TOEFLテストイディオム大特訓 (TOEFLテスト完全攻略シリーズ)

意味のつかみにくいイディオムがわかる

1469題の実践問題を用いて、慣用表現、口語表現を徹底的にトレーニングすることができます。会話に頻出するイディオムを学習することで、リスニング対策にもつながります。ただ例文は素晴らしいのですが和訳がついていないため、ある程度英語力がある方が進めやすいです。

高橋 基治 (著), ポール ワーデン (著), ロバート ヒルキ (著), Paul Wadden (著), & 1 その他
出版社: アルク; 新装版 (2000/10)、出典:出版社HP

はじめに

TOEFL テストではリスニング・セクションを中心にイディオムに関連した 問題が必ず出されている。過去におこなったある調査では、他のセクションに 比べてリスニングはイディオムの出題率がきわめて高いと述べている。なかで も Part A (短い対話文)においては全体の25%、つまり4題に1題がイディオ ムに関連した問題だとその調査は報告している。イディオム問題に対し、多く の受験者はその攻略に手を焼いているのが現状である。

事実アルクの『留学準 備通信講座 TOEFL コース』に寄せられていた質問の多くはイディオムに関するものである。「どのように勉強したらよいのかわからない」、「TOEFL テスト に出題されるイディオムとはどんなものか」、「何かよい教材があれば教えてほしい」など攻略法で悩んでいる方々が実に多いことがわかる。

イディオム(成句)とは「ケンブリッジインターナショナル英語辞典』によ れば「いくつかの単語の集まりで、本来の個々の単語の持つ意味とは別な意味 を表すもの」と定義されている。したがって、その多くは知識として知っていなければ、皆目意味がつかめないというやっかいな代物である。文字で見たり、 聞いたりして、知っているかいないかで勝負が決まってしまうのだ。

そこで本 書では主にTOEFLテストのリスニング・セクションに焦点をあて、ただ単に イディオムとその意味の羅列ではなく、読者が聞き取り、問題演習をとおして 文脈から正確な意味把握ができるよう構成した。さらに、そのイディオムの同 義語表現も身につくようにも配慮してある。TOEFLテストのリスニングでは、 イディオムを聞いて理解でき、さらにそれを他の表現で言い換えることができ ないとスコアが取れないようになっているからだ。

イディオムの選定にあたっては、TOEFL テスト研究に20年以上にわたり従事されている国際基督教大学講師ロバート・ヒルキ氏の独自の分析結果を基に 以下のように分類してある。
A:最頻出(TOEFLテストに出題される比率が最も高いもので、特に non-native にわかりづらいもの)
B:頻出(出題率が比較的高く、non-native にわかりづらいもの)
C:重要(出題頻度はそれほど高くないが、ぜひおさえておきたいもの)

イディオムの種類は4つに分けることができるだろう。すなわち、1:群動 詞・副詞句に関するもの (wear off / be cut out for / in a nutshell)、2:慣用 表現として使われるもの(pull one’s leg /hold your horses/hit the hay)、 3:口語的表現として使われるもの (that’s the way it is / couldnt be better)、 4:歴史的文化的背景からくる格言やことわざ (better late than never / don’t judge a book by its cover)である。

本書のイディオムはいずれも実際の TOEFL テストに出題されたもの、されそうなものを選んである。しかも留学中の学生生活で遭遇する、日常頻繁に使 われているものばかりである。したがってここで学習した表現は留学してから も必ず役に立つはずだ。

さらにイディオムに関連して忘れてはならないのが、格言、ことわざである。 日常生活における貴重な知恵を授けてくれるこれらの言い回しは、決まり文句 として口語会話にかなりの頻度で登場してくる。しかしこれも知識として、また同時に音として知っていなければ意味把握ができない。そこで本書では慣用 旬・口語表現といった類も含め、CDを使って耳から学習できるようになっている。

2000年10月より、日本でも TOEFL テストがコンピューター化された。リ スニング・セクションにおいて、これまでのペーパー・テストとの大きな違い は、問題文として流れてくる会話に合った画像がコンピューターの画面に映し 出されるようになったことだ。すなわち、よりコンテクスト(文脈)重視に問 題傾向が変わるということでもある。作成者(ETS)も、文脈依存型の問題、 つまり話者の意図を問う問題にイディオムやことわざ、口語表現などは格好の 材料としやすいこともあり、イディオム攻略がリスニング・セクションのスコア・アップのカギを握っているといっても過言ではないだろう。
著者 高橋基治

高橋 基治 (著), ポール ワーデン (著), ロバート ヒルキ (著), Paul Wadden (著), & 1 その他
出版社: アルク; 新装版 (2000/10)、出典:出版社HP

CONTENTS

はじめに
TOEFLとは
本書の構成
CD の利用法
Primary Test
Chapter 1
Primary Test
最頻出イディオム
Chapter 2 再頻出イディオム
Group 1
Group 2.
Group 3.
Group 4.
Group 5
Group 6.
Group 7
Group 8
Group 9.
Group 10
Group 11
Group 12
Group 13
頻出イディオム
Chapter3 頻出イディオム
Group 14.
Group 15.
Group 16
Group 17
Group 18.
Group 19
Chapter 4 重要イディオム
Group 20
Group 21
Group 22
Group 23
Group 24
Group 25.
Final Test
Chapter 5 Final Test
Index

TOEFLテストとは

TOEFL(Test of English as a Foreign Language) テストとは、その名称が示すよう に、外国語としての英語力判定テストである。アメリカの非営利教育団体 Educational Testing Service(ETS)により開発・運営されている TOEFL テストは、主にアメリカ やカナダの大学院、大学、短大で、留学志願者の英語力が授業についていくのに必要 な基準に達しているかを測るためのめやすとして使われてきた。

最近では、アメリカ、 カナダのみならずイギリス、オーストラリア、ニュージーランドを含む英語圏各国に おいて、2,400 を超える大学、短大が、英語が母国語でない留学生に対して、必要な 英語力の基準を TOEFL テストのスコアで提示し、入学要件のひとつとしている (TOEFL テストとともに他の英語力判定テストのスコアを採用している大学もある)。

アジアの一部の国と地域を除いては1998~1999年度より、Computer-Based Test(以 下CBT)と呼ばれるコンピューター形式の TOEFL テストがすでに実施されているが、 2000年10月より、ついに日本でもテストがコンピューター化された。2000 ~2001 年度も、日本の一部の地域では従来どおりペーパー形式のテストが続行されるが、これはあくまでコンピューター施設を備えたテスト会場を設置するまでの過渡的な対策 にすぎない。コンピューター形式の TOEFL テストが導入されることによって、手続 きから受験要領、また、テスト対策に至るまで、いくつかの変更が生じたので以下に 見てみよう。

●コンピューター化されたTOEFLテストの特徴●
ペーパー形式のテストでは、共通の問題と解答用紙を一斉に配り、受験者全員が同じ日の同じ時間にテストを受けていた。ところがコンピューター化されたTOEFL CBTでは、割り当てられたコンピューターの前に座り、各自の準備が整い次第、テス トを始めるようになった。また、問題も受験者によってそれぞれ異なる。CBTでは、 コンピューター画面上に表示された選択肢をマウスでクリックして解答する(ライテ イングのセクションのみタイプまたは手書きを選択する)。

そのため、コンピューター操作に慣れていない人でも、簡単な練習をするだけで問題なくテストを受けられる。 選択肢は以前のように四者択一とは限らず、4つのうち正解を2つ選ぶもの、ある出 来事や手順を時系列に沿って並べ替えるもの、問題文の中の該当する単語や文、段落 を探すもの、適切なグラフィックスを選ぶものなど、さまざまなバリエーションをもつようになった。

CBT では Computer Adaptive Test(以下CAT)と呼ばれる出題方式がリスニングと 文法のセクションで導入されている。この出題方式の特徴は、最初は受験者の実力を 探るために中程度の難易度の問題が出され、コンピューターが解答具合を見ながら、 その後の問題の難易度を決めていくというシステムにある。つまり、まずコンピュー ターは受験者の実力を探り、ある程度レベルを判断したら、そのレベルの問題を続けて出していき判断に間違いがないか確認して評価を確定するわけだ。

このように一部のセクションでCAT 5 従来の310~677 の間で
でCAT方式が採用され、偏差値評価だったスコア方式にも変更が出た。 ~1677の間で出されていたスコアは0~300 の間で出されることになった。

構成面を比較すると、これで試されていた英語のライフ セクションの一部分として
比較すると、これまでTWE (Test of Written English)という別のテストでためされていた英語のライティングが、CBT TOEFL テストでは必須となり、文法の一部分としてスコアに換算されることが特徴だ。このことは文法の比重がたかまることを意味し、今までここでスコアを伸ばしていた多くの日本人受験者にとって「この点は不利に働くだろう。また、英語のライティングが弱いといわれる日本人 が、この点をどう克服するかも大きな課題となる。

手続き面での変更点を見ると、従来、テスト日は1カ月に1度だけだったが、各自 がコンピューターで受験する方法になり、一部の休催日を除き、いつでも予約を取ってテストを受けられるようになった。また、受験日から5週間かかっていたテスト結 果の発送も2週間後になり、結果を受け取るまでの時間を短縮できるようになった (ただし、ライティングのセクションを手書きで受験した場合は従来どおり5週間かかる)。

●TOEFLテストの構成●
TOEFLテストは、大きくListening(リスニン グ問題)、Structure(構文・文法問題)、Reading (読解問題)、Writing (小論文)の4つのセクシ ョンに分かれる。Writingを除きすべて選択式で、 選択肢や文中の語などをマウスでクリックする解 答方式となっている。

Writing では、タイプ、手 書きのいずれかを選択できる。また、テストに先 立ち、コンピューターの使い方や解答のしかた」 について説明する Tutorial(チュートリアル)が コンピューター上で30分ほどおこなわれる。テスト時間は約4時間(Tutorial を含 む)といわれているが、受験者によって Writing を除くセクションごとの問題数が 異なり、テスト時間もやや異なる。これは問題中にpretest question というスコアに は反映されない研究目的の問題がランダムに挿入されているためだ。

(リスニング問題。問題数:30~50問。制限時間:40~60分)
Part A:11~17の短い会話を聞いてそれぞれについての質問に答える(ひとつの会話につきひとつの質問)
Part B:1) 2、3の長めの会話を聞いて質問に答える(ひとつの会話につき2、3の質問) 2)4~6の小講義、討論を聞いて質問に答える(ひとつの講義、討論につき約3~6の質問) :
<Structure>(構文・文法問題。20~25問。15~20分) 文中の空欄にあてはまるものを選択肢から選び、短文を完成させる問題
2) 短文中に下線で示された部分の中から、誤りのある箇所を指摘する問題
★上記の2種類の問題がランダムに出される
(読解問題。44 ~ 55 問。70~90分)
4つもしくは5つ出される 250~350 語程度の文章を読み、質問に答える(1文 章につき11の質問)
(小論文。1問。30分) 与えられたトピックに対して、自分の意見をまとめ英語で小論文を書く

●TOEFL テストのスコア●
CBT のスコアは、Listening、Structure、Reading の3つのセクション別に0~30 の間で出され、その合計に 10 をかけ3で割ったものが全体のスコアとなる。つまり 最低スコアが0、最高スコアは300 となるわけだ。スコア上、Writing セクションは Structure セクションの一部として採点されており、30 点満点で、その比率は約50%
ずつだが、ライティングの割合のほうがやや 高めに設定されているようだ。
先に触れたように、英語圏の多くの大学で はTOEFL テストのスコアを英語力の判定材 料としているわけだが、各大学、短大によって、要求されるスコアはちがう。ひとつの目 安として、アメリカの場合、コミュニティー カレッジと呼ばれる2年制大学では 133 ~ 173(ペーパー・テストの場合、450 ~ 500)、 学部留学では 173 ~ 213 (ペーパー・テスト
の場合、500 ~ 550)、大学院留学では 213 ~ 250(ペーパー・テストの場合、550~600)を目標にするとよいといわれている。 しかし、入学のための競争が激しい学校や、高い英語能力が要求される専攻分野など では、上記のめやすより高めに要求スコアが設定されている場合がある。

●受験手続きについて●
まず、Information Bulletin(以下 Bulletin)と呼ばれる受験要項を入手する。 Bulletin には、受験手続きから、教材の購入方法まで、TOEFL テストに関する諸注 意がこと細かに説明されている。情報のほとんどが英語で書かれているため、全部を 読みこなすのはたいへんだが、TOEFL テスト受験の第一歩と考えトライしてみよう。 Bulletin は、東京にある国際教育交換協議会(カウンシル)とアール・プロメトリッ クで配布されており、直接訪問するか、郵便で送付を依頼できる(送付依頼のしかた については次ページの電話番号で案内している)。また、ETSが提供する TOEFL テ ストの公式ホームページより、PDF ファイル形式でダウンロードすることも可能。

TOEFLのテストは、2001 ~ 2002年度には14 会場で実施される。テスト会場は、札幌、東京(3カ所)、横浜、石川、名古屋、大阪、広島、高知、福岡、宮崎、 かけられている。以上のうち、石川、高知、宮崎は補助的に設置されるペーパテストの会場であり、その他の11 会場が、コンピューター施設を備えたCBT会 る。今後CBT会場は順次増設される予定なので、これらの情報については、
TOEFL テストのホームページや新しい Bulletin などで参照されたい。

ORT TOEFL テストの予約受け付け、受験会場管理、テスト実施は、アール・プロ トリックがETS を代行している。テストの申し込みは、Regional Registration Conter(地域登録予約センター)に指定されている東京のアール・プロメトリックあてに電話、ファックス、または郵送でおこなう。アール・プロメトリックでは、 Bulletin に記載されている内容を理解していることを前提に出願を受け付けているの で、出願に先立って必ずBulletin を入手し、読んでおく必要がある。それぞれの申し 込み方法により締切日時が異なるので、これも事前に確認し、余裕をもって申し込む こと。ファックスと郵便の場合、Bulletinの中央に綴じ込まれている出願フォームに 記入し送付する。休催日を除いて、基本的に受験者が希望する日に受験することが可 能だが、1日に受験できる人数に限りがあるので先着順となる。また、同じ月に2度 受験することはできない。ペーパー・テストの場合は、Bulletinに綴じ込まれている ペーパー・テスト専用の申込書を使い、アメリカのETSあてに直接申し込む。
受験料は110ドル。支払いには、クレジットカード(VISA、MasterCard、 American Express)、銀行小切手、郵便為替などが利用できる(電話、ファックスに よる申し込みの場合、クレジット・カードのみ利用可能)。

●受験要項の入手先●
国際教育交換協議会(カウンシル)日本代表部 TOEFLテスト事業部 〒150-8355 東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山B1 TEL:03-5467-5520(24 時間利用可能な録音) URL:http://www.cieej.or.jp/
テストの申込先であるアール・プロメトリックでも配布している。また、以下の TOEFLテストのホームページより PDF ファイル形式でダウンロードできる。 URL: http://www.toefl.org/

●TOEFLテストの申込先●
アール・プロメトリック(株) 〒104-0033 東京都中央区新川1丁目21-2 茅場町タワー 15F TEL:03-5541-4800 FAX:03-5541-4810 URL:http://www.prometric-jp.com ※上記のTOEFLテストの手続きに関する情報は随時更新される可能性があります。最新の 情報に関しては、SPACE ALCの「留学」サイト(URL:http://www.alc.co.jp/sabrd/)でも 提供されているのでご参照ください。

本書の構成

■必須イディオム 375 を解説
本書では、過去5年間に実際に出題されたTOEFL テストの問題を分析し、 日本人受験者にとって意味がつかみにくい375 イディオムをピックアップ、解 説を加えました。
Chapter 1: Primary Test(実力診断)
Chapter 2: 最頻出イディオム(TOEFL テストの出題率が最も高いもので、特に non
native にわかりづらいもの)
Chapter 3: 頻出イディオム(出題率が比較的高く、non-native にわかりづらいもの)
Chapter 4: 重要イディオム(出題率はそれほど高くないが、ぜひおさえておきたいもの)
Chapter 5: Final Test(成果をチェック)

■4つの練習問題で各イディオムを完全マスター
2~4章ではイディオムを 15ずつのグループで区切り、各グループに以下 のような Exercise が4つずつあります。
Exercise 1: CD でイディオムを聞き取り、ブランクを埋める。
→イディオムの聞き取りに慣れる。
Exercise 2: 日本語で書かれた選択肢の中からふさわしい意味を見つける。
→日本語でイディオムの持つイメージをつかむ。
Exercise 3: 英語で書かれた選択肢の中からふさわしい意味を見つける。
→英語のまま意味をつかむことで、言い換え問題に強くなる。
Exercise 4: CD でイディオムを含んだ会話を聞き、質問に答える。
→実際の TOEFLテストのリスニング・セクション Part A と同形式の実践問題。
違った視点から何度も同じイディオムに触れることで、その使い方を早く、 効果的にマスターすることができます。

CDの利用法

付属の CD(4枚)には、Primary Test、Final Test、および各グループの Exercise 1 { Exercise 4 & H ELILI. Primary Test, Final Test { Exercise 4
実際の TOEFL テストのリスニング・セクションの Part A と同形式で出題されています。ただし本書では、「速聴・速解」の訓練のため、問題の間隔を実 際(12秒)より少し短め(10秒)に設定しました。 _CDは問題を解くためだけに使うのではなく、CDを聞きながら流れてくる 英文を書き取ってみたり(dictation)、ナレーターに続けて繰り返して言ってみるといいでしょう。リスニング問題を解くリズムをつかむために繰り返し何度も聞いてみることをおすすめします。
■CDの内容・構成
CD 1 Primary Test, Group 1 ~ Group 5
●CD2C
Group 6~Group 10
●CD3O
Group 11 ~Group 18
●CD4C
Group 19 ~ Group 25, Final Test
■収録部分は本書でOマークがついている箇所です。

高橋 基治 (著), ポール ワーデン (著), ロバート ヒルキ (著), Paul Wadden (著), & 1 その他
出版社: アルク; 新装版 (2000/10)、出典:出版社HP