世界で活躍する子の<英語力>の育て方

英会話学校も、海外留学もなく子供に一流英語!

これからの時代、ビジネス分野では英語力がある人が必要とされます。英語のできる、できないで所得の格差も生まれてしまうのです。本書は、社会に出た時に求められる英語力を持った人間に育てるための子どもの教育方法を紹介しています。実践しやすい内容なので、英語教育について悩んでいる人は読むべき本です。

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はじめに

「子どもが社会に出る時に 求められる技能」を与えよう

ここ20年で、日本のグローバル化は急速に進行しました。日本全国津々浦々、どこの学校を覗いても外国人生徒がいることが当たり前という状況になりつつあります。
これから先20年、さらにグローバル化は加速し、日本人の暮 らし、学び、仕事を大きく変貌させていくことでしょう。

教育の大きな目的の一つに「子どもが社会に出た時に要求される技能を与えること」があります。これを実現するためには、 子どもが社会に出る「20年先の社会」を見越して教育を与える必要があるわけです。

テクノロジーの発達によって目まぐるしく移り変わる世界情勢 や経済環境の中で、20年先の日本がどうなっているのかを正確 に予測することはできません。しかし、1つだけ確かな未来図があります。

それは「日本のグローバル化が今まで以上に進行する」 ことです。グローバル化の波は、近い将来、必ず日本を飲み込み ます。世界でも例を見ないスピードで少子高齢化社会に突入する 日本において、国民の活力、国家の経済力と競争力を維持していくために「世界に門戸を開くこと」は、もはや避けられないのです。

既に多くの地方自治体が、人口減少による財政難を打開する切り札として外国人の受け入れを積極的に進めています。 根県の出雲市は「外国人住民のうち、5年以上住む人の割合にする」と宣言。外国人の定住を促すために日本語教育の充実化や生活相談窓口の設置など、外国人に任かづくりを始め、見事達成しました。

広島県の安芸高田市は、経済団体と連携して外国人の移住を促進するまちづくり計画を制定。2022年度までに市内に住む外国人の半数に定住してもらうこと、留学生が介護や IT について学ぶ専門学校を誘致し、卒業後も地域で働ける環境作りを進めていく方針を発表しています。

外国人に熱い視線を向けているのは地方自治体だけではありません。農業、漁業、サービス業、製造業、建設業など、深刻な人 手不足に直面する業界では外国人労働者が頼みの綱です。

外国人に対する苦手意識が強いと言われていた地方の農業や漁 業の現場でも、今や「もっと外国人労働者を自由に受け入れられるようにしてほしい」と叫ばれているのです。

このような状況を受けて、移民受け入れに消極的だった日本政 府も外国人の就労ビザ条件を緩和する方針を決定しました。これまで単純労働とされる分野での外国人就労は禁止されてきました が、「建設」「農業」「宿泊」「介護」「造船」の5分野を対象に就 労ビザを発給し、2025年までに5分野で「50万人超」の受け入れを目指すとしています。

グローバル化の先にあるもの―日本の先を行く韓国では「一流大卒でも英語がダメだと就職できない」

少子高齢化の打開策として労働者、留学生など、外国人の受け 入れを拡大しグローバル化が加速していく日本。その先にある社 会とはどのようなものなのでしょうか。
これについては、日本よりも一足早くグローバル化に巻き込まれたお隣、韓国を見ると参考になります。

1997年のアジア通貨危機によって韓国ウォンが暴落、外貨建て債務が膨れ上がり経営難に陥った韓国企業は、生き残りをかけて本格的なグローバル化に着手しました。
この改革は成功し、サムスン電子、現代自動車、LG 電子など は国際プラットフォームで活躍する世界企業へと躍進しました。 企業のグローバル化が進む一方で、人気のある財閥系企業に就職 するためには「高い英語力」が要求されるようになりました。

たとえばサムスン電子の新入社員は TOEIC平均点が900点以上、留学経験者が半数以上と言われるほど人材の国際化が進み ました。多くの企業が雇用対象を韓国人から外国人へと広げ、それまでは韓国人同士の競争で済んでいたものが、グローバル化によって外国人を含めた国際競争へとレベルアップしたのです。

そして、韓国の一流大学を出ても「英語ができなければ就職で きない」という事態を引き起こしました。

グローバル化の拡大は競争の激化をもたらします。近い将来、 日本人にとってのライバルは日本人だけではなくなります。中 国、韓国、台湾、インド、そして経済成長著しい東南アジアの 国々など、世界中の人たちとの競争が始まるのです。

「語学力あるタフな外国人留学生」と「わが子」、 企業に採用されるのはどっち?

コンビニ、牛丼店、居酒屋などでアルバイトに励む外国人留学生の若者を見たことがあると思います。彼らは一昔前のように、お金に困って出稼ぎに来ている留学生
ではありません。お金を稼ぎながら、日本語(敬語やビジネス日本語)を身につけ、日本的な接客技術を身につけ、日本的経営や最 新のビジネスモデルを学び取ろうとしている「野心にあふれた若 者たち」です。

言葉も文化も違う外国に移り住み、外国語を身につけ、仕事に従事するのは並大抵の努力ではありません。特に日本は職場の上下関係や言葉遣いなどにうるさいですから、外国人にとって一層 ハードルが高く、大きな覚悟が必要です。

コンビニや飲食店で働く留学生を見かけたら、次のように考えてみてください。「私(の子ども)は彼らのように外国に出て、 外国語を身につけ、学校に通いながら、夜中に飲食店でアルバ イトするたくましさを持っているだろうか?」

「私の尊敬する師であり友人である株式会社パンネーションズ・ コンサルティング・グループ代表取締役で早稲田大学大学院客員教授を努める安田正氏は言います。 「東大や早稲田で留学生と言えば、中国や韓国からのアジア人です。日本の大学に留学経験があり、日本語を流暢に操る留学生は 希少価値が高いので日本で成功している人が多いです。日本の学 生のレベルが落ちてきているので、今なら留学生がトップに立ち、リーダー的ポジションを得やすいのです。

コミュニケーションスキルや論理的思考を身につけている留学 生は、日本人学生よりもリーダー的資質があります。海外勤務に も積極的で、日本を日本人以上によく知っている人が多いですか らグローバル化を進める企業にとっては喉から手が出るほど欲しい人材なのです」

日本政府が2008年にスタートした「留学生30万人計画」は 着々と進んでいます。2018年の外国人留学生数は29万8980人 (前年比12%増)です(日本学生支援機構)。 「安田氏の言葉通り、今日本に来ている留学生の多くは国費留 学、あるいは企業から奨学金を得て日本のトップ大学に学びにき ている「エリート学生」です。日本の大学生総数(大学+大学 院)が約281万人(総務省調べ)ですから、日本の大学生の10 分の1が留学生なのです。語学力に長け、タフで意欲的な外国 人留学生と、日本人学生の競争の火ぶたはすでに切られているのです。

日本人に合った英語教育法とは?

教育の目的は「社会で要求される技能を与えること」と冒頭で お伝えしました。では、20年後の日本人に最も要求されるスキ ルは何なのか?その答えは2つあると私は考えています。 1つは激化する競争に負けない「メンタルタフネス」。 そしてもう1つが「英語」です。
メンタルタフネスは子育ての領域であり、自主的なやる気や自 己肯定感を伸ばす子育ての実践が求められます。メンタルタフネ スについては、拙著『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)に詳しく書きましたので、そちらを参考にしていただければ幸いです。
私が本書でご紹介させていただくのは「英語」です。

国語、算数、理科、社会などの基本教科については、日本人の学力は世界トップレベルを達成しています。すでに日本人は、これらの分野においては十分にグローバル社会で勝負できる知識と 技能を身につけているのです。しかし、残念なことに「英語」に 関しては相変わらず世界最下位レベルのままです。

グローバル社会における共通語は英語です。もちろん20年後 の日本も例外ではありません。これからは、日本国内で仕事を する人でも、英語とは直接関わりのない職業に就く人でも、その分野で活躍したければ英語ができなければダメなのです。 「接客業やセールスに関わる人はもちろん、農業や漁業、建築や 建設、美容やファッション、介護や医療、教育や人材育成、各種 エンジニア、編集や出版、あらゆる職業において英語ができれば マーケット(顧客)が広がり、仕事の幅が広がり、活躍の場が広がるのです。

20年後の日本では、英語ができる人・できない人の 間に大きな格差が生まれます。子どもに英語を身につけさせ て、生き生きと活躍できる人材に育てるか、あるいは英語は無理 とあきらめるか、子どもの将来の選択肢や可能性を増やしたいと 望むのであれば、どちらの道を歩ませるべきか、その答えは明白です。
私はこれまで25年以上にわたり、子どもたちの英語教育に関わってきました。日本人、韓国人、中国人、インド人、ベトナム 人など多くのアジア人の生徒を指導しながら、日本人に合った英 語学習法は何か? 島国日本でも身につく英語学習法は何か? その答えをずっと探し続けてきました。 日本、アメリカ、中国で英語学校を運営し、4500人以上の子 どもたちが英語を身につけ、グローバル社会に出ていくプロセス を見届けたことで、ようやくその答えに確信を持つことができました。 それが本書でご紹介する「リーディング力の獲得」です。

本書は、日本人の子どもが、日本にいながら、実用的な英語 力を身につける方法を余すところなくご紹介するものです。ア メリカの移民英語教育(ESL)の理論をベースにした実用的な学 習方法を、ごく普通の日本人家庭でも実践できるように、テクノ ロジーを駆使した英語学習法をふんだんに盛り込んでいます。
これまでの日本人が知っている英語学習とは大きく異なるメソッドの数々に驚きを感じるかもしれませんが、理論と実践と成果 に裏付けられた確かな学習法です。 「自信を持ってお伝えできる内容ですので、ぜひ実践していただき、世界で活躍する子の〈英語力〉を育てる手助けにしていただければ、この上ない幸せです。

船津徹

船津 徹 (著)
出版社: 大和書房 (2019/6/20)、出典:出版社HP

CONTENT

「子どもが社会に出る時に求められる技能」を与えよう
1120年後、日本では「英語格差=収入格差」になっている
1 2020年の教育改革により、日本で何が起こるか?
2 英語という武器を手に入れれば、世界のトップ大学も視野に入る
3 家庭の経済力・居住地域によって子どもの英語格差が広がる
2 「英語ができる子」が 目に見えてトクをする7つのこと
英語には本当に、お金と時間をかける価値があるのか?
メリット 1 返済不要の奨学金が取りやすくなる
メリット2 中学受験・大学受験で試験が免除される
メリット 3 グローバル就職で有利になり、収入が増える
メリット 4 自分の好き嫌いがわかり、自己実現しやすくなる
メリット5 世界で要求される「個人主義的自己表現」が身につく
メリット6 ロジカルシンキングが身につく
メリット7 コミュニケーションスキルが向上する

日本の子ども英語教育、 よくある7つの間違い
間違い1×「読み書きより英会話が大事」
→ 学習英語ができなくなってしまう
間違い2×「6歳を過ぎたら英語は身につかない」
リーディング力をつけておけば大丈夫!
間違い3X「英語の早期教育で、日本語がヘンになる」
→ 日本で暮らしていれば、まず問題ない
間違い 4 X 「ティーンエイジャーになったら手遅れ」
→ 高度な英語力を身につける方法が2つある
間違い5X「これはapple、リンゴよ」と訳して教える
→英語の思考回路が閉じてしまう
間違い6X「英語の“勉強”をしよう」
→ 萎縮して話さない子になってしまう
間違い 7 ×「英語はプロにお任せ」
→ 子どもはモチベーションを保ち続けられない

日本にいながら英語教育を 成功させる3つの目標
回り道をせず、子どもが一生使える「高度な英語力」を獲得するには
目標1 高校までに「CEFR B2レベル」を達成する
目標 2 リーディング力の獲得
目標 3 8~10年の学習期間を確保する

海外留学せず、家庭学習のみで ・「CEFR B2レベル」を目指す具体的な方法
スタート年齢によって、家庭学習の内容は変わる
トステップ 0 フォネミック・アウェアネス――かけ流しで「英語のリズム」をしみこませる
1 乳幼児期は「かけ流し」でリズム感を鍛える
2 どんな歌をかけ流したらいいか?
3 3~5歳は「読み聞かせ音声」も効果大
4 ステップ1に進むタイミングは?
ステップ 1 フォニックスアルファベットの「音」を学ぶ….137
1 アルファベットチャートで文字と音を一致させる
2 アルファベットカードで遊ぶ
3 フォニックスはゲーム感覚で教える
4 ワードファミリーを教える
5 YouTubeやアプリで正確な発音を学ぶ
ステップ2 サイトワーズ
「頻出単語を丸暗記」で読解スピードを上げる
1まずはこの頻出100単語を「読める」ようにしよう
2丸暗記を楽しくする方法
ステップ 3 リーディングフルエンシー “超簡単な本”の多読ができれば、英語教育はほぼ成功!
1 子どもが読む本の種類と難易度を知る
2音読が原則
3どれだけ読めばフルエンシーが身につくのか?
4 多読におすすめの本リスト

年齢別「やる気」を維持する 環境作り
0~3歳 英語の音・文字環境を作る
3~6歳 教育チャンネル「PBS KIDS」を使い倒す!
6~10歳 英語停滞期を乗り越える!
10~12歳 英語の価値を実感させる
13歳以上 国際交流を経験する!

英語子育てQ&A
親の関わりについて
Q1. 親と一緒に英語を学ぶのは良い?良くない?
Q2. 親が英語が苦手な場合、子どもに英語は教えられませんか?
Q3親が英語が得意な場合は、子どもに教えても良い?
Q4 親の関わりと子どもの英語力の関係は?
Q5 英語の本の読み聞かせ、親の発音でも大丈夫?
Q6 夫婦で英語教育への意見が分かれる場合は?
Q7 共働き家庭で子どもに英語を教えることは可能?
Q8. きょうだいが生まれたら、英語を嫌がるようになりました
Q9 男の子、女の子で英語の身につけ方に違いはある?
Q10 日本語がおぼつかない2歳児に英語を教えても大丈夫?
Q11 3歳の子どもが英語(歌やDVD)を嫌がります
Q12 5歳の子どもが英語のプリント学習を嫌がります。対処法は?
Q13 6歳の子どもが音読をしてくれません。対処法は?
Q14 7歳の子どもが英語の本を読みたがりません。対処法は?
Q15 テレビやPCの画面を幼児に見せても大丈夫?

英語教材・スクール選びについて
Q16 英会話スクールや家庭教師の選び方は?
Q17 オンライン英会話、オンライン教材は活用すべき?
Q18 フォニックス教材はどれを選ぶべき?
Q19 英語力が伸びる習い事(英語以外)はありますか?

英語学習方法について
Q20 子どもが意味の分からない単語に出会った時は、辞書で調べさせるべき?
Q21 英単語はいくつ覚えればいいのですか?
Q22 ボキャブラリーを効果的に増やす方法は?
Q23文法は教えなくていいのですか? 教える場合の方法は?
Q24 子どもが間違った文法を使います。訂正すべき?
Q25 英語を「聞く力」はどう育てれば良いのでしょうか?
Q26 英語を「話す力」はどうやって教えるのですか?
Q27 英語を「書く力」はどうやって教えるのですか?
Q28 5年間英語を習っている子どもが、一言も英語を話しません。対処法は?
Q29 英語の発音が日本人っぽいのですが、どうやって改善させますか?
Q30 学校で発音が皆と違って恥ずかしい、と子どもが言います
Q31 スペルミスが多いのですが、放っておいて大丈夫ですか?
Q32 中学から本格的にリーディングに取り組んでも身につきますか?
Q33 中学生の子どもの英語モチベーションを高める方法はありますか?
Q34 英語の「拾い読み」を改善させる方法を教えてください
Q35 英語の本は音読させるべきですか? 黙読でも大丈夫?
Q37 単語の読み間違いは矯正すべき?

英語の資格試験、学校について
Q38 英検などの資格試験は何歳から受験させるべきですか?
Q39 英検や資格試験はどういう対策をすべき?
Q40 インターナショナルスクールに通わせるメリットとデメリットは?
Q41 イマージョンスクールについて教えてください

英語以外の活動との両立について
Q43 お金をどこにかけたらいいか(習い事、塾などのバランス)
Q44 中学受験を予定しています。英語の勉強は継続すべきですか?
Q45 英語とスポーツ(音楽、演劇、芸術)を両立させるコツは?
Q46 学校の英語の授業やテストをどう捉えたらいいですか?

海外留学について
Q47 英語圏に留学させる時期はいつ、どれくらいの期間がベストでしょうか?
Q48 海外のサマープログラムについて教えてください。
Q49 英語だけでなく、欧米文化を身につけさせるにはどうしたら良いですか?
Q50 子どもを留学させる場合、英語以外に必要なことは?
Q51 留学させるならばどの国・地域が良いでしょうか?
Q52 英語圏のボーディングスクールにはどうしたら入学できますか?
Q 53 ハーバードなど世界トップ大学に入学するにはどうしたらいいですか?

おわりに

船津 徹 (著)
出版社: 大和書房 (2019/6/20)、出典:出版社HP