TOEIC600点を達成したら、次は730点を目指そう!【第12回TOEIC®600点への手引き】

TOEIC® L&Rで目標とするスコアである600点を取得したら、次は何を目指すべきだろうか? せっかく、勉強したのに学習をやめてしまっては勿体無いので、より上位のスコアや資格を目指してほしい。ここでは、社会人から本格的に英語学習を始めて、TOEIC®910点を取得した市川基寿氏に600点台を達成後の目標について教えてもらおう。

600点台を達成できたら730点以上を目指そう

ここまでTOEIC® L&Rテストで600点を目指すためのエッセンスを教えてきました。600点を取得することができた人もできなかった人もいることでしょう。もし、600点以上を取得できたら、次に目指して欲しいスコアは730点です。そもそも多くの社会人にとって、TOEIC® L&Rテストの受験動機は、昇進や海外赴任のためだと思います。600点というスコアは、あくまでも受験者全体の平均付近であり、職場で「英語ができる人」という評価を得ることは難しいのではないでしょうか。

そのため、次なるステップとして730点を目指して欲しいのです。なぜなら、730点というスコアは、全体のスコアでBランクに位置しており、「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」というレベルに分類されています。よって、Bランク以上のスコアを取ることができれば、職場においてビジネスで使えるレベルの英語力を持っているとアピールができます。

また、730点を目指すのであれば、リスニングとリーディングの各パートで目標点を立ててください。例えば、リスニングパートは400点以上、リーディングパートは350点以上など自分のベストスコアに50点ずつ足したスコアを設定するとちょうど良い目標になると思います。もし、職場で英語を使った業務に取り組みたいという人は、730点を目指すことを考えてみてください。

一方、TOEIC® L&Rテストのスコアを伸ばすのではなく、純粋な英語力を伸ばしたいという人もいることでしょう。そのような人は、あえてTOEIC® L&Rテストを受けつつ、他技能のTOEIC® S&Wテストや実用英語技能検定にも挑戦するなど、1つの検定試験に固執することなく、いろいろな技能を測るテストを受け、4技能をバランスよく鍛えていってみたらいかがでしょう。どうしてもTOEIC® L&Rテストの対策しか行わない場合、アンバランスな英語力になってしまいます。

自身の英語を学習する目的を考えて、次の目標を定めよう

せっかく、600点を取れるくらいの基礎力をつけたのですから、これを基にアウトプットの力も伸ばしていくことで、仕事でもプライベートでも可能性が広がっていくことでしょう。また、600点を取得したとは言え、まだまだ課題はあるはずです。今まで苦手分野を避けていた問題や戦略重視で解かない問題があったとしたら、全問解答を目指してレベルアップをすることもハイスコアを目指す上で重要な姿勢になります。

仕事で英語を使いたいのならば、TOEIC® L&Rのスコアを730点まで伸ばすことを目標にし、純粋な英語力を高めたいのならば、TOEIC® L&R以外の検定試験を目標にすると良いでしょう。いずれにせよ、習慣的に勉強をした結果、600点を取れたので勉強を止めてしまうのではなく、今後も継続して勉強に励んでいけば良いと思います。

TOEIC®で得た知識を普段の業務に結びつける

これまでは600点というスコアを目指してがむしゃらに勉強してきたことでしょう。もしかしたら、単語を覚えるのは苦痛だし、文法も良く理解できないなんて嘆きながらも半ば強制的に勉強してきたかもしれません。

しかし、基礎英語を身につけたからには、TOEIC®のマテリアルを生かし、視点を変えて勉強していって欲しいと思います。

例えば、日々の業務の中で英文を使用してメールを書くことがある人は、「読む力(リーディング力)」が求められるパート7のEメール問題を雛型と捉えつつ、自分でも同じように「書く力(ライティング力)」があるのかという視点で学習すると得るものが大きいと思います。他にもリスニングのパート3は対話形式の問題なので、「一人二役」を演じながらスプリクトを暗唱できるくらいまで読み込めば、話すことに対してのインプットになります。

このように同じ学習素材でも工夫次第でいろいろな学び方ができます。これまで教材をやりこんできた人なら、視点を変えたアプローチをすれば、より教材の旨みを引き出すことができるはずです。そして特定のテストの対策をせずとも、自分が身に付けたいと考えている英語力を伸ばすことができるでしょう。