海外就職で一番大切な英語スキルは? ニュージーランドのホテルマンに聞く必要なスキル

 


 

英語学習者の中には、キャリアの中で海外で仕事をしたいと考えている人もいるのでは。現地で仕事をするには高い英語力が必要であるが、中でも求められるスキルを満たしていなければならない。現在、ニュージーランドのホテルにて勤務をしている中野大河さんに、働く中で一番大切だと感じた英語スキルについて教えてもらった。も

仕事で一番求められるのはリスニング力

海外で仕事する上で求められる英語力というのは、皆さん気になっているのではないかと思います。ここでは、実際に現地のホテルで勤務している経験から、求められる英語力のハードルについて教えていきます。そろそろニュージーランドに在住してから約3ヶ月を迎えますが、仕事で一番大切なスキルはリスニング力だと思っています。

ホテルの仕事の中で重要な業務は宿泊ゲストの予約管理です。私の勤めるホテルでは、「Agoda」や「Hostel world」を始めとした7つの宿泊予約サイトで予約を受け付けているので、ウェブ上でやや煩雑な予約処理をしています。この予約管理の研修をオーナー付きっきりで約2ヶ月にわたって実施してくれました。

そこで苦戦したのが、オーナーから次々に英語で出される指示を正確に理解して実行することでした。オーナーは他のホテルの管理も行っているため非常に多忙であり、電話越しでの指示が行われることも多々ありました。オンライン英会話でも顔の見えるビデオ通話に慣れていたため、表情の見えない音だけの世界に戸惑いがありました。

そのようなこともあり、電話越しで何と言っているのかわからず、何度も聞き返してしまうといった状況に陥ってしまいました。「またオーナーに手間を掛けてしまったな」と自分自身のリスニング力の低さに落ち込んでしまうこともありました。

この経験を通して、リスニングの大切さに気がついたのと同時に、リスニング力を高めたいと思うようになり、改めてリスニング学習を開始しました。そこで、意識して取り組んだのは、音だけで内容を理解することです。以前の私は、海外ドラマや映画を活用してリスニング力を鍛えていたのですが、視覚的な情報を元に理解していることが多く、純粋なリスニング力が培かえないと感じました。

そこで、「Audible」というアプリを活用したオーディオブックの傾聴に取り組み始めました。オーディオブックとは、ナレーターが本を朗読してくれるので、聴くだけで内容を理解できるという言わば“聴く本”のことです。オーディオブックを活用すれば、流れる音声のみで内容を理解する必要性があったため、自身が求めるリスニング力を身につけるには適した学習法だと思いました。

オーディオブック上で使用した本は、皆さんご存知の「ハリーポッター」です。この作品を選んだ理由は、馴染みのある作品であるため、楽しくリスニング学習を継続できると思ったからです。実際に、この学習方法を始めてから大体1ヶ月が経ちましたが、電話でのオーナーの指示を1回で聞き取れるようになってきたように早くも効果が表れていると感じています。

海外で仕事をするなら、上司や顧客が言っていることが理解できなければならない

また、リスニングのみならず、スピーキングにも効果を発揮しました。普段、私はオンライン英会話を受講しているのですが、いつもレッスンを受けている講師から「イギリス英語寄りの綺麗な発音になったね」と褒められました。おそらく、イギリス発祥のハリーポッターを聴いていたから発音がイギリス寄りになってきたのだと思います。

海外の仕事で必要なスピーキング力とは?

海外での仕事で一番求められる能力はリスニングと言いましたが、二番目に求められる能力はスピーキングです。スピーキングが試される主な機会とは、ホテルの場合では宿泊ゲストの質問に対して、的確かつ俊敏に英語で応答しなければならないときです。

ホテルでは施設の利用方法だけではなく、観光情報についても様々な質問がされるため、失礼のないよう的確に説明できる能力が求められます。高い英語力が必要ですが、説明を聞いたゲストが喜んでいたときは、英語に対しての達成感を得ることができました。

さて、スピーキングの重要性を説いたところで、どの程度のスピーキング力が必要かについて教えていきます。結論から言うと、相手に対して失礼なく簡潔に物事を伝えられる英語力があれば問題ありません。私の失敗例を言うと、働き始めたての頃にゲストから宿泊施設の規約についての質問にうまく答えられなかったことがあります。

質問に対する正確な答えを持っていませんでしたが、「多分、こうだろう」という推測があり話したところ回りくどい説明になってしまい、ゲストから「説明に納得できないからオーナーに電話して確認してください」と言われてしまいました。結果的には、自身の解答で間違いはありませんでしたが、再び違う言い方で説明をすることになってしまいました。

この失敗を活かすために、ゲストやオーナーから質問されそうな内容を前もって想定し、頭の中で文章を組み立てて、すぐに言えるように準備することを意識するようになりました。意識してからは、簡潔に説明ができるようになってきているので効果はあると思います。

総括すると、英語圏での就業を考えている人は、視覚情報がなくても理解できるレベルのリスニング力と簡潔に物事を説明できるだけのスピーキング力の2つを身につけることをオススメします。これらを目指して日々の学習に取り組みましょう。