現役の英語講師が語る「効率的の良い勉強方法」とは?【社会人からの英語学習[3]】

時間がない社会人にとって効率良く英語を学習することが理想的である。巷には少ない学習時間でも、確実にレベルアップするための方法が溢れているが、現役の英語講師はどのように考えているのだろう? 今回は、現役の英語講師である“まえたく”こと前田拓也さんに、英語を体得する上で大切なことを伝授してもらった。

英語を習得する上で大切なことは2つある

英語を学習し始めた人で、学生時代に英語が苦手だった人もいるでしょう。そのような人にとって、社会人から英語を学びなおすことは容易ではないはず。いったい、どんなことから始めたら良いかすら、わからないかもしれません。では、社会人から学習を始めるにあたって、どうすれば効果的に英語を習得できるかというと、「意図的にアウトプットすること」と「習慣的にメモを取る」という2つがキーワードになります。

そもそも日本の中学・高校で学ぶ英語は、基本的に単語と文法が中心です。学生のときは、この2つができないとテストで高得点が取れないので、必死に筆記の勉強をするのですが、社会人が必要とするのは、リスニング力とスピ-キング力です。この2つのスキルを伸ばすためには、つまるところ「英語を話す練習」をしなければなりません。

現在では、日本の英語教育は小学生から始めていますが、私の場合は中学1年生から大学4年生までの約10年間、学校教育の中で英語を勉強してきました。

しかし、多くの人と同じく、約10年間も勉強しても話せるようにはなりませんでした。10年間も勉強したのに話せなかったという事実により、「どれだけ学校英語の知識があっても、話す練習をしなければ、英語ができるようにならない」という当たり前なことに気がつきました。

アウトプットとメモを取ることが上達への最短ルートだ

これは他のことに例えても同じことでしょう。車の運転の仕方だけ学んでも、実際に運転しなければ運転できるようにはなりません。泳ぎ方だけ学んでも、プ-ルで泳がなければ上手くなりません。これらと同様に、知識だけを貯めるのではなく、蓄積した知識を実践することが重要だと気づきました。英語の上達が早い人は、いち早く「アウトプットの大切さ」に気づき、留学や英会話カフェ、英会話スク-ルなどを利用して意識的にアウトプットの練習をしているのです。

アウトプットの重視以外にも、上達の早い人に共通していることは、自分が使えると思った表現を「すぐにメモする」ということです。人間はすぐに忘れてしまう生き物なので、表現を新しく学びましたと言っても、次の日に大半は忘れているものです。

「すぐメモする」という行為自体、紙とペンを用意するだけで可能です。もちろん、携帯のメモでも構いません。実は「メモを取る」という簡単な行為のように見えて、実際に行動できている人は多くいません。この一見、簡単そうにみえる行為こそが、英語を話せるようになるための重要なキーなのです。

このように「新しい学びをメモする」ことと「意識的に知識をアウトプットする」ことの2つを習慣化し、日々の学習で取り組んでいけば必ず成長します。これは私が断言します。英語学習を始めた人、英語力が伸び悩んでいる人は、ぜひこの2つを取り組んでみてはどうでようか。