解いて学べる模試
本物のTOEICそっくりのハイクオリティーな問題を600問、計3セット分の模試を収載しています。初心者から上級者まで疑問が残らないような丁寧な解説がされています。また上級者向けのテクニックや、公開テストのスコアが予想できる換算点表もついています。解き進めていくだけでも、確実にスコアアップが望めるボリュームある1冊です。
はじめに
さらにリアルに、さらに便利に
2016年4月出版の『TOEIC® テスト非公式問題集 至高の400問』(「非公式問題集」)は、当時、日本・韓国で入手可能だった新形式問題対応の公式教材(TOEICの問題作成機関ETSによる問題集)を研究して制作したものです。本書『TOEIC® L&Rテスト 至高の模試600問』は、この「非公式問題集」に新しい模試を1セット加えた増補改訂版です。新しい模試を加えた理由は、「実際の出題傾向をさらに濃く反映するため」です。2016年5月以降、ボクたちはアップデートされたTOEICテスト——名称もTOEIC® Listening & Reading Test (略称TOEIC® L&Rテスト)に変更されました——の姿を観察してきました。その観察結果を反映するテストを書き下ろし、TEST3として収録しました。また、模試を追加しただけでなく、スコアを上げるために必ず役立つコラムも数多く追加しました。プロ講師としての視点から、通常はセミナーでしか教えない試験対策法を盛り込みましたので、ぜひ、すべてに目を通して学習にお役立てください。さらに、模試の成績から試験本番の予想スコアを算出するための換算表も全テストに対して追加することができました。これは、数多くのモニター受験者から収集したデータがなければ実現できなかったことです。この場を借りて、モニターの皆様に感謝いたします。パッと見は大きくて重たい本ですが、取り外し可能な分冊形式になったことで、使い勝手も向上しました。本書を活用して、ぜひ、目標スコアをクリアしてください。応援しています。
ヒロ前田
「本物らしさ」を追求した600問
2016年5月、TOEICテストの問題形式は大きく変わりました。しかし、TOEICはそれまでも、そしてそれ以降も、進化し続けています。本書の模試は、その進化を観察・研究し続けている、われわれ3人の1つの集大成です。本書に収録した間題は、本物のTOEICに限りなく近くなるよう、語彙、文法、トピック、Abilities Measured(項目別正答率)の項目などの観点から、注意深く調整されています。
この「本物らしさ」は非常に重要です。なぜなら、TOEICのスコアを上げるには、実際にTOEICの問題を解くしかないからです。例えば、ランニングをすれば健康にはなれますが、水泳は上達しません。うまく泳げるようになりたければ、泳ぐ練習をしなければなりません。同様に、TOEICでより良いスコアを得るには、本物もしくは本物に近いTOEIC形式の問題を何度も解いて練習する必要があるのです。本書に収録した600の良問は、あなたを目標のスコアに導く、完璧な練習道具となるでしょう。
ロス・タロック
「新形式」で英語力を磨こう
新形式問題導入後のTOEICテストを初めて受験した方からよく耳にするのが、「旧形式より難しくなった」「時間が全然足りない」「読む量が多くて大変」という感想です。そう感じる理由は、単語やフレーズではなくセンテンスや段落といった、より大きな単位での理解を問う問題や、多くの情報を手際よく処理しなければならない問題が増えたことでしょう。やっかいな変更だと感じるかもしれません。でも、新形式問題を解く練習を積むことで、より高いレベルの実用英語スキルを習得できると考えれば、このアップデートをポジティブに捉えることができるのではないでしょうか。
例えば、Part3、Part4の「意図問題」を攻略できれば、発言の文字通りの意味だけでなく話し手の気持ちも理解できるようになり、より円滑なコミュニケーションが取れるようになります。Part7のトリプルパッセージを解けるようになれば、複数の英語の情報ソースから、必要な情報を素早く導き出せるようになります。新形式のTOEICを活用することで、多くの方がさらにハイレベルな英語力を身につけることを、私は期待しています。そして、本書が少しでもそのサポートになることを願っています。
テッド寺倉
目次
はじめに
目次
TOEIC® L&Rテストの概要
TOEIC® L&Rテストのパート別出題形式
本書の模試の特長と使い方
CD-ROM内の音声について
無料特典コンテンツについて
TEST1 模擬試験1
リスニングセクション
リーディングセクション
TEST2 模擬試験2
リスニングセクション
リーディングセクション
TEST3 模擬試験3
リスニングセクション
リーディングセクション
マークシート
付録
別冊1 模擬試験1 解答・解説編
別冊2 模擬試験2 解答・解説編
別冊3 模擬試験3 解答・解説編
※模擬試験の解答一覧・スコア換算表は、それぞれの模擬試験の別冊に掲載されています。
別冊1~3収録コラム 必勝Tips タイトル一覧
LISTENING
Part2難化の原因は「状況依存型」の応答
旧形式のテクニックは新形式でも通用する
「意図問題」先読みで会話の展開を予想
「3人会話」の聞き分け方は?
シャーロック・ホームズに学ぶ「状況証拠」解答法
新形式問題導入後、TOEIC世界の人々はどう変わった?
「グラフィック問題」2列の表の攻略法
「グラフィック問題」地図タイプの図の攻略法
Part3が与えるPart4への影響
「言いよどみ」は歓迎しよう
数字を含む選択肢の並び方
「意図問題」は“流れ”がわかれば正解できる
とりとめのない雑談会話の聞き方
TOEICに「出る口語表現」と「出ない口語表現」
グラフィックの傾向
新形式「ターンの多い会話」の聞き方
「割り込む人」はいない?
「グラフィック問題」を書き換えた理由
会話・トークを聞かずに消去できる選択肢
「3人の会話」は無理に聞き分けなくてもいい
「意図問題」の文はリスニングとチャットで違う
音声なしでできる「設問すり替え練習」
意図問題は聞く前から正解を予想できる?
選択肢とグラフィックに共通する情報がない場合
READING
「文選択問題」で確認すべき3つのポイント
レイアウト変更で目線の動かし方が変わる
テキストメッセージのやり取りは“流れ”を意識して読む
正解の「裏取り」、新形式では慎重に
「位置選択問題」はいつ解くべきか
トリプルパッセージ導入の狙い
速く解く決め手は「要約力」
なぜ、Part5の問題文は短くなったのか
チャットには何人が登場するのか
TOEICには絶対に出ない省略語
トリプルパッセージ対策は「水を飲むように英文を読む」こと
「速読」よりも「即読」せよ
時間を節約するPart6解答法
「強敵」はどこに?
段落を意識するリーディング
「条件」は満たされる
ゆっくりなら解ける?
TOEIC®︎ L&Rテストの概要
テストの特徴や構成、スコアが示すコミュニケーション能力の目安を確認しましょう。
●TOEIC® L&Rテストとは?
TOEICは、Test of English for International Communicationの略で、英語を母語としない人を対象とした、英語によるコミュニケーション能力を測定するためのテストです。アメリカの非営利テスト開発機関ETS (Educational Testing Service)によって開発・制作されています。中でも、Listening & Reading Test (L&Rテスト)は、Listening(聞く)とReading(読む)の2つの英語力を測定します。L&Rテストは、世界約150カ国で実施されており、日本では年間約250万人が受験しています(2016年度)。
●TOEIC® L&Rテストの特徴
①テスト結果は合否でなく、10〜990点(L、R共に495点満点)のスコアで示されます。
②受験者の能力に変化がない限り、何度受験してもスコアが一定に保たれます。
③リスニングとリーディングの2つのセクションに分かれ、英語コミュニケーション能力が総合的に評価されます。
④テストは、印刷された問題も音声も英語のみで構成されています。
⑤受験級のような区別はありません。受験者の英語レベルに関係なく、全員が同じ問題に取り組みます。
●TOEIC® L&Rテストのスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表
レベル | スコア | コミュニケーション能力 |
A |
860~ |
Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。 |
B |
730~855 |
どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。 |
C |
470~725 |
日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる。 |
D |
220~465 |
通常会話で最低限のコミュニケーションができる。 |
E |
1~215 |
コミュニケーションができるまでに至っていない。 |
出典:TOEIC®︎ Listening & Reading Test 公式データ・資料
●TOEIC® L&Rテストの構成
リスニングセクション 100問・約45分間
Part1 写真描写問題 6問
Part2 応答問題 25問
Pan3 会話問題 39問
Part4 説明文問題 30問
リーディングセクション 100問・75分間
Part5 短文穴埋め問題 30問
Part6 長文穴埋め問題 16問
Part7 読解問題 54問
1つの文書:29問
複数の文書:25問
TOEIC®︎ L&Rテストのパート別出題形式
TOEIC L&Rテストでは、Part1から7までの各パートの出題形式は毎回同じです。
ここで内容を確認しておけば、試験本番で、時間を有効に使うことができます。
リスニングセクション
会話やナレーションを聞いて設問に解答します。Part1からPart4の4つのパートから構成されています。テスト開始と同時にリスニングセクション全体に関する指示事項の放送が始まります。
Part1 写真描写問題
形式:1枚の写真について、4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文はテスト冊子には印刷されていない。
4つの文のうち、写真を最も的確に描写しているものを選び、その記号を解答用紙にマークする。
問題数:6問
選択肢の数:4つ
問題間ポーズの長さ:約5秒
指示事項の内容
A リスニングテスト リスニングテストでは、話される英語をどれだけよく理解しているかを示すことが求められます。リスニングテストは全体で約45分続きます。4つのパートがあり、パートごとに指示が与えられます。解答は別紙の解答用紙にマークしなければいけません。テスト冊子には何も書き込まないでください。
B part1 指示事項:このパートでは問題ごとにテスト冊子中の1枚の写真に関する4つの文を聞きます。文を聞いたら写真の中に見て取れることを最もよく描写している文を1つ選びます。それから、解答用紙の問題番号を見つけ、解答をマークしてください。文はテスト冊子には印刷されておらず、一度しか読まれません。
(サンプル問題の読み上げ)
(B)の文「彼らは並んで座っている」が写真に関する最も的確な描写なので、解答(B)を選んで解答用紙にマークします。それでは、Part1が始まります。
Part2 応答問題
形式:1つの質問または発言と、それに対する3つの応答が、それぞれ1度だけ放送される。質問・発言と応答は、テスト冊子に印刷されていない。3つの応答のうち、質問・発言に対して最もふさわしいものを選び、その記号を解答用紙にマークする。
問題数:25問
選択肢の数:3つ
問題間ポーズの長さ:約5秒
指示事項の内容
C Part2指示事項:英語で話されている質問または発言と、3つの応答が聞こえてきます。それらはテスト冊子に印刷されておらず、1回しか話されません。質問または発言に対し最も適切な応答を選び、解答用紙の(A)、(B)または(C)にマークしてください。では、7番から始めましょう。
Part3 会話問題
形式:2人または3人による会話が1度だけ放送される。会話はテスト冊子に印刷されていない。会話を聞いてテスト冊子に印刷された設問(設問は放送もされる)と4つの選択肢を読み、設問の答えとして最も適当なものを選び、その記号を解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、印刷された図などで見た情報を関連付けて解答する設問もある(E参照)。各会話には設問が3問ずつある。
問題数:39問(13会話)
選択肢の数:4つ
問題間ポーズの長さ:約8秒
※グラフィック問題(E参照)は約12秒
指示事項の内容
D Part3 指示事項:2人あるいはそれより多い人物が交わす会話が聞こえてきます。それぞれの会話の中で話し手たちが言っていることについて、3つの質問に答えるよう要求されます。それぞれの質問に対し、最も適切な答えを選び、解答用紙の(A)、(B)、(C)または(D)をマークしてください。会話はテスト冊子に印刷されておらず、1回しか話されません。
Part4 説明文問題
形式:アナウンスやナレーションのようなトークが1度だけ放送される。トークはテスト冊子に印刷されていない。各トークを聞いてテスト冊子に印刷された設問(設問は放送される)と4つの選択肢を読み、設問の答えとして最も適当なものを選び、その記号を解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、印刷された図などで見た情報を関連付けて解答する設問もある(G参照)。各トークには質問が3問ずつある。
問題数:30問(10トーク)
選択肢の数:4つ
問題間ポーズの長さ:約8秒
※グラフィック問題(G参照)は約12秒
指示事項の内容
F Part4 指示事項:1人の人物によるトークが聞こえてきます。それぞれのトークの中で話し手が言っていることについて、3つの質問に答えるよう要求されます。それぞれの質問に対し、最も適切な答えを選び、解答用紙の(A)、(B)、(C)または(D)をマークしてください。会話はテスト冊子に印刷されておらず、1回しか話されません。
リーディングセクション
印刷された問題を読んで設問に解答します。Part5からPart7の3つのパートから構成されています。Part4が終わると、「Part5に進んでください」という放送があり、リーディングセクションの解答時間が始まります。リーディングセクションの指示事項の音声は放送されません。
Part5 短文穴埋め問題
形式:テスト冊子に、空所を1つ含む英文が印刷されている。英文を完成させるために、空所に入れるべき最も適切な語句を4つの選択肢から選び、その記号を解答用紙にマークする。
問題数:30問
選択肢の数:4つ
時間配分の目安:10分以内
指示事項の内容
H リーディングテスト リーディングテストでは、さまざまな文章を読んで、いくつかの異なるタイプの質問に答えます。リーディングテストは全体で75分続きます。3つのパートがありパートごとに指示が与えられます。時間の許す範囲でできるだけ多くの質問に答えてください。解答は解答用紙にマークしなければいけません。テスト冊子には解答を書き込まないでください。
I Part5 指示事項:以下の各文は不完全です。文を完成させるのに最も適切な語または語句を(A)、(B)、(C)または(D)から選び、解答用紙にマークしてください。
Part6 長文穴埋め問題
形式:テスト冊子に、空所を4つ含む英語の文書が印刷されている。文書を完成させるために、空所に入れるべき最も適切な語句、あるいは文を、4つの選択肢から選び、その記号を解答用紙にマークする。
問題数:16問(4文書)
選択肢の数:4つ
時間配分の目安:10分以内
指示事項の内容
J Part6 指示事項:以下の文書を読んでください。いくつかの文は不完全です。文書を完成させるのに最も適切な語、語句または文を(A)、(B)、(C)または(D)から選び、解答用紙にマークしてください。
Part7 読解問題
形式:テスト冊子に、メールや広告、記事、テキストメッセージやチャットなどの英語の文書、あるいは複数の文書のセット(L参照)と、2〜5問の設問・選択肢が印刷されている。各設問に対し、最も適当な答えを4つの選択肢から選び、その記号を解答用紙にマークする。文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もある。
問題数:54問
1つの文書:29問(10文書)、
複数の文書:25問(2文書2組10問+3文書3組15問)
選択肢の数:4つ
時間配分の目安:55分
指示事項の内容
K Part7 指示事項:このパートでは、広告、メール、そしてインスタント・メッセージなど、さまざまな文書を読みます。それぞれの文書、あるいは文書のセットの後には、いくつかの質問が続きます。それぞれの質問に対し、最も適切な答えを(A)、(B)、(C)または(D)から選び、解答用紙にマークしてください。
2016年5月導入の「新形式問題」について
2016年5月に導入されたPart3、4、6、7の新形式問題は以下のとおりです。
※問題の呼称は本書における便宜上のもので、正式なものではありません。また、出題数は今後変わる可能性があります。
□3人による会話(Part3)
3人の人物による会話。出題数は13題中1~2題。
□やり取りの多い会話(Part3)
2往復を超えるやり取りの会話。出題数は不定。
□意図問題(Part3.4)
会話中の発言を抜き取り、その発言の理由や意図を問う問題。出題数は各パート2~3問。
□グラフィック問題(Part3、4)
図表を見て、音声を聞き、両者の情報を組み合わせて答える問題。出題数は各パート2~3問。設問はLook at the graphic.(グラフィックを見てください)から始まる。
□文選択問題(Part6)
文書中の空所にふさわしい文を選択肢から選ぶ問題。出題数は1文書1問、計4問。
□チャット、テキストメッセージ+意図問題(Part7)
スマートフォンやパソコンの画面上の文のやり取りを読んで答える問題。2人の間のtext message chain、3人以上のonline chat discussionなどがある。出題数は2題。また、1題に付き1問、発言者(文の入力者)の意図を問う問題が出題される。
□位置選択問題(Part7)
設問で与えられた文(「ターゲット文」)を入れるのにふさわしい箇所を、文書中の空所[1]~[4]から選ぶ問題。出題数は2題。
□トリプルパッセージ(Part7)
3つの文書を読んで答える問題。出題数は3組、15問。
本書の模試の特長と使い方
本書にはTOEIC®L&Rテストの模試3セットが収載されています。本書の模試は下記の特長を備えています。
●TOEIC®L&Rテストの最新傾向を反映しています。
3模試とも、2016年5月の公開テストから導入された新形式問題を含んでいます。また、TOEIC®L&Rテストの問題作成機関ETSが制作した公式教材や公開テストを参考に、使用語彙、トピック、難易度、問題タイプのバランスなどを調整して各模試200問のセットを組んでいます。本番のテストの予行演習に最適です。
●換算点を計算できます。
3模試それぞれについて150〜200人を対象としたモニタリングテストを実施。モニターのTOEIC®L&Rテストスコアを基に換算点を算出しました。本書の模試の正解数を基に、本番のテストでのスコアを予想することができます。
●全問題をAbilities Measuredの各項目に分類しています。
Abilities Measured(項目別正答率、以下AM)とは、TOEIC®L&Rテストのスコアシートに記載されている、リスニングで5つ、リーディングで5つの項目における正答率のことです。本書では3模試600問すべてをAMの項目にタグ付けしており、各項目での正答率が計算できるようになっています(各模試の別冊「解答・解説編」pp.4~5)。弱点の発見・強化にお役立ていただけます。
【Abilities Measured(項目別正答率)項目一覧】
●Listening
L1 短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる。
L2 長めの会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる。
L3 短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる
L4 長めの会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる
L5 フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる
●Reading
R1 文書の中の情報をもとに推測できる
R2 文書の中の具体的な情報を見つけて理解できる
R3 ひとつの文書の中でまたは複数の文書間でちりばめられた情報を関連付けることができる
R4 語彙が理解できる
R5 文法が理解できる
※L1~5、R1~5は便宜的な呼称です。
●別冊「解答・解説編」には丁寧な解説と情報満載のコラムを掲載。
各模試の解答・解説は、模試ごとに取り外しができる別冊になっています。問題も再掲してあるので、別冊だけで復習が可能。本番で活用できる解答テクニックや普段の学習法のヒントが満載のコラム「必勝Tips」も掲載されています。ぜひご活用ください。
□まずは本番の試験と同様に、全200問を既定の2時間で解きましょう。2時間、集中して取り組める環境を確保してください。
□各模試の最初に、受験日と、開始時間、リスニングセクション終了時間、リーディングセクション終了時間を記入するページがあります。下記のように時間を計算して記入し、そのとおりに受験を勧めましょう。
リスニングセクション…開始時間から45分後の時間を記入
リーディングセクション…リスニングセクション終了時間から75分後の時間を記入
□音声はMP3ファイル形式で、付属のCD-ROMに収録されています(p.19参照)。パソコンあるいはパソコン経由でデジタル音楽プレーヤーに転送してご利用ください。
□解答には、巻末のマークシートをご利用ください。
[解答用紙A](ノーマルタイプ)と、「解答用紙B](「勘ボックス」ありタイプ)の2種があります。
「勘ボックス」の使い方……自信がないままマークした場合に、この欄にチェックを入れておく。たとえ正解できていたとしても、この欄にチェックが入っているということは、理解があやふやであるという証拠になるので、不正解した問題と同様、優先的に復習すること。
□答え合わせをしましょう。
解答一覧は、正解・不正解が視覚的にわかりやすいマークシート状のものと、Listening Section / Reading Section別の問題タイプ付きのものがあります(別冊pp.4〜5、p.9)。
問題タイプ付きのものは、誤答した問題のタイプの集計ができるようになっているので、自分の弱点を割り出し補強するためにご利用ください。
□解説を読みましょう。
別冊の解説ページでは、著者により、詳細な解説が為されています。正誤の根拠をしっかり確認しましょう。また、スコアアップのヒント満載のコラム「必勝Tips」が随所に掲載されているので、チェックしてください。
【3回チャレンジ法】のススメ
TOEICの受験までに時間がない場合は、リハーサルとして2時間200問を通しで解き、採点して正誤を確認するだけでもよいでしょう(リハーサル受験は、出題形式や時間配分に慣れるために必須です)。ただし、本番の試験まで3週間以上ある場合は、ここでご紹介する「3回チャレンジ法」を試してみてください。
3回チャレンジ法は、模試の効果を最大限に得られる学習法です。同じ模試に、違うアプローチで3度取り組むことで、自分の現在の実力を見極め、弱点を発見し、補強することができます。下記のプロセスで進めます。
※解答用紙B(勘ボックスあり)を複数枚使いますので、コピーしておきましょう。
受験1回目:本番と同じように受験。制限時間あり。
1回目の受験は、「できること」と「できないこと」を区別することが目的です。2時間の制限時間内に、200問を解いてください。自信のない問題については、「勘ボックス」にチェックを入れておきます。2回目の受験があるので答え合わせをする必要はありません。どうしても答え合わせをしたい場合は記号のチェックだけにとどめておき、解説は読まないようにします。
受験2回目:じっくり受験。制限時間なし。
2回目の受験は、先入観なしで取り組むことが重要なので、1回目の受験後に答え合わせをした場合は、数日空けてから行います。答え合わせをしなかった場合は、当日でも翌日でもいいでしょう。
2回目の受験は、英語力が完全に発揮された場合の自分の限界点を知ることが目的です。仮に、1回目の受験の時に、時間切れのせいでPart7のトリプルパッセージ2セット(10問)を「塗り絵」したとしましょう。塗り絵でも4択なので正答の確率は25%はありますから、正答数は2、3問程度でしょう。仮に時間が足りていれば10問を正答できるなら、それだけの英語力を持っていることになります。時間があっても5問しか正答できないのであれば、読解力や語彙力や選択肢チェック力など、何かが足りないはずです。それが復習のメインターゲットになります。そのために、時間制限なしで200問に取り組んでください。リスニングセクションでは音声を繰り返し再生して構いませんし、リーディングセクションでは正解を確信するまで文書を読み込んでください(ただし、まだ辞書を使ってはいけません)。
復習
解答が終わったら答え合わせをして、初めて「解説」を読みます。納得したら、復習をしてみてください。復習は英語力と解答力を上げることが目的です。わからなかった語句を辞書で調べたり、音読をしたりなど、好きな方法で取り組みましょう。復習期間の目安は3週間ですが、大事なのは期間ではなく、「何を試されても正答できると思い込むまで」復習することです。すべての英文が100パーセント理解でき、不正解の選択肢がなぜ不正解であるかまで説明できるようになると理想的です。
受験3回目
3回目の受験は、復習の成果を確認することが目的です。本番と同じように「リハーサル」のつもりで受験することをお勧めします。受験のタイミングは復習期間から数日が過ぎて記憶が薄れかけた時期がお勧めです。この後間違えた問題を再度復習すると、さらに効果的です。