ネイティブはここを気をつけている!
中学・高校でたくさんの英文法を覚えてきたでしょう。しかし、その中には日常では全く使わないような文法も少なくありません。本書はネイティブスピーカーがよく使う英文法だけを厳選して集めたもので、英語での様々な会話に応用することができます。すぐにでも英語を話したい人におすすめのテキストです。
はじめに
「英文法」は「英会話」への近道だ!
「日本人は文法ばかり勉強しているから、何年経っても英語を話せるようにはならない」―よく耳にする言葉ですが、本当にそうでしょうか。
私たちは文法の知識なしに言葉を操ることはできません。文法を知っているからこそ、その規則をもとに新しい文を自由自在に作り出すことができるのです。日本人が日本語を話すときも、母語として無意識に頭の中に入っている日本語の文法を利用して即興で文を作っているのです。
英会話表現を暗記することも大事ですが、文法を上手く応用すれば、1つの表現が10にも20にも広がり、生き生きとした英会話につながっていきます。文法を使えば、目的や場面に応じて即座に豊かな文を生み出していくことができるようになるのです。
ネイティブスピーカーも中学英文法を使っている
私たちは中学校の英語の授業で文法を学びますが、実はこれが英会話の基本ルールになっています。もちろん、ネイティブスピーカーもその基本的な文法をきちんと守りながら英語を話しているのです。
例えば、名詞の複数形にsを付けたり、主語の次に動詞を使ったりするなど、文法の決まりを守って、それを英会話という実践に生かしています。
「文法」と言うと少し構えてしまうかもしれませんが、日常英会話で使われている文法は、意外にシンプルなものが多いのです。そのほとんどは、中学校で学ぶ英文法がもとになっていると言っても過言ではありません。こうしたネイティブスピーカーが使っている基本的な 英文法を身につければ、丸暗記をしていなくても口からスムーズに英語が出てくるようになります。
英文法50を英会話フレーズ450に転換する
本書は、学校で習った英文法をおさらいしながら、それを日常英会話に生かす練習ができる1冊です。50の文法項目に沿って450の生きた英会話フレーズを体系的に学習できます。
例えば、「~すること」と言うとき、ネイティブスピーカーは、「 need to talk with you.(あなたと話すことが必要です)のよう に、need の後ろには to 不定詞の名詞的用法(to + 動詞の原形)、1 enjoyed talking with you.(あなたと話すことを楽しみました)の ように、enjoyの後ろには動名詞(~ing 形)と、瞬時に使い分けています。
実際の英会話の中で、ネイティブスピーカーは文法をどのように 使っているのか、ネイティブの発想も学びながら、使える英会話を身 につけていきましょう。
著者
CONTENTS
はじめに
CDの使い方/音声ダウンロード・アプリのご利用について
本書の利用法
ネイティブ流 シンプル英文法を会話に生かす5つの極意
STEP 1: 基本の要素を使いこなす
LESSON 1 be 動詞
「be 動詞」は前後をイコールでつなぐ
LESSON2 一般動詞(自動詞)
「自動詞」は後続の言葉を意識して使う
LESSON3 一般動詞(他動詞)
「他動詞」は目的語とペアで使う
LESSO4可算名詞
話すときも単数・複数をいつも意識する
LESSON5 不可算名詞
「可算」「不可算」をあらかじめ知っておく
LESSON 6代名詞
代名詞の格・男女を意識して話す
LESSON7形容詞の基本
形容詞と名詞の相性を意識しよう
LESSON8分詞形容詞・
人が主語なら -ed、モノが主語なら-ing
LESSON9副詞
副詞はお飾り。主語・動詞を決めてから付け足す
LESSON 10 助動詞
動詞に意味を加えるのに使う
LESSON 11 冠詞
不特定ならa(n)、特定されるなら the
LESSON 12 接続詞
「等位接続詞」は2つの言葉を対等に結びつけ
「従位接続詞」は主節に従属節を結びつける
LESSON 13 接続詞の慣用的な使い方
場面と状況に合わせて接続詞を選ぶ
LESSON 14 前置詞の基本
前置詞は次に来る名詞とセットである
LESSON 15 前置詞の慣用的な使い方
前置詞のイメージを意識して使う
STEP 2 文の形を決める
LESSON 16 一般疑問文
疑問文であることを、文頭でまず相手に伝える
LESSON 17 疑問詞 what which
何= what を先頭に。聞きたいことを先に言う
LESSON 18 疑問詞 who whose
who は主語でも補語でも使える
LESSON 19 疑問詞 when where
質問の意図:「いつ」「どこ」をまず伝えよう
LESSON 20疑問詞 why
ネイティブは頻繁に whyで理由を聞く
LESSON 20 疑問詞 how
How は「どう?」のイメージ
LESSON 22notを使う否定文
否定の意志は not を付けるだけ
LESSON 23 さまざまな否定文
not 以外で否定するのがネイティブ流
LESSON 24命令文
動詞の原形で始める
LESSON 25 there is the
There is/are 〜は「存在する」ものを導く
LESSON 26 it の特別用法
主語の it は特定の状況を示す
STEP 3時間を制御する
LESSON 27 現在形
現在の状態・規則的な行動は「現在形」を選ぶ
LESSON 28 過去形
過去の一時点を表現するのに使う
LESSON 29 未来形
どんな未来かで will と be going to を使い分ける
LESSON 30進行形
「進行中の動作」と「近い未来」に使う
LESSON 31 現在完了形
過去が現在まで続いている感覚だ
LESSON 32 過去完了形・未来完了形
時間の前後関係を意識して使う
STEP 43 付属の要素を整える
LESSON 33 to不定詞(名詞的用法)
want など、特定の動詞と一緒に使う
LESSON 34 to不定詞(形容詞的用法)
名詞を言った後で、補足する感覚だ
LESSON 35to不定詞(副詞的用法)
主文に「目的」「理由」などを付け加える発想だ
LESSON 36 動名詞
動詞との相性を意識しよう
LESSON 37分詞
現在分詞は「~している」、過去分詞は「~される」
LESSON 38 関係代名詞
前にある名詞を後ろで説明する
LESSON 39 関係副詞
「場所」「時」「理由」「方法」の4種類がある
STEP 5 特別な文を選択する
LESSON 40受動態
「なされる行為」が重要なときに使う
LESSON 41感嘆文
主語・動詞を省いてもOK
LESSON 42 使役動詞
相手に何かを「させる」のに使う
LESSON 43 知覚動詞
知覚動詞を先に言って、「人+動作」を続ける
LESSON 40間接疑問文.
間接疑問文は「主語+動詞」の語順にする
LESSON 45 付加疑問文
確認したいとき、念を押したいときに使う
LESSON 46比較級
比較の結果を先に言って、比較対象を付け足す
LESSON 47 最上級・同等比較
最上級は、「いちばんだ」を先に言って、比較対象を付け加える
LESSON 45 仮定法
事実と異なることを仮定するときに使う
LESSON 49 主語の省略
会話では状況によって主語を省略できる
LESSON 50 倒置法
強調したいことをまず先に言う
Teddy’s Special
1動詞と前置詞・副詞を組み合わせて表現の幅を広げよう
2形容詞と名詞の相性を知ろう
3形容詞の語順に注意しよう
4関係代名詞か関係副詞か
5所有をどうやって表現する?
英会話フレーズ INDEX
CDの使い方
付属のCDを使って、英文法を会話で使う練習を進めましょう。 “英会話フレーズは(英語) → (日本語) → (ポーズ) → (英語)の順番で録音されています。ポーズのところで、自分で声に出して言ってみましょう。
音声ダウンロード・アプリのご利用について
1インターネットで「http://febe.jp/jresearch」にアクセス。 Jリサーチ出版ホームページ(https://www.jresearch.co.jp/)にある「音声ダウンロード」のバナーをクリックしていただくか、上記のURLを入力してください。
2表示されたページから、audiobook.jp の会員登録ページへ。 ※音声のダウンロードには、オーディオブック配信サービス
audiobook.jpへの会員登録(無料)が必要です。
※すでに audiobook.jp会員の方は3へお進みください。
3再度0のページにアクセスし、シリアルコードの入力欄に 「24246」を入力して、送信をクリック。
4必要な音声ファイルの「ライブラリに追加」をクリック。
5スマートフォンやタブレットの場合はアプリ「audiobook.jp」 の案内が出ますのでアプリから、PCの場合は「ライブラリ」か らダウンロードして、音声をご利用ください。
(ご注意!)
・PCからでも、iPhoneやAndroidのスマートフォンからでも音声を再生いただけます。
・音声は何度でもダウンロード・再生いただくことができます。
・ダウンロード・アプリについてのお問い合わせ先:
info@febe.jp(受付時間:平日の10時~20時)
本書の利用法
本書は、中学で学ぶ英文法を日常生活でよく使う会話に生かすためのものです。ネイティブスピーカーが基本的な英文法を使いこなすコツを覚えて、英会話のフレーズを練習しましょう。フレーズはぜんぶで450 あります。
シンプル英文法公式
中学英文法をベースにした50の文法項目をシンプルに紹介しています。 イメージとして視覚的に 理解できるようにしています。英文法のおさらいにも役立ちます。
ネイティブ発想
ネイティブスピーカーが英文法をどんな視点で考え、どのように利用しているかを紹介します。 ネイティブ流の発想が身につきます。
会話フレーズと日本語訳
英文法をベースにした 英会話フレーズを紹介します。どれもネイティブスピーカーがよく使い、 私たちノンネイティブも使いやすいものばかりです。CDを使って話す練 習をしましょう。
表現ワンポイント 会話フレーズに組み込まれた文法項目を解説するほか、フレーズに使われている表現や発音についてもアドバイスします。
●英会話フレーズINDEX
巻末の INDEX(さくいん)は、「英会話フレーズ 450」を収録しています。 アタマの整理や覚えたかどうかの確認に利用してください。
英文法を英会話に生かす5つの極意
英文法は、さまざまな会話文を組み立てる基本になります。1つの 英文法のパターンから実にたくさんの表現がつくれるのです。英文 法を軸に会話表現の幅を広げるための5つの極意を紹介します。
極意1 英会話の基礎は英文法にあり
私たちが話す言葉は、文法が基礎になっています。どんな文にも、一定のルールが存在します。そのルールをつかんでおくことが、英会話で文を組み立てる第一歩です。
例えば、日本語では「私はピアノを弾きます」と、〈主語 (私は) +目的語 (ピアノを) + 動詞 (弾きます)〉という語順で、「弾く」か「弾かない」かという結論、つまり動詞はいちばん後ろです。一方、英語では、I play the piano.のように、〈主語 () +動詞 (play) +目的語 (the piano)> の語順で、「play なのか「 don’t play なのかの結論を最初に相手に伝えます。
英語の文の出だしは〈主語+動詞>が基本です。「滞在は楽しかったです」も、英語では、文頭に「滞在」を主語として使うのではなく、まず「私は楽しんだ」 (1 enjoyed) と〈主語+動詞〉を言ったあと、何を楽しんだのかを付け足し、1 enjoyed my stay. とします。この基本を押さえて練習しておけば、英語が自然に出てくるようになります。
極意2 ネイティブの発想に注目しよう
英語には日本語と違った発想があります。
例えば、「電車を乗り換える」と英語で言う場合、change trains と train は複数形です。ネイティブスピーカーは、最初に乗る電車と次に乗る電車の2つが頭の中にあるのです。「握手する」も2つの手をイメージしているので shake hands と hand は複数形にします。
「楽しい」と言いたいときは、日本語では形容詞を使いますが、ネイティブは have fun と、「楽しみを持つ」という発想です。しかも、たくさん楽しんでも fun (楽しみ) は不可算名詞なので、複数形は使いません。
英会話をする場合にも、日本語から英語への直訳ではなく、ネイティブスピーカーの発想の特徴をつかんで文を組み立てることが大切です。 ネイティブの発想を学ぶことは、英会話上達の秘訣とも言えるのです。
極意3 文法ルールに載せれば会話もかんたん
文法の学習は、文がどのような骨組みになっているのかをレントゲン写真で調べるようなものです。文の意味がよくわからないとき、骨組みを調べてみると、理解の手助けになることがよくあります。 ただ、大事なことは、骨組みである文法をむやみに形だけで覚えるのではなく、場面や状況に即した文の中で、実際に使いながら学んでいくと いうことです。
例えば、受動態(~される)について、《be+過去分詞+ by +人〉と いう骨組みを覚えるだけではなく、Is this seat taken? (「この席は取られていますか」→「この席は空いていますか)のように、文法という骨組みに内容を載せ、日常的に使う会話文にすることで、即効性のある英語が身につくようになります。
極意4 使える例文を覚えれば表現の幅が広がる
英会話表現の中には、同じ文法ルールを利用して、さまざまな場面や状況で使えるフレーズがたくさんあります。1つの英会話 の例文を覚えれば、組み込まれた文法ルールを応用して、新しい会話文を自在に組み立てることができるようになるのです。 例えば、否定語nowhere (どこにも~ない)を使って、I have nowhere to go. と言えば、「行く場所がない」ということですが、 We’re getting nowhere. と言うと、「どこにも行き着かない」、つまり 「らちが明かない」ということです。
また、仮定法過去完了の このように、文法を軸にすることで、英会話で表現できる幅はどんどん広がっていきます。
極意5 CDを使って発話練習しよう
英語は、文法や表現を文字で覚えるだけでは、実際のコミュニケーションで使いこなすことはできません。英語を話す練習をするには、まずネイティブスピーカーの生の発音を聞いて、それを真似て音読してみるのがいちばん効果的です。
本書の付属のCDやダウンロード音声を利用して、英語をまず耳でインプットし、文法と意味を確認しながら、アウトプットする練習をしてみましょう。意味がわからないまま音読すると、なかなか記憶に保持され ません。文法と意味をつなぎ、その英文を理解してから発話することが大切です。
発音も意識しましょう。発音が上手になれば、英語を話すことに自信が出てきて、英語で話すことがとても楽しくなります。また、音の連結や脱落、イントネーションも含めて発音が上手くなれば、リスニングの力も向上するという研究データも多数報告されています。
ネイティブが会話で1番よく使う
英文法 STEP1
基本の要素を使いこなす
be 動詞/一般動詞(自動詞)/一般動詞(他動詞)
可算名詞/不可算名詞/代名詞/形容詞の基本
分詞形容詞/副詞/助動詞/冠詞
接続詞/接続詞の慣用的な使い方
前置詞の基本/前置詞の慣用的な使い方
シンプル英文法公式1~15