基礎をつける期間とスケジュール管理
これまで英語を学び直すために自分自身のレベルを把握し、どこから手をつければ良いかを話してきました。今回は、スタートラインから基礎固め完成までのスケジューリングについて触れていきます。ずばり、私は2~3ヶ月の短期間で基礎を仕上げるべきだと考えています。1ヶ月未満だと1日あたりの勉強量が大きくなってしまうし、4ヶ月以上だと学習を長引かせてしまいます。ですから、その中間である2~3ヶ月で必要な要素を計画的にこなすというスタンスで基礎力を固めるのです。
また、ビジネスマンであれば当たり前であるスケジュール管理を勉強にも取り組むことが大切です。毎日同じことを闇雲に学習するのではなく、目標に対して必要なことをピックアップして、タスクを細分化して勉強することが短期間で仕上げるためには必要です。学習する習慣が身についていない場合、闇雲な学習だと三日坊主で終わってしまったり、言い訳をして勉強しなかったり、2、3ヶ月では基礎をつけられないかもしれません。これらを防ぐ意味合いでも、スケジュールを組むことは大切です。
勉強の工程を細分化したら、毎日の学習内容を決めます。特に社会人は、仕事があるのでまとまった時間を取りづらく、コンスタントに勉強できないかもしれません。ですが、短期間で基礎力を固めるためには、余暇や就寝時間を削ってでも学習時間を捻出しなければなりません。
そこで時間のやりくりをしなければならないのですが、「コマ切れ+ドッシリ」のスタイルをオススメします。通勤中や仕事の休憩時間などの隙間時間は誰にでもあるでしょう。そのような時間を使って、10〜20分でも学習をすれば大きなまとまりとなります。1パッセージ分のリスニングを聴いたり、単語を10語覚えたり、30分以内のコマ切れの時間でもやれることがあります。
一方で、机に座って「ドッシリ」と勉強することも必要です。例えば、文法が苦手な人がコマ切れの時間だけで単元の理解をしようとしても難しいでしょう。ですので、どうしても1~2時間ほどのまとまった学習時間を作らなければなりません。朝早く起きたり、就業時間よりも前に職場に着いて学習したり、寝る前の余暇を削ったり、学習意欲と工夫次第で意外と時間を工面できるはずです。
学習をする中で一番ダメなのが「やった気でいること」です。たとえ、「5時間勉強した」といっても、学習した内容が身についていなければ元も子もありません。もちろん学習時間の確保は大切ですが、長時間学習することよりも、1時間だけでも集中して確実に理解する学習の方が大いに意味があります。ですから、勉強時間は最低限確保した後は、「質」を意識して効果的な学習をするのがベストです。
基礎を身につけるためには、学習計画を立てて実行するというシンプルな作業が大切です。そして、毎日の学習記録を取って欲しいと思います。日々の学習を記録すれば、自分の学習度が可視化できるし、試験前に「これだけ頑張ってきたから大丈夫だろう」という自信を生み出してくれます。アナログで手帳に書き込むのもありですが、『Studyplus』のような学習管理アプリを使えば、勉強時間の管理だけではなく、他ユーザーの参考書のレビューを見ることができたり、次の試験までのカウントダウンを設定できたりと至れり尽くせりです。このように使える術は、最大限活用して学習をスムーズにしていくことが大事です。
1987年生まれ、愛知県出身。留学はおろか旅行ですら海外渡航歴のない英語学習者。大学で英米文学を専攻したが、学生時代は特に英語が得意というわけではなかった。一時は英語が嫌いになるが、社会人になってから本腰を入れて英語学習を始め、6年間でTOEIC®910点や英検1級を取得。紆余曲折を経て蓄積した自身の経験に基づいた勉強法をブログやSNSにて公開中。