や間違えやすい語法などがたくさんあります。本書は、英語中級者や上級者が見落としやすい英文法をまとめたテキストです。

成田 修司 (著)
出版社: ベレ出版 (2007/5/25)、出典:出版社HP

はじめに

英語を教えてきた経験上、レベルの高い生徒に感じる最大の弱点は「文法の理論は知っているが、単語ごとの用法を知らなすぎる」ことでした。しかしアドバイスは、「多くの英文に触れて、語法の貯蓄を少しずつ貯めていくしかない」くらいしか言えませんでした。実際、何か参考書を勧めようにも、十分な量の語法を扱った本はなかったのです。そこで語法を徹底攻撃できる兵器を自分で開発しました!これは言わば辞書と文法書の中間的存在、「語法の一覧集」です。これ1冊あれば、上級者が必要な語法をドカンとまとめて覚えられます。

一覧表の連続だけというのも退屈なので、別の攻撃目標として他の文法書には詳しく載っていない(あるいは解りにくい)文法項目もいくつか設定し、徹底解説しました。特定の試験対策に的を絞った訳ではありませんが、TOEIC満点近くを目指す地盤固めにも最適です。

本書の特徴

◎上級者が覚えるべき語法・型・例外を網羅
◎覚えにくい文法項目を厳選し、新しい見方で集中攻撃する
◎正誤を超えた文章テクニックが満載
◎文化的・歴史的背景、ある程度の語彙も同時に紹介(英検2級程度以上を想定)
文法は正誤ウンヌンより、本質を理解することに重点を置いています。ライティングを教えた経験から得た、文章作りの極意・裏技・反則技もお知らせします。模範的な例文中心の他の文法書と異なり、書きがちな「間違っていなくても不自然・不細工な例文」がたくさん出てきます。

語法にも文法にも、いわゆるグレーゾーンがあります。実際にはルール通り運用されないとか、人により正誤判断が異なる等の場合です。これは追求するほど「泥沼にはまる」ため、かなり詳しい文法書でも扱いが小さいのです。本書ではここにも集中攻撃を加え、現実社会での運用傾向をもとにした、場合に応じた微妙なさじ加減」がわかります。各項目の執筆にあたっては諸分野のメディアを調査して、その膨大な結果を反映しています。イギリス出身の英語講師Paul Dorey氏にも、本書の怪しげな?用例の多くに貴重なコメントをもらいました。

これらはすべて、正誤を見抜く知識というより、表現力を豊かにし使い分けるためのものです。結局、文法の最終目的は文章を意のままに操ることです。結果として、新たな文法用語を多数造るなど、かなり変な本ができました。英文法とタイトルがついていますが、これは例外語リストであり、語法付き単語集であり、文章テクニック集でもありと攻撃目標は点在しています。私は文法艦隊の舵とり係、自称「文法ナビゲーター」です。さあ皆、私と一緒に「変な英語の国」へ向かって出航!

2007年5月
成田修司

本書の見方

本書ではネイティブの文法感覚をつかんでもらうため、本書独自の文法用語を多数使用しています。既存の文法用語には当てはまる語が存在しない場合がほとんどですが、文法を煩雑にするためではなくむしろ簡略化するための造語ですのでご理解ください。なお、紹介した語彙・表現も英検準1級程度の人には必要なものを選んでいますから漏らさず覚えることをお勧めします。

文中の記号、略号は次の意味を表しています。
():言外の意味、補足説明、和訳
[]:用法・解説
cf.:参考
×:誤った用法
?:完全にありとは言えないがありに近い不自然な用法、非慣用的表現
◎:特に注目すべき正しい用法
その他の◎×のない一般の用例は、正しいまたは一般に正しいとされる用法を用いた例です。

成田 修司 (著)
出版社: ベレ出版 (2007/5/25)、出典:出版社HP

CONTENTS

はじめに
第1章品詞結合編
①判別しにくい品詞、接尾辞から判断できない品詞
●名詞の接尾辞を持つ名詞を、形を変えず動詞としても使う語
●語尾が-mentで終わるので名詞と行らわしい別の品詞の語
●形容詞と紛らわしい名詞
●形容詞と名詞の両方に使われる接尾辞のent,-ant
●同系語でentは形容詞、-antは名詞と使い分ける語
●その他-antで終わる名詞
●形容詞そのままの形でよく名詞としても使う語
②知っている単語の意外に知らない品詞・意味
●意外な意味を持つ動詞
●意外な意味を持つ名詞、あるいは名詞に見えにくい名詞
③名詞、不定詞、冠詞、主語や目的語の「事実上の品詞」の実態
●不定詞の品詞は何か?主語は不定詞にしてもよいのか?
●主語と目的語は必ず名詞句か?
④わかりにくい節と品詞の関連性:ブロック全体の品詞を見抜く
●本書の「純節」の定義
●「純節」と「名詞節、形容詞節、副詞節」の違い
●形容詞と名詞の動名詞化(受動を含む)
⑤同音異句:品詞の垣根を越えて
●同音異句
【第1章】確認問題・解答解説

第2章名詞編
●名詞の分類図
①変化がバラバラで覚えにくい単数・複数
●不規則変化複数形
●単複同形の可算名詞
②判断に迷う可算・不可算名詞
●間違いやすい不可算名詞(単数扱い)
●単数扱いも複数扱いもする可算集合名詞
●不可算名詞に間違いやすい可算名詞
●可算名詞的に複数化することがある不可算名詞
●別の品詞から可算名詞になった名詞
●可算名詞として使う飲食物と、日数を指すsleep.
●同じ語で可算・不可算の使い分けに注意を要する語
●抽象名詞と物質名詞の可算名詞化
●見た目が複数の単数扱い名詞

3.選択に悩む不可算名詞と可算名詞の「ユニットの種類」”a A of B”
●形状にかかわらず使うもの
●形状に応じて使う語
●容器の名称を用いるもの
●測定単位を使うもの
●同種の生物の群れ(基本的に人間以外の可算名詞)に使うもの
④複数扱いの名詞の謎
●常に-sをつけて複数形にして使われる非集合名詞(複数扱い)
●-がつかない複数扱いの集合名詞
⑤代名詞の謎
●関係代名詞の制限用法と非制限用法
●不定代名詞「someは肯定、anyは否定と疑問文に」ではすぐ行き詰まる
●one ofの後に複数形が続くとは限らない。
⑥辞書ではわかりにくい省略語、当てスペル、頭文字、一般名詞化した商標
●日常生活の略語と当てスペル
●学校生活の略語
●日常生活と学校の頭文字
●一般名詞化した商標
【第2章】確認問題・解答解説

第3章動詞編
①混同しやすい動詞活用
●紛らわしい活用を持つ動詞
●活用が2種類以上あるややこしい語
●過去、過去分詞が同じ動詞に注意
●自動詞に間違いやすい他動詞
●他動詞に間違いやすい自動詞
●他動詞にも自動詞にもなる語
●特に使い分けに注意を要する語
②後に続くのは動名詞かto不定詞か、はたまた原形不定詞かthat節か?
●動名詞と不定詞のどちらも使う動詞
●原形不定詞を使うもの
●動名詞は使わずto不定詞は使う動詞
●不定詞は使わず動名詞は使う動詞
●不定詞か動名詞かで意味が異なる動詞
●通常that節を主に使う動詞
●後に名詞を挟んでto不定詞を使う動詞
③型と例文で覚える動詞の用法
●超重要語の頻出パターン
●その他の超重要語編
●それ以外の動詞の型一覧
●「代動詞」と「代形容詞」の50
④分詞構文徹底研究
●分詞構文の基本ルール
●分詞構文のパターン一覧表
●分詞の意味一覧表
●ぶら下がり分詞構文
●独立分詞構文の穴
【第3章】確認問題・解答解説

第4章形容詞・副詞編
①形容詞なのか副詞なのか名詞なのか判断しにくい語
●home, houseの場合•right, leftの場合
●東西南北、前後上下左右の方角を指す語の場合
●almost, nearlyの場合
●first, second, third…とfirstly, secondly, thirdly…の場合
●場所を指す名詞に間違いやすい副詞
●場所を指す副詞に間違いやすい名詞
●通常副詞なのに、あえて名詞として使う場合
●-lyがつく形容詞
●「接続副詞」は接続詞なのか副詞なのか両方なのか?・
②形容詞から副詞への不規則変化
●A)形が変わらず、基本的な意味も変わらない語
●B)品詞が変わると意味が変わるもの
●形容詞に-1yがついて形容詞のままで意味が変わる語
●副詞から形容詞に変えるとき、派生形がないため別の単語を使うもの・
③名詞の前につける形容詞とその順序
●形容詞を連続して使うときの順序
④動詞を形容詞化する場合、動名詞を形容詞として使う場合と名詞を代用する形容詞
●形容詞のボキャブラリー4大原則
●他動詞しか存在せず分詞形容詞を使うもの
●過去分詞型形容詞は使うが、形容詞が存在するため現在分詞は通常使わないもの
●現在分詞に加え、別の意を表す純形容詞が存在するもの
●もともとは過去分詞の形だが、純形容詞として使うもの
●過去分詞と「by以外の前置詞」を組み合わせた慣用的表現
●形容詞の代わりに名詞を使う「名詞代用形容詞」
●わかりにくい動名形容詞と現在分詞の差異
●適切な形容詞を選ぶ4大ポイント
●分詞構文型形容詞構文
⑤形容詞と副詞の比較の急所
●比較級にしにくい形容詞
●比較級にしにくい形容詞をあえて比較の形にする場合
●形容詞・副詞の比較の不規則変化
●明確ではないer, est型とmore~, most~の変化パターン
●比較級での比較対象は主格か目的格か
●比較のときの程度の差の示し方
●「基本形」とは少し異なるさまざまな比較級、最上級
⑥紛らわしい形容詞」
【第4章】確認問題・解答解説

第5章時制の落とし穴
①紛らわしい時制表現-
●いんちき(見掛け倒し)現在完了?
●存在しない時点を表す時制
②未来で使う現在形と現在進行形-
●進行形にしにくい動詞(動詞の種類による場合と特定状況)
●動詞以外の品詞も進行形にできる?
③理論上存在するのに使わない時制
●時制一覧表
●完了進行形の受動態は使わない
④通常のルールとは異なる時制の形にするもの
●過去で使う現在形
●未来で使う不定詞
●過去形より古いのに過去完了にしない過去形
⑤時制がありそうでない仮定法の時制
⑥仮定法における時制の混在
⑦同じ形の文でも動詞の種類で変わる時制
【第5章】確認問題・解答解説

第6章慣用的語法、単語や表現毎に決まった語法、複数ある語法
①名詞句が中心の半慣用表現
●He is acerの形をとるもの
●goon~の型でよく使う表現
●go forの型でよく使う表現
●have a~/take a~等の型でよく使う表現・
①特定の語と組み合わせが決まっている前置詞
●同じ動詞で前置詞を加える場合と加えない場合
●形容詞と慣用的前置詞一覧
●使う人の考え方で微妙に変わる前置詞
③慣用的に使われる冠詞
●冠詞がつく慣用句とつかない慣用句
●紛らわしい慣用句
④使う冗長、使わない冗長「馬から落ちて落馬した」
●同族目的語の例
●その他の誤った用法
【第6章】確認問題・解答解説

第7章紛らわしい呼応と議論中の語法
①呼応の基礎ルールと紛らわしいルール
②正誤を決めかねるもの、どちらも正しいもの、正しくなくても使われるもの
③意図的に一致させない場合
④形容詞で代用する副詞
⑤等位接続詞ではじまる文
⑥分離不定詞
⑦性別を示す名詞と性別意識の動向
⑧時代と共に変わりゆく英文法現代でも使われる古風な単語とすたれた語法

第8章英語的文構築の極意
①無生物主語は無生物ではない?
②能動態と受動態(日本語と英語で異なる能動・受動の優先)
③口語と文語、話し言葉と書き言葉、直接的表現と婉曲的表現
④比喩、修辞のポイント
⑤語順により変わる強調程度、文の長さとバランス(標準的語順と長さ)
⑥コンピュータ時代の句読点のツボ
【付録】測定単位と温度の基礎知識と換算

成田 修司 (著)
出版社: ベレ出版 (2007/5/25)、出典:出版社HP