改訂新版 TOEFL TEST 必須英単語5600(CD BOOK)

頻出単語を効率よく学べる

TOEFLの頻出単語が、様々な分野の例文とともに掲載されています。部分と全体を関連付けて覚えることができるので、自然と語彙が身に付きます。また3段階の録音スピードを収録したCDがついており、語彙力だけではなくリスニング力を徹底的に鍛えることができます。

林功 (著)
出版社: ベレ出版 (2011/2/25)、出典:出版社HP

はしがき

10年間ロングセラーとして多くの TOEFL 受験者を中心にご愛読頂いた「TOEFL®TEST 必須英単語5000」が新しくなりました。「聞く・読むを通して文脈から単語を定着させる」というコンセプトは変わらずぶれることはありませんが、iBT という難解なテストにさらに奏功するにはどう進化すべきかという点を本書に具体的に盛り込みました。
TOEFL®iBT が実施されるようになって5年が経過し、出題形 式・傾向もやっと落ち着き、日本の受験者もようやく腹をくくってこのかなりタフな英語力判定テストに正面から立ち向かう気持ちになってきたようです。最近の生徒さんのクラスでの雰囲気やスコアの伸びからもそれが感じられます。何とか他の試験で代替しようではなく、「難しいけど方法はある」とiBT に対して前向きになってきたようです。「既に受験された方はご存知のように、iBT は受験者の英語運用力を《読む・聞く・話す・書く》の4つのセクションで試すシステムですが、ワンレベルで難度が高いという点で、非常に趣旨は一貫しています。つまり英語圏の大学・大学院といったアカデミックな場面で支障なくやっていける英語運用力の有無を判定するという趣 旨です。ある意味で iBT は理想を追い求めた試験であり、本音のテストだと筆者は思います。「易しいものは出しませんよ」というテストだと考えていいでしょう。しかし、厄介なことに「やってやるぞ」と覚悟した受験者は必ず単語という壁に突き当たるのです。
iBT は難度の高いワンレベルなので、出題内容のポイントとなる単語のレベルも常に高いままです。この難度の高い単語群を攻略しなければ、iBT100といった高みは越えられません。だからこそ、 単語は覚えるしかないのだと覚悟したTOEFL受験者を具体的に助けて、難解で覚えにくい単語の語義や綴り、発音を可能な限り印象深く有機的に彼らの記憶に残すことが、本書「TOEFL®TEST 必須英単語5600」がやるべきことなのです
「TOEFL®TEST 必須英単語5000」が10年間ロングセラーとして果たしてきたことを、さらに研ぎ澄ませ増幅するにはどの部分を強化すればよいのかと、生徒さんや読者のみなさんの反応から模索し続けた結果として本書が生まれました。iBT 本試験に毎回のように出題される単語群の追加をはじめ、それらの単語群を含む頻出ジャンルの英文の追加、本試験と同じ速度を含む3段階の録音速度、会話問題や Speaking でも奏効するキャンパス用語リストなど、読者のみなさんの夢に対する覚悟を形にする道具はすべて本書に含まれています。iBT は難しい、無理かなとやや弱気になったときこそ、本書のページをめくり、CD を聞いて、大声でシャドーイングしてください。歩みをやめなければ必ず目的地に着くはずです。
2010年 12月 もうすぐ冬至という夜半に
林 功

林功 (著)
出版社: ベレ出版 (2011/2/25)、出典:出版社HP

CONTENTS

はしがき
必須単語を確実に定着させるホンネの暗記法
本書の効果的な目的別活用法
TOEFL®jBTの特徴
TOEFL®IBT の構成
TOEFL®jBT の受験申し込み方法
オンラインでの新規受験予約について
有効な本人確認書類について

PART 1 : Articles for Reading & Listening

CHAPTER I : Humanities & Social Science
1.基礎レート Anthropology(人類学):
Modern Physical Anthropology 近代自然人類学
2.本試験レート Anthropology(人類学):
Human Migration 人類の移住
3.基礎レート Archaeology(考古学):
Research 調査
4.高速レート Archaeology(考古学):
Mummy ミイラ
5.基礎レート Art History (美術史):
Introduction 概論
6.基礎レート American History(アメリカ史):
The Changing Style of the Plains Indians
アメリカ先住民族の生活様式の変化
7.基礎レート American History(アメリカ史):
The Third President 第3代大統領
8.高速レート American History(アメリカ史):
Confederate States of America アメリカの南部連邦
9.基礎レート American History(アメリカ史):
The Civil War Era 南北戰争時代
10.本試験レート AHL- Business Administration & Economics (経営学&経済学):
The Great Depression 大恐慌
11.基礎レート Business Administration & Economics (経営学&経済学):
Managerial Decision Making 経営上の決断
12.高速レート Business Administration & Economics(経営学&経済学):
Government and Private Enterprise 政府と民間企業
13.高速レート Education(教育学):
Educational Theory and Practice 教育理論と実践
14.基礎レート Ethnology(民族学):
The Ethnics 民族的背景
15.高速レート Film (映画):
Tools of Filmmaking 映画製作の道具
16.本試験レート Music (音楽):
Orgins of Jazz ジャズの期限
17.高速レート Journalism (ジャーナリズム):
Newspapers 新聞
18.基礎レート Law (法学):
Changing a Constitution 憲法改正
19.基礎レート Criminology (犯罪学):
Correction 更生
20.基礎レート Linguistics (言語学):
Animal Communication and Human Language
動物の意思伝達と人間の言語
21.基礎レート Linguistics (言語学):
Language Acquisition by Children 子供の言語習得
22.本試験レート Architecture(建築学):
Roman Arch ローマ式アーチ
23.高速レート Art(芸術):
Romanticism ロマン主義
24.本試験レート Art (芸術):
Imitation and Expression 模倣と表現
25.高速レート Literature(文学):
Emily Dickinson エミリー・ディキンソン
26.高速レート Theater (演劇):
Theatrical Music 劇場音楽
27.高速レート Philosophy (哲学):
Atomism 進化論
28.本試験レート Psychology (心理学):
Behaviorism 行動主義
29.基礎レート Psychology(心理学):
Memory and Motivation 記憶と動機
30.高速レート Political Science(政治学):
Political Science in the US 合衆国の政治学
31.高速レート Women’s Study (女性学):
The Women’s Movement 女性運動
32.高速レート Sociology (社会学):
Railroad 鉄道

CHAPTER II : Natural Science
33.基礎レート Astronomy (天文学):
The Galaxies 銀河
34.本試験レート Astronomy (天文学):
The Planets 惑星
35.本試験レート Health Science(健康科学):
Pesticides and Cancer 殺虫剤と癌
36.高速レート Veterinary Study (獣医学):
Cat Disease 猫の病気
37.基礎レート Biology (生物学):
Evolution 進化
38.基礎レート Biology (生物学):
Specifically Human Qualities 人間の特質
39.高速レート Biology (生物学):
Human Aggression 人間の攻撃性
40.高速レート Biology (生物学):
Aquaculture 養殖
41.高速レート Biology (生物学):
Flightless Birds 飛べない鳥
42.高速レート Biology (生物学):
Symbiosis 共生
43.高速レート Biochemistry (生化学):
Introduction 概論
44.高速レート Computer Science(コンピュータ学):
Digital Computer デジタル・コンピュータ
45.基礎レート Earth Science (地球科学):
Four Seasons 四季
46.本試験レート Earth Science(地球科学):
Ocean Water:Salinity kotse..
47.高速レート Earth Science (地球科学):
How Rain is Formed? どうして雨は降るのか?
48.本試験レート Earth Science(地球科学):
Arctic Tundra 北極ツンドラ
49.高速レート Ecology(生態学):
An Unintended Consequence 意図していなかった結果
50.基礎レート Ecology (生態学):
Conservation 自然保護
51.高速レート Optics (光学):
Electron Microscopes 電子顕微鏡
52.高速レート Printing (印刷):
Offset Printing オフセット印刷
53.高速レート Geology(地質学):
What are Oil and Gas? 石油と天然ガス

54.高速レート Geology(地質学):
Convergent Boundaries 収斂境界
55.高速レートGeology(地質学):
Energy and Resources エネルギーと資源
56.高速レート Medicine (医学):
Massage マッサージ
57.基礎レート Medicine (医学):
Obesity 肥満
58.基礎レート Medicine (医学):
Sports Medicine スポーツ医学
59.高速レート Physics (物理学):
Conversion of Energy エネルギーの変換
60.高速レート Physics (物理学):
Analysis and Mechanics 解析と力学
・Qの解答
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PART 2 : Classified Word List

1. Agriculture・農業
2. American Studies・アメリカ研究
3. Anthropology & Archaeology・人類学&考古学
4. Architecture・建築学
5. Art History・美術学
6. Astronomy・天文学
7. Biology・生物学
8. Chemistry・科学
9. Computer & Information Technology・コンピュータ&情報技術
10. Earth Science・地球科学
11. Ecology・生態学
12. Economics & Management・経済学&経営学
13. Education・教育学
14. Engineering・工学
15. Essays&Term Papers・論文作成
16. Geography・地理学
17. Geology・地質学
18. History・歴史学
19. International Relations・国際関係学
20. Journalism・ジャーナリズム
21. Law・法学
22. Linguistics・言語学
23. Literature・文学
24. Mathematics・数学
25. Medicine・医学
26. Meteorology・気象学
27. Music & Theater・音楽&演劇
28. Philosophy・哲学
29. Physics・物理学
30. Political Science・政治学
31. Psychology・心理学
32. Religious Studies・宗教学
33. Sociology・社会学

■キャンパスでよく使う単語
索引

必須単語を確実に定着させるホンネの暗記法

《単語は英文を「線」でとらえるための「点」と考えよう!》
筆者の教え子の中には、TOEFL iBT の Reading/Listening セクションで30点満点を取る鋭い方々もいらっしゃいますが、彼らでさえ問題中のすべての単語の意味があらかじめ分っているわけではありません。 彼らは当然かなりの語彙力を持っていますが、むしろその既知の語義を ひとつひとつ「点」としてつなげ、最終的に完結した「線」にする能力において優れているのです。つまり、英語の長文や会話、講義の中でポイントとなることが多い単語の意味を知っていて、それを組み合わせることで、全体の意味を的確に推測し再構築できるのです。
ただここでむしろ大切なのは、「点」が少なすぎては話にならない、「線」を作ることはできないということです。Reading/Listening において語義のわかる単語の数が少なすぎれば、結局はあてずっぽうになってしまい、細部はもとより全体の意味も的確につかむことはできません。これが iBT で伸び悩んでいるほとんどの方の現状だと思います。さあ どうしましょう。どうやって重要単語を覚えましょう?
《二つのツールを組み合わせよう!》
「いくらやっても、どんな単語集を使ってもなかなか覚えられません。どうか単語を暗記する効果的な方法を教えてください」と泣きつかれた場合に筆者がお薦めするのはとても泥臭い方法。「既習教材から抜き出した自作の単語帳」と「市販のリスト型単語集」を組み合わせるやり方です。最高に効率が良いかどうかは分りませんが、教え子の方々が実践して確実に効果が上がっています。この方法の最近の成功例を挙げれば、お正月頃にiBT68点だった生徒さんが、9月に108点をとりました。それでは、自分の単語集と市販の単語集を組み合わせる方法をもう少しだけ詳しく述べておきましょう。
《知ってる語義は覚えなくてよい!》
例えばTOEFL iBT対策のReading や Listening 問題演習において、未知ではあるが明らかに重要な単語に遭遇したとしましょう。その単語を復習時点で単語帳に加える場合、語義は、その文脈内のひとつだけ (またはプラス一個まで)にとどめましょう。欲張らないで、まずその文 脈だけでの語義を確実に印象に残し、定着させましょう。実際の文脈で出会った単語の意味は、記憶の襞により刷り込まれやすいものです。もちろん、すでに知っている語義は書く必要も、もちろん覚える必要もありません。書き込んだらかえって邪魔です。
《攻撃的な単語帳を作ろう!》
市販の単語集に加えて、自分の単語帳は絶対に必要。但し、開くたびに自分に頭を使わせるような、暗記のために脳に記憶の負荷をぐっとかけてくれるような、手強い単語帳・単語カードを作りましょう。
例えば、afford という単語を覚える場合、より攻撃的な単語帳や単語カードを作るとすれば、以下のどのタイプがより効果的だと思いますか。

右端の△、○、◎は、書き入れ方に対する筆者の評価です。覚えるためにより実践的で、攻撃的で、そしてコンパクトであることを追求すると以上のような評価になります。afford の語義で「~する余裕がある」というのは、TOEFL 受験者であれば、ほとんどの方が知っているでしょう。故に、書き込む必要なし!
《言い換えの引き出しを増やそう!》
TOEFL iBT の4つのセクションに対処する場合、常に英語を「言い
換える力」が必要です。具体的に言うと、Reading や Listening の設問における選択肢は、ほとんどの場合、中身の言い換えですし、もちろん同意語問題も出題されます。Speakingや Writingでも、同じ表現ばかり使うと“repetitive”(繰り返しが多すぎる)という評価で減点になるので、適宜、他の表現に言い換えなければなりません。だからこそ、攻撃的でコンパクトな記入法を使い、語義と同類語をどんどん定着させ、読解力と表現力を強化しましょう。例えば、giveの同類語がafford、confer、grant、endow、bestow、accord….みたいに浮かんでくるようになれば、iBT 100点という高い峰が現実のものとして見えてくるでしょう。
《覚えるためには手段を選ばず!》
この「TOEFL TEST 必須英単語5600」だけでなく、筆者のもう一冊の書「TOEFL iBT 頻出英単語1700」にも共通するのですが、単語を暗記する場合、語義だけでなく、同意表現も、発音も、スペリングも まとめて覚えようというのがそのコンセプトです。「読む・聞く・話す・書く」のすべての英語運用力を鍛え上げるためには、「ひとつずつ」よりも「まとめ・組み合わせて」覚えることが大切ですし、効果的です。 但し、上述したように、その際に語義をあれもこれもと欲張らないようにしましょう。単語を覚える際は、ネイティブスピーカーの発音を真似して実際に声に出して発音し、語義も声に出し、できればスペリングを紙に書き、必要なら、連想や語呂合わせもすべて動員して、手段を選ばず定着させましょう。「もうくまんできない」→I can’t bear it. すい ません、でも覚えられます。
《出会うまで読み、出会うまで聞きまくろう!》
単語の暗記は退屈な作業ですが、外国語習得のためには絶対に必要です。逃げないで、「よしっ」という感じでこちらから追いかけるような気持ちで、積極的に、しかも毎日時間を決めてやりましょう。前述したように、市販の単語集と自分の単語帳(カード)を併用して、毎日30個、50個と割り当てを決めて、すべての手段を同時に使って、泥臭く覚えましょう。記憶の定着度が上がれば、その分だけ充実感や達成感が増して、よりよい流れになるはずです。
覚えた単語の語義や音がしっかり脳裏に定着しているかどうかは、問題演習などの実際の場面でその単語に遭遇したときに判明します。例えば、This novel will afford the readers great pleasure.という英文に遭遇したとき、この afford は give(与える)だ、前後の文脈からも OK と感じた瞬間に、この語義はあなたの記憶にほぼ永遠に定着します。これは読解の場合ですが、Listening の場合もその単語を会話やレクチャーで耳にした瞬間に聞き分けることができ、意味の流れからも違和感がなければ、そのときその音はあなたの耳に定着したのです。だからこそ、出会うまで読み、出会うまで聞き続ける必要があるのです。その道具として、是非この単語5600を繰り返し使ってください。

林功 (著)
出版社: ベレ出版 (2011/2/25)、出典:出版社HP

本書の効果的な目的別活用法

TOEFL iBT の最大の特徴は、英語の《読む・聞く・話す・書く》すべての能力を単独または統合型の問題で試す点にあるでしょう。つまり 英語による理解力をReading/Listeningセクションで、表現力を Speaking/Writing セクションで、ときおり統合問題もまじえながら細かく査定していきます。故に iBT は英語力判定テストとしての理想を追求するシステムであり、高得点獲得者イコール実力派と言えますが、当然、テスト自体の難易度は上がります。
本書の読者の皆さんには、是非、目先の点数にこだわることなく、高いレベルで使える英語力を体得するつもりで、正面からこのテストに挑んでほしいものです。以下に示すのは、そのための本書の目的別使用法であり、TOEFL iBT 高得点達成のためのヒントです。
◎ Listening 重点強化型
以下は Listening を重点的に強化したい方のためのレベル別活用法です。
●基礎レベル(TOEIC650/TOEFL iBT61/英検2級程度までの方)
1. CD で録音速度が《基礎レート》のレクチャー本文を選び、まず Key Sentencesを何も見ないで3回(意味を考えながら)聴いてみる。
2. 英文と和訳を黙読しながら Key Sentences を3回聴いてみる。
3. Key Sentences の太字部分を実際に発話しながら音と意味を暗誦する。
4. Key Sentences の音声を流して止め、リピートする。これを3回。
5. 何も見ないで本文のナレーションを2回(意味を考えながら)聴く。
6. テキストを見ながらさらに2回、本文を聴く。
7. 和訳を確認し、Double-Checkを音読し、さらに本文を頭の中で和訳しながら1回聴く。
8. Double-Check で、聴き取りと意味の両面で苦手な単語に印をつける。
*さらに細かく復習したい方は、ディクテーション(書き取り)を実施。
●中級レベル(TOEIC650-790/TOEFL iBT61-80/英検準1級程度の方)
1. CD で《基礎レート》または《本試験レート》のレクチャー本文を選び、何も見ないで3回(ポイントをメモしながら)聴いてみる。
2. 英文と和訳を黙読しながら Key Sentences を3回聴いてみる。
3. Key Sentences の太字部分を実際に発話しながら音と意味を暗記する。
4. Key Sentences の音声を流し、聴きながら、あとからかぶせるようにシャドーイングする。これを3回。
5. 何も見ないで本文のナレーションを2回シャドーイングする。その際、1回目はとにかく音を正確に再現し、2回目は意味も考えること。
6.テキストを見ながらさらに2回、(棒読みにならないように気をつけながら)本文をシャドーイング。
7. 和訳を確認し、Double-Checkを音読し、さらに本文を頭の中で和訳しながら1回聴く。
8. Double-Check で、聴き取りと意味の両面で苦手な単語に印をつける。
* 以上のやり方がスムーズに行えるようになったら、《高速レート》を使うか、やり方を上級レベルに準じてください。
●上級レベル(TOEIC800以上/TOEFL iBT80以上/IELTS6.0以上の方)
1. 目次どおりにではなく、CD を使って《基礎レート》《本試験レート》《高速レート》の順に演習を進めましょう。レクチャー本文を選び、本試験と同じ状況でメモを取りながら1回聴きます。その際、「必要と思われることだけを書き留める」のが鉄則です。ディクテーションではありません。あくまで講義の要約を作るためのメモと考えてください。
2. もう一度本文を聴きなおして、メモを訂正し、聞き逃しや聞き違いと思われる単語をチェックしておきましょう。
3. テキストを確認し、聞き逃しや聞き違いと思われる単語を目でチェックし紙に抜き出して、本文をもう1回聴きなおしましょう。
4. 和訳で Key Sentences と本文の意味を確認し、聴解の誤差を修正しましょう。
5. Key Sentences の音声を流し、聴きながら、あとからかぶせるようにシャドーイングする。これを3回。イントネーションにも気をつけましょう。
6. 何も見ないで本文のナレーションを2回シャドーイングする。その際、1回目はとにかく音を正確に再現し、2回目は意味も考えること。
7. テキストを見ながらさらに1回、(棒読みにならないように気をつけながら)本文をシャドーイング。試しに自分の発話を録音してみましょう。
8. 和訳を確認し、Double-Check を音読し、さらに本文を頭の中で和訳しながら1回聴く。
9. Double-Check と、聞き流し・聞き違いの単語で重要と思われるものを自身の単語帳(カード)に書き出しておきましょう。
*《高速レート》のシャドーイングは完璧である必要はありません。会話対策ではなく、あくまでレクチャー対策なので、聴きながら同時に意味がすんなり入ってくるようになれば当初の目的は達成されたということです。
◎Reading 重点強化型
TOEFL iBT の Reading セクションでは、長文一題が約700語(制限 時間20分)です。本書の各本文は約200~300語ですから iBT の半分弱、ということは、読解に使えるのは2分~4分と考えましょう。ちなみに、iBT 本試の Writing セクションで出題される Integrated Task の Reading passage は、230~300語で制限時間3分です。iBT 受験経験者は、現在の自分の得点と各本文の語数を考慮して、3分~5分の範囲で制限時間を設定しましょう。以下にその後の手順を書いておきます。
●中級レベル(TOEIC650-790/TOEFL iBT61-80/英検準1級程度の方)
1. タイマーを用意して、制限時間内に本文を読みましょう。例えば、No.46 のOcean Water(273語)であれば、制限時間は4分です。
2. そして同じく4分で要約ポイントを箇条書きで別紙に書き出しましょう。英語で書いても日本語で書いても構いません。但し、その際、本文に線を引いたり印をつけたりしないように。本試験は PC 画面を通して行いますから、紙にメモはできますが、画面に印はつけられません。
3. 本文にQがある場合は、必ずその設問に答えましょう。
4. Key Sentences と本文和訳を確認し、自分の書き出したポイントで全体の話が見えてくるかを確かめましょう。日本語で書いたのであれば、和訳の正誤も確認しましょう。
5. 要約や和訳のポイントとなった単語で、誤ったものや曖昧だった単語を自分の単語帳(カード)に抜き出しましょう。
6. CD をセットし、Key Sentences と本文を聴きながら頭の中で和訳してください。

【PART 2 Classified Word List の活用法】
本書の旧版「TOEFL TEST 必須英単語5000」が出た頃は、TOEFL iBT の前のテスト形式TOEFL CBT が行われていました。当時、よく読者の方や教え子から確認されたのは、「Part 2は CBT の単語レベルをはるかに超えているのではないか」ということでした。今思うと、確かにやや専門的な用語が多かったかもしれません。アメリカの大学の新学期に合わせて、各大学のブックストアに行き、スチール棚で Physics 303とか Geology 250などの名札を確認しながら、新学期用のテキストや教授がまとめた有料配布プリントを買いあさりました。主にそこから抽出したのがこのリストの原型です。さて、iBT に形式が変わってから、やや不思議な、そしてうれしいことが起こり始めました。それは「Part 2からも結構出ますね、本試験に」というコメントが生徒さんの中から 寄せられることが多くなったことです。iBT が単語集に追いついてきたわけです。
本書はさらに iBT 本試験の出題語彙を調査し、頻出ジャンルの用語に加筆・修正を加えました。しっかり活用してください。
Tip1: 地質学や天文学、歴史など頻出の分野や、本試験を受けるごとに、苦手を自覚するジャンルにまず的を絞り、その分野のリストにざっと目を通し、《最重要語》の語義を暗記しましょう。それからPart Iで該当科目を探して、Listening あるいは Reading の面から攻めなおしましょう。
Tip2: まだまだ基礎レベルと自他共に認める方は、まずは Part Iをやりましょう。どうしても Part 2 に進む場合は《最重要語》だけに目を通し、自分の単語帳に抜き出して、Part I の Double-Check と共に暗記しましょう。
Tip3: すでに iBT80を超えている方で100突破を目指す方は、リストの最初からペンを片手に、本試験の受験経験を生かして「これは」という単語に印を付けていきましょう。次にそれらの単語を単語帳(カード)に抜き出して、音も意味も同時に覚えましょう。さらに今後
の本試験で気になった単語は、本書の該当科目リストにきちんと加筆して、あなた自身の「必須英単語5600 + a」を作り上げましょう。 そんな単語ほど、印象に残りやすく、土壇場であなたを救ってくれるものです。

林功 (著)
出版社: ベレ出版 (2011/2/25)、出典:出版社HP