1年間でスコアを500から795へ! TOEICスコアを約300点上げた勉強方法

英語学習初心者が気になることと言えば、上級者がどのような学習をしてきたのかだろう。やはり、英語を習得した人の学習法を自身も取り入れたいところ。そこで、大手オンライン英会話で教師を経験があり、現在はニュージーランドに在住している中野大河さんに自身の学習方法を教えてもらった。

英会話講師になるまでに取り組んだ勉強

ここでは、私が英語の学習を開始した当時から現在までに「どのような学習教材を使って、どのように学習に取り組んできたのか」を紹介していきます。英語学習に取り組み始めたのは約6年前のことです。当時、私は大学生でした。外国人の方と一度も会話をした経験のなかったこともあり、「How are you?」に「I’m fine, thank you, and you?」と答えることが限界でした。

しかし、当時の私は、高校時代英単語をひたすら暗記していたこともあり、初のTOEIC®受験に対して自信満々でした。当時のTOEIC®総受験者の平均点が580点前後だったので、平均より少し上の600点は固いだろうと思って受験した結果が、下の画像の通り500点でした。

初めて受験したTOEIC®のスコアは500点だった

今でも、高校のときに一番の得意科目であった英語の試験にも関わらず、平均点を大きく下回るスコアにショックを受けたことを覚えています。TOEIC®は990点満点の試験なので、約半分の点数です。高校時代のテストで言えば、100点満点のテストで50点を取ったような気分でした。ですが、この悔しさをバネにして、まずはTOEIC®で800点を取ることを目標に英語学習を始めました。

TOEIC®で800点を取るために使用した教材は『TOEICテスト新公式問題集』です。少し値段が高めでしたが、”公式”と書いてあるので間違いないだろうと思い、大学への通学時間(約1時間半)を利用して学習しました。

今振り返ると、私の英語学習の進め方は少し変わっていたと思います。問題を解いて復習をするというサイクルで学習を進めるのが一般的でしょう。ですが、自身のぐうたらな性格も相まって、”問題を解く”のが面倒臭く感じ、復習に多くの時間を費やしました。このように、復習を中心に知らなかった単語や表現を通学の電車内でひたすら覚えることを繰り返しました。この学習による語彙力の増加が思いのほか効果があり、1年後のTOEIC®のスコアを300点上げる一因になったと思います。

1年間でおよそ300点もスコアを伸ばすことができた

約1年間でスコアをおよそ300点上げることに成功しましたが、急激に伸びた理由は、語彙力の増強だけではなく、就寝前に行っていたリスニング学習の影響が大きいと思います。毎日、寝る前に目を閉じて公式問題集の音声を聞いていました。ポイントは、”目を閉じる”というところにあったかもしれません。解答を見ながら音声を聞いてしまうと、耳で聞き取れない情報を目で補完してしまうため、純粋なリスニング力を鍛えることができないからです。最初は全く理解できませんでしたが、1〜2ヶ月くらい学習を続けると徐々に聞き取れるようになりました。

英会話カフェが英会話力の向上に繋がった

ここまではTOEIC®テストの学習方法について話してきましたが、ここからは英会話力の伸ばし方について説明していきます。私の場合、自身が大学生のとき、学校の共有スペースで開催されていた英会話カフェに参加したことが英会話力向上のキッカケだと思います。仕組みはシンプルで学内にて教鞭を取っているネイティブの先生が、連日昼休みに学生と英会話をするというものです。

もちろん最初は何も話せませんでした。始めはひたすら聞き役に回って、周囲が何を話しているのかを聞くことに集中していました。辛抱強く聞き役に徹していると、たまに会話をふられるので、返答しているうちに少しずつ言えることも増えました。周りも同じように英語が話せない人もいたので、あまり恥かしさというのはなく、継続することができました。

毎日昼休みに学校の共有スペースで行われていた英会話カフェに参加していた

英会話カフェでの経験から思うのは、英語学習の本を一冊でも手に取ってみることです。手に取る際の基準は、学習が継続できる姿をイメージできるかどうかです。ここで難し過ぎる本を手に取る理由はありません。簡単な本で構いませんので、何度も繰り返し読むことや音読して練習することが大切です。英語学習が1年以上継続できたら、次のステップに進みましょう。

”好きこそ物の上手なれ”の通り、自分の好きなことに関する英語を繰り返し聞くことや見ることが大切です。映画が好きならば、気に入っているシーンを何度も見て口ずさむのが良いでしょう。洋楽が好きであれば、好きな曲を聞き流すのもいいと思います。好きなことに沿って取り組めば英会話だけではなく、モチベーションを保つのにも良いと思います。

ここでは英語学習を開始した当初(TOEIC®500点レベル)からの勉強について紹介しました。英語学習は個人の習熟度や性格によって、最適な教材や学習法が異なります。本記事が、皆さんの学習方法の視野を広げることに繋がれば良いかと思います。