基礎英語はどこまで身につける? 覚える目安を知ろう

英語を学ぶにはまずは基礎英語からと言われるが、基礎英語はどこまで身につければ良いかわからない人も多いだろう。ここでは脱初心者を目指す人の目安となる基礎英語レベルを中野大河さんに解説してもらった。

基礎英語力はどこまで必要?

英語学習の基礎を身につけるためには、受動学習から始めると良いです。ここでの受動学習は、単語や文法、リスニングなど一人でもできる内容を指します。理由は、スピーキングやライティングなどの能動学習では話し相手や添削者が必要であり、基礎英語力がなければコストに見合った効果を得られないからです。そのため、基礎英語をつけてからアウトプットに移ることを心がけましょう。

基礎英語の中でも大切な要素の一つが語彙力です。日本語が上手く話せない外国人が「私、好き、りんご」のように単語を繋げて話すことを目にしたことはありませんか? 文法的には「私はりんごが好きです」と言うのが正しい文法ですが、単語のみを言ったとしても伝わると思います。単語自体を知らなければ相手に物事を伝えることができません。ですので、基本的な語彙力をつけることが非常に大切です。

漠然と語彙力をつけると言っても、どれくらいの語彙力をつけたら良いかと思うかもしれません。私自身の経験からすると、市販の英単語帳を一冊購入して日本語の意味を聞かれても、即座に答えられるまで繰り返して定着させると良いでしょう。

語彙力の次に身につけるべき能力は文法力です。文法は、「私、好き、りんご」から「私はりんごが好きです」に変えるために必要です。文法を学習する上で意識することは語順です。日本語は語順がバラバラでも意味が通じますが、英語では語順が異なると意味が通じません。ですので、文法を勉強するときは語順を意識して学習しましょう。

では、文法はどこまで身につければ良いのでしょうか? 答えは中学3年間で習う範囲です。巷には中学英語のやり直し教材が数多く出回っているので、自分に合った教材を購入して3〜6ヶ月かけて身につけましょう。一冊やり終えた頃には、コミュニケーションに支障が出ない程度の文法力を身につけることが可能です。

単語と文法を身につけたなら、いよいよリスニングに移ります。英語圏の人とコミュニケーションを取れるようになりたいと言う人は、TOEICのリスニングパートで400点以上を目指しましょう。TOEICのリスニングパートではメジャーな英語圏のナレーションが含まれているので、8割以上のスコアを取得できるようになればリスニング力の基礎があると言えます。

このように基礎英語力をつけるステップとしては、「単語→文法→リスニング」と進んでいくことをオススメします。実際の会話では、相手に複雑な内容を伝えなければならないシーンがあります。そんなときに基礎力がない状態であれば、応用を利かせて相手に伝えることはできません。ですので、基礎力をつけるための時間と労力は惜しまずにかけてください。しっかりと基礎英語力を身につけて、英語上級者への階段を登っていきましょう。