ネイティブが教える ほんとうの英語の前置詞の使い方

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ネイティブ目線の前置詞

ネイティブが普段どのように前置詞を使っているのか、またどのように前置詞を使い分けているのか、ネイティブ講師が分かりやすい言葉で書かれています;

デイビッド・セイン (著), 古正 佳緒里 (著)
出版社: 研究社 (2014/7/11)、出典:出版社HP

目次

はじめに/本書の内容
■第1章 前置詞の使い方
to
at
in
on
about
of
by
for
from
into
up
down
after
with
within
without
over
across
around [round] before
below
under

■第2章 前置詞の問題

※本書では、43個の前置詞を取り上げました。第1章でその中から22個の前置詞を詳しく説明しました。
※英文を比較するにあたって、その容認度を、
◎=「最適」
○=「英語として通じるが、最適ではない」
△=「英語として通じるが、違和感がある」
×=「間違った表現」

のように示しました。

デイビッド・セイン (著), 古正 佳緒里 (著)
出版社: 研究社 (2014/7/11)、出典:出版社HP

はじめに/本書の内容

前置詞とは、簡単に言ってしまえば、名詞もしくは動名詞の前に置く語のことです。at や to など数文字のものが多く(長くても、alongside, throughout, notwithstanding くらいでしょうか)、 ほかの語と結びつくことで機能します。

ネイティブは特に意識せずに使っていますが、日本人の英語学習者のみなさんが前置詞の使い方をマスターするのは大変なことでしょう。なぜなら、それぞれの状況に応じた用法を覚え なければなりませんし、ほかの前置詞との使い分けも考えないといけないからです。

本書では、日常生活でよく用いられる前置詞22語を選び、ネイティブの視点からその意味 と使い方をなるべく詳しく説明しました。例文の作成には特に注意し、みなさんに特に覚えて いただきたいものになるように心掛けました。

また、先ほど申し上げたように、前置詞をマスターするには、ほかの前置詞との使い分けも 考えなければなりません。

たとえば、次の4つの例文を、前置詞の違いを考えて日本語にすると、どうなるでしょう
か? それぞれが示す位置関係、距離感はどうでしょうか?

1. I sat next to him.
2. I sat near him.
3. I sat by him.
4. I sat with him.

どれも似たような意味ですが、その「近さ」が微妙に異なります。前置詞を使い分けること
で、この違いを表わすことができます(詳しくは、<「対向関係」を表わす to と near, by, with の違い>をご覧ください)。
また、「彼らはニューヨークのチェルシー・ホテルに滞在した」というと、普通は、

They stayed at the Chelsea Hotel in NY.

ですが、実はネイティブは次のようにも言います。

They stayed in the Chelsea Hotel in NY.

一般的には「広い場所には in を、狭い場所には at を」と習ったと思いますが、ホテルの ような場所に対しても in を使う場合があります(詳しくは、<「場所」を表わす at と in の違いとをご覧ください)。

このように、本書では、ほかの前置詞との違いについても詳細かつ具体的な情報をスペース が許す限り盛り込みました。

また、「今現在の英語」のリアルな使用状況をお伝えしようと思い、各検索エンジンを駆使 して(特に Google, Bing, Yahoo! などを活用しました)、「そのフレーズがインターネット上で使われている数」も調査しました。

たとえば、先ほどの stayed at a hotel と stayed in a hotel の使用例をインターネット検索 すると、次のようになりました。

stayed at a hotel 11,600,000
stayed in a hotel 5,460,000

検索エンジンでのヒット数ですから、その時点での話題語や流行語も含まれますが、それで も一応の目安にはなると思います。前置詞の使い分けを説明しつつ、こうした情報も必要に応じて盛り込みました。

また、読者のみなさんに楽しく考えながら読んでいただけるように、「以下の下線部には、 どの前置詞が入るでしょう?」「…と言う時、どの前置詞を使うのが適切でしょうか?」「以 下の例文を前置詞に注意して日本語にすると、どうなるでしょう?」といった質問を交えて説明を進めるようにしました。

本書の企画から編集まで、研究社の金子さんには、いつも以上にお世話になりました。本 書執筆にあたって、前置詞の選定から、説明の仕方、そして例文の作成まで、金子さんからい くつも貴重な意見を賜りました。英語に関する豊富な知識と、その優れた運用能力をお持ちである上に、日々努力を重ねる金子さんとお仕事ができるのは、私にとって最大の喜びです。すでに私は120冊以上の著作がありますが、金子さんとともに作り上げて研究社から出版された刊行物1冊1冊に対しては、特別な思いがあります。本書をお読みいただいたみなさんには、ぜひ「ネイティブが教える」シリーズの既刊本もお読みいただきたいと思います。

また、編集部の高見沢紀子さんにも、今回もお世話になりました。高見沢さんのたくさんの 貴重なご指摘のおかげで、ネイティブが普段意識しないようなことに何度も気がつきました。 お2人に深く感謝申し上げます。

前置詞は地味な品詞ですが、英語による会話や文書作成において、実に重要な役割をはたし
ます。本書を執筆しながら、何度もそう実感しました。

本書を通じて、ネイティブが普段どのように前置詞を使っているのか、またどのように前置 詞を使い分けているのか、みなさんに理解していただけたら、著者としてこれほどうれしいことはありません。

2014年5月 デイビッド・セイン

デイビッド・セイン (著), 古正 佳緒里 (著)
出版社: 研究社 (2014/7/11)、出典:出版社HP