TOEIC L&R TEST 戦略特急 スコア育成計画 (TOEIC TEST 特急シリーズ)

500〜600点でTOEICが伸びない人はこちら!

TOEICも数回受けてみて、徐々に点数もあがっており今は600点辺りとなったもののそこから伸び率が低下した方もいるのではないでしょうか。そういった場合は一度、学習方法を見直してみるのも良いでしょう。本書ではPart1~Part7のすべてのパートについて学習法が具体的に書かれており、特に復習法で気をつけるところも言及されているのが特徴です。

TOEIC対策本が家に積読状態…
たくさん問題を 解いているのに スコアが上がらない…
そもそも、 そんなにたくさんの問題を解くなんて無理…

だからといって、「復習は大事」と言われても、同じ問題を解くのは飽きる…
そして 正直に言うと、 「復習」のやり方がわからない…

そんな皆さんには *「勇者の行動」(後述)を とることをご提案します。

「無限レベルアップ」
「スルメ理論」
「宝探し」
「幽体離脱」
「自褒め法」
これらの技を使いながら「勇者の行動」をすれば スコアアップをめぐる大冒険を必ず乗り切ることができます。

はじめに

「勇者の行動」という提案

TOEIC のスコアアップに必要なのは「戦略」
TOEIC のスコアアップに関する教材や情報は巷にあふれています。そんな世界に、本書を送り込む意義はたった一つです。
皆さんのスコアアップの羅針盤となる「戦略」を提供するためです。

本書の大きな「戦略」は次の2つです。

①「スコア育成計画」を作成する
②スコアアップに直結する「復習方法」を体得する

戦略のない学習は効果が出にくい。このことは、10年以上続けている TOEIC学習やTOEIC受験、学生や社会人へのTOEIC指導を通して実 感していることです。今の学習が何に効果があるのかがわからないまま学習を続けたとしても、スコアアップ効率は低いと言えます。

筋トレは、漠然と腕立て伏せをするのではなく、今鍛えたいのは上腕三頭筋なのか、上腕二頭筋なのか、「どの筋肉を鍛えたいのか」を明確にしたうえで、その部位が育つイメージを持ちながら、そこに効くトレーニングをすることで、何倍もの効果を生み出すことができます。

TOEIC学習も同じです。たとえば、「リスニングセクションのPart 2の会話で、リエゾンする音と、省略される音が聞き取れるようにする」という目標を明確にしたうえで、Part 2の会話で「リッスン&リピート」をしたり「音読」をしたりすれば、スコアアップに効くトレー ニングとなります。
自分の持っている力を冷静に分析し、そこからTOEICのスコアアップにつながるには何をすればよいのか、その「戦略」を明確にすることではじめて、非効率な学習を避けることができます。すると、TOEIC 戦闘力が目に見えて上がります。

そのときに注意したいのが、正しい方法で学習しているかどうかですが、本書では具体的な例題や練習問題を解きながら効果的な学習方法をご紹介していきます。

TOEICは「自分の成長を楽しめる」ゲーム

突然ですが、皆さんはゲームや漫画が好きですか?
ぼくは「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」「ドラゴンボール」「ONE PIECE」など、ゲームや漫画がとても好きです。 そして、これらのものには共通点があります。

「主人公が、目の前に立ちはだかる壁を乗り越えるために成長していく」
いつも順風満帆というわけではなく、これらの主人公は何かしら壁にぶつかります。大体の場合、その壁とは強い敵です。その敵にはすぐ に勝てません。主人公は地道に修行をしてレベルアップをし、その敵に打ち勝ちます。

これが共通する大枠のストーリーです。そして、ぼくが面白いと感じる理由は、主人公をはじめ、登場キャラクターたちの成長にワクワク し、感動するからです。
転じてTOEIC です。人の成長する姿が好きなぼくは、いつしか TOEIC を「自分を主人公にしたゲーム」と位置づけて臨んでいました。 上記のストーリーに当てはめると、

・主人公=自分
・強い敵=目標スコア
・修行=学習トレーニング:問題演習/復習
・レベルアップ=英語力アップ/スコアアップ

というようにです。こう考えると、TOEICは「自分の成長を楽しめる」ゲームになります。 皆さんも、今から TOEICをご自身が主人公のゲームとして捉えて、ワクワクのゲームの世界に入ってきませんか?

自分が TOEICというゲームをクリアするための作戦: 「スコア育成計画」
TOEICゲームクリアのための戦略を「スコア育成計画」と名付けました。
え? 「ダサい」ですか? 「カッコいい」ですよね。
皆さんにもぜひ、ご自身の「スコア育成計画」を作成していただきたいです。
ぼくは、2006年9月の初受験時直後から「スコア育成計画」を作成して、自分で設定した「目標スコア」をもとに、戦略に沿って「学習内容」を決め、着実に「レベルアップ(スコアアップ)」を重ねてきました。
もちろん、すべて計画通りに進んだわけではありません。人生、それほど順風満帆には進みません。ですから、「スコア育成計画」の変更、修正を余儀なくされたのは一度や二度ではありません。

すぐに目標スコアに到達できたわけではない。
すぐにスコアアップできたわけではない。

当然です。けれど、そんな中でも、戦略の微調整を重ね、小さな目標をクリアしてはスキル(速読力や先読みの力など)を身に付けて自分 の成長を楽しみ、最後には、念願の990点満点を奪取することができました。「スコア育成計画」を調整し、工夫し、更新し続けた結果です。
本書の前半では、皆さんご自身の「スコア育成計画」を作るための具体的なシート作成をしていただきます。
戦略1で実際に計画を練ってもらう前に、まず、自分が目標スコアに到達するまでに、計画を邪魔するものに出会ったことをお伝えしなくてはなりません。

新刊という「誘惑」と「勇者の行動」

世の中にはTOEIC対策向けの参考書や問題集が溢れています。本書を書店で手にとっている方は、怪しまれない程度に周りを見回してみてください。TOEIC対策だけで、何十種類、何百種類の本があるのでしょうか? 百花繚乱、色とりどりです。ぼくのところに「どの本を 使ったらいいですか」という相談が後を絶たない理由は明らかでしょう。
この状況に加えて、韓国で発刊されている問題集という選択肢まで出てきました。入手はどんどんと簡単になっています。ある一冊を手に 入れたと思ったら、次から次へとTwitterやブログなどで「○○先生の新刊が出る」という甘い誘い文句が流れてきます。それらが、せっか く自分が立てた「スコア育成計画」に迷いや狂いを生じさせてきます。ゲームや物語には、いつだって主人公の進路を惑わせる人や物は出てくるものです。

「このシリーズの新刊もやりたい」
「この本は一旦ストップして、こちらに取り組もう」
「あれは続かなかったけれど、これなら続きそう」

これは、「TOEIC本ラビリンス」に迷い込んでいる状態と言えるでしょう。次の本に目移りする状態は、英語力・スコアアップには必ず しも有益とは言えません。
ここで最も賢明な勇者は、ある動きをします。
それは「一冊を徹底的にやり込む」「徹底的に復習し尽くす」というものです。これこそが「勇者の行動」と呼ばれるものです。
ぼくは、はじめから「勇者の行動」ができたわけではありませんが、今、学習者を見ていても、社会人や学生を教えていても、結果を出し ているのは「勇者の行動」をする者です。

正しい復習

ぼくを含め、「徹底的に復習をする」ことによってスコアアップをした人は多く存在します。 でも、ちょっと待ってください。そう単純にはいきません。
同じ本を使用し、復習をしているにもかかわらず、成果を出せる人と出せない人がいます。それはどうしてでしょうか。
その違いは、正しい復習をしているか否か、です。
スコアが伸び悩んでいる方に、復習の取り組み方を伺ったところ、復習をしているつもりの状態であることがわかりました。 誰もが成果を出せる「正しい復習」を、ぼくの経験を踏まえてご提案させていただきます。これが、本書のキモです。
一度「正しい復習」を体得できれば、あとは上昇あるのみです。
本書で、ぼくの努力と試行錯誤の10年間の粋を、そっくり皆さんにお伝えします。

解法やテクニックは知っている TOEICの薀蓄は知っている
有名な本は持っている
なのに
スコアは上がらない

この状況から一刻も早く卒業し、自分の「スコア 育成計画」通りに、TOEICというゲームをクリアできるよう、ぼくと一緒に大冒険の旅に出てみませんか?
納得いくクリアができるまで、四方八方から全力でサポートいたします!

渡邊淳 (porpor)

渡邉 淳 (著)
出版社: 朝日新聞出版 (2019/11/20)、出典:出版社HP

音声を聴く方法

スマートフォンで聴く方法
「英語教材アプリ abceed(無料)」を、スマートフォンにダウンロードしてください。
https://www.globeejapan.com/
※abceedは株式会社Globeeの提供するサービスで、本書の音声を無料で配信しています。 ※abceed内には本書のアプリ版(本書テキスト)もあります(有料)。
※abceed premiumは月額会費を払って利用する有料サービスです。

パソコンで聴く方法
下記の朝日新聞出版HPからダウンロードしてください。
https://publications.asahi.com/toeic/
(01左のマークのついている部分は音源が用意されています。
横の数字は音声ファイルの番号を表しています。

もくじ

はじめに:「勇者の行動」という提案
音声を聴く方法
スコア育成計画の取扱説明書
戦略1 スコア育成計画を立てる「出発」
戦略2 復習をしたつもりからの「決別」
戦略3(Part 1) 英語の音に慣れる「扉」
戦略4 (Part 2) 自然な会話をストックする「パターン」
戦略5 (Part 3 )(Part 4) 話の場面を瞬時に捉える「想像」
戦略6 (Part5) 英文の中心となる「核」
戦略7 Part 6 英語の波に乗る「つながり」
戦略8 Part 7 大量の英語と向き合う「覚悟」
おわりに:「ほかの本でもやろう」という提案

装丁 川原田 良一
イラストcawa-j ☆ かわじ

渡邉 淳 (著)
出版社: 朝日新聞出版 (2019/11/20)、出典:出版社HP