TOEFL ITPテスト完全制覇

 


 

駿台のノウハウがつまった総合対策本。

出題ポイントの説明と豊富な練習問題から本書は構成されています。TOEFL ITPテストを制するためには、その特徴をつかんだ上で、演習を重ねることカギとなりますが、本書では、TOEFL指導実績30年以上を誇る駿台が導き出した「出題ポイント」と「解き方のコツ」を説明しています。

はじめに

「交換留学を希望している大学に入るには、TOEFL ITP®で 550点以上必要だ」「大学に入学するとTOEFL ITPのスコアでクラス分けされるようだ」「大学院入試で TOEFL ITP が課されている」。本書を手にとっていただいた皆さんは、様々な目的で TOEFL ITPを受験する必要があり、目標とするスコアを設定されているのではないかと思います。

TOEFL®で高得点を取得するためには、ボキャブラリーや文法などの基礎的な英語力はもちろんのこと、「TOEFL をどの程度知っているか」がカギとなります。ただ単に試験の構成や解答時間を知っているだけではなく、「出題されるポイント」「解き方のコツ」「必要な対策」といったノウハウを身につけ、日々の試験対策にどれくらい反映させることができるかが重要なのです。

本書は、駿台で長年 TOEFL対策講座を担当してきた経験豊富な講師陣が執筆しています。SUNDAIGLOBAL CLUB の前身である駿台留学センター時代を含めると、駿台では30年以上にわたり、TOEFL対策を指導していることになります。これまで積み重ねてきたクラスでの指導経験、受講生の方々とのスコアアップのための個別カウンセリング、本試験の分析結果等を整理し、本書用に再構築しました。さらに、効率的に対策できるよう本書の構成を議論しました。その結果、わかりやすい解説と豊富な練習問題を通して「出題されるポイント」「解き方のコツ」「必要な対策」を網羅し、皆さんのスコアアップをサポートできる対策書が完成したと自負しています。

本書でTOEFL対策を行った皆さんが、目標スコアをクリアされ、希望をかなえられることを願っています。さらには、本書を土台に、Speaking や Writingも含まれるTOEFL iBT®のような4技能試験にも挑戦しながら、コミュニケーションのツールとしての使える英語力を養成し、様々なシーンで活躍していただければ、望外の喜びです。
本書を刊行するにあたり、多くの方にお世話になりました。かつて駿台でTOEFL対策講座を担当し、数々の TOEFL対策書のベストセラーを執筆された武蔵野大学の村川久子特任教授には、本書を監修していただきました。また、株式会社ジャパンタイムズ英語出版編集部の木浪洋了氏に、企画・編集・録音・出版の各段階でご尽力いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

2016年2月
SUNDAI GLOBAL CLUB

SUNDAI GLOBAL CLUB (著), 松本 恵美子 (著), 浜田 英夫 (著), 鈴木 瑛子 (著), 菅谷 孝義 (著), 村川 久子 (監修)
出版社: ジャパンタイムズ (2016/3/4)、出典:出版社HP

目次

はじめに
本書の構成と使い方
イントロダクション
TOEFL ITP® テストの概要と学習のポイント
Chapter 1 Listening Comprehension 攻略
Day 1
Listening Comprehension の概要
会話の流れを読み取る
日常会話表現1
Day2
日常会話表現2
解答の鍵になる否定表現
Day 3
ニュアンスを伝える表現
Day4
シチュエーション別表現
重要文法表現
Day5
Longer Conversations 攻略
Day 6 Talks IRS
Day7練習問題

Chapter 2 Structure and Written Expression 攻略
Day 8
Structure and Written Expressionの概要
文法項目別攻略ポイント1
Day9
文法項目別攻略ポイント2
Day 10
文法項目別攻略ポイント3
Day 11
その他の注意すべき構文や表現
Day 12
練習問題1
Day 13
練習問題2

Chapter 3 Reading Comprehension攻略
Day 14
Reading Comprehensionの概要
Day 15
練習問題1
Day 16
練習問題2

Chapter 4 実践模試
Day 17
Section 1 Listening Comprehension
Section 2 Structure and Written Expression
Section 3 Reading Comprehension
解答一覽
解答・解説

付録
語源にもとづくボキャブラリー強化法
Listening Comprehension 頻出フレーズ 116
キャンパスライフ・ボキャブラリー
編集協力:ロゴポート
Reading Comprehension パッセージ・問題作成:株式会社 CPI Japan
装丁:高橋明香(おかっぱ製作所)
本文デザイン・組版:清水裕久(Pesco Paint)
ナレーション:Josh Keller/Rachel Walzer/Howard Colefield
音声収録:ELEC録音スタジオ

SUNDAI GLOBAL CLUB (著), 松本 恵美子 (著), 浜田 英夫 (著), 鈴木 瑛子 (著), 菅谷 孝義 (著), 村川 久子 (監修)
出版社: ジャパンタイムズ (2016/3/4)、出典:出版社HP

本書の構成と使い方

本書は、TOEFL ITP テストの概要や学習を進める際のポイントを紹介したイントロダクションと、各 Section の攻略法と模試からなる4つのChapter (章)、そして付録から構成されています。4つの Chapter は、全部で 17 日間で学習を終えられるようにわけられています。
■イントロダクション
TOEFL ITPテストとはどんなテストなのか、学習する上でどんなポイントを意識すればよいのか、TOEFL ITPテストとTOEFL iBTテストはどう異なるのかについて解説しています。また、2015年12月に発表されたテスト中のノートテイキングについても説明しています。

■Chapter 1 Listening Comprehension 攻略
Chapter 1では、Listening Comprehension の攻略法を解説しています。リスニングでは、出題パターンをつかんだ上で、TOEFL 頻出の会話表現やイディオムを覚えることが大切です。駿台が分析した出題傾向をもとに、「必須表現」(1)を掲載していますから、例題とあわせて読むことで、リスニング力をアップさせましょう。また、解答の際に意識したいプロセスやポイントを鬼の解答プロセス(2)、鬼のチェックポイントとしてまとめています。

■Chapter 2 Structure and Written Expression 攻略
Chapter 2では、Structure and Written Expression の攻略法を解説しています。駿台が厳選した TOEFL 頻出の出題パターンを文法項目別に掲載していますので、繰り返し解くことで、出題パターンを身につけましょう。

■Chapter 3 Reading Comprehension 攻略
Chapter 3では、Reading Comprehension の攻略法を解説しています。アカデミックなパッセージを短時間で読まなければならないのがこの Section の特徴です。スコアアップのための効率的なパッセージの読み方と、設問タイプ別の解答方法を紹介しています。

■ Chapter 4 実践模試
Chapter 4は実践模試です。Chapter 3までで身につけた実力をためすために、1セット分のTOEFL ITPテストに挑戦しましょう。あえて難易度が高い問題も含めています。全問題を解き終え、苦手な問題やポイントを分析し、Chapter 1~3にもどって復習しましょう。
どのChapter の問題も、解く際の重要ポイントを鬼の解法 (3)として解説部分に掲載しています。また、ワンランク上のスコアを目指す人なら、ぜひ覚えておきたい内容を鬼に金棒のスコアアップポイント(O)として紹介しました。Listening Comprehension と Structure and Written Expression の問題については、3段階で重要度を示していますので、重要度の高い問題には特に注意しましょう。

■付録
巻末には、「語源にもとづくボキャブラリー強化法」「Listening Comprehension 頻出フレーズ 116」「キャンパスライフ・ボキャブラリー」を収録しました。
「語源にもとづくボキャブラリー強化法」は、リーディング・パッセージを中心に登場する難単語を覚える際に役立つでしょう。「Listening Comprehension 頻出フレーズ116」では、Listening Comprehension を攻略する際に覚えておきたい会話表現をまとめました。また、Listening Comprehensionでは、米国での大学生活の様子が出題されます。「キャンパスライフ・ボキャブラリー」を読むことで、米国のキャンパスライフについての背景知識と関連用語を身につけてください。

■監修者紹介 村川久子(むらかわひさこ)
米国セントラルメソジスト大学文学部 B.A.、セントラルミズーリ州立大学大学院文学部 M.A.、テキサス大学大学院外国語教育学部(音声学専攻) Ph.D.取得。現在、武蔵野大学教育学部特任教授、一般社団法人グローバル言語研究所所長。『TOEIC Test パーフェクト問題集 1000問」(日本経済新聞社)、「TOEFLテストパーフェクトストラテジー」(旺文社)など、著書多数。

■著者紹介
SUNDAI GLOBAL CLUB
駿台グループの留学試験対策部門。TOEFL®については、TOEFL PBT®時代から30年以上の指導実績を誇り、TOEFL iBT®、TOEFL ITP®、IELTS、SAT®、GRE、GMAT”といった留学試験対策講座に加え、英検対策講座やバイリンガル育成にも力を入れる。TOEFL iBT®は e-Learning 講座も開講。日本人講師陣による、わかりやすく実践的なスコアアップスキルの指導が好評。留学試験対策講座では、四年生大学への留学を目指す高校生や、交換留学を予定する大学生、大学院留学でキャリアアップを考える社会人が学んでいる。

松本恵美子(まつもと・えみこ)Chapter 4 担当
順天堂大学講師。上智大学大学院博士前期課程修了(TESOL/英語教授法)。言語テスティング専攻。全国の大学生向けテキストの執筆や TOEIC、TOEFL、IELTS”、英検®などの資格試験対策を行う。青山学院大学、成蹊大学非常勤講師を経て現職。ITOEIC” TESTリスニングスピードマスターNEW EDITION」 (Jリサーチ出版)、『新 TOEIC® TEST 1分間マスターリスニング編・リーディング編』(日本経済新聞出版社)など、著書多数。

浜田英夫(はまだひでお) Chapter 2、付録「語源にもとづくボキャブラリー強化法」担当
慶應義塾大学文学部英米文学科卒業後、英国エクセター大学に留学。大手百貨店で店頭 販売、貿易実務、旅行、ブランド・ビジネスに従事。香港駐在員事務所所長を務め、英語 実務の世界で長く活躍。駿台国際教育センター・SUNDAI GLOBAL CLUB 講師として、 e-Learning、IELTS、TOEFL®を担当。

鈴木瑛子(すずき・ようこ) Chapter 1、付録「Listening Comprehension 頻出フレーズ
1116」「キャンパスライフ・ボキャブラリー」担当
東京海洋大学特任准教授。米国ジョンズ・ホプキンス大学大学院コミュニケーション専攻、修士号(M.A.)取得。TOEIC®を中心とした資格試験関連教育プログラムの管理運営を行う他、『スピーキング・ライティング攻略のためのTOEFL iBT®テスト必修フレーズ1001 (テイエス企画)、「論理的に話す・書くための英語変換術」(三修社)など、著書多数。

菅谷孝義(すがやたかよし)Chapter 3担当
上智大学フランス文学科卒業。英国エセックス大学、ハル大学に留学し、M.A. in New Literatures in English修了。駿台国際教育センター・SUNDAI GLOBAL CLUB、駿台教育研究所、文教大学で4技能テストを中心に指導。e-Learning、iBTセミナー、教員セミナー、外務省英語研修も行う。TOEFL® 指導歴20年。

SUNDAI GLOBAL CLUB (著), 松本 恵美子 (著), 浜田 英夫 (著), 鈴木 瑛子 (著), 菅谷 孝義 (著), 村川 久子 (監修)
出版社: ジャパンタイムズ (2016/3/4)、出典:出版社HP

イントロダクション

TOEFL ITPテストの概要と学習のポイントイン
■ TOEFL ITP® テストとは
TOEFL ITP (Institutional Testing Program)は、アメリカにある世界最大規模のテスト開発機関 ETS (Educational Testing Service)が開発・作成した TOEFL PBT (Paper Based Testing)を活用した団体受験用のテストです。1964年に初めて実施された TOEFL は、ペーパーテストの形式であるため TOEFL PBTと呼ばれます。その後、Writingも必須となったコンピューター版のTOEFL CBT (Computer Based Testing)が開発され、Speaking や統合型問題が加わったTOEFL iBT (Internet Based Testing)に移行し、現在にいたります。つまり、TOEFL ITPはTOEFLの原型ということができます。

TOEFL iBT は公式なテストとして、試験日はあらかじめ決められています。一方、団体向けテストである TOEFL ITP は、利用する団体が試験日を決めて実施しています。
日本では、国際教育交換協議会 (CIEE) 日本代表部が TOEFL ITPを取り扱っています。ETSの発表によれば、ITPは国内外の教育機関を中心に実施されており、世界50か国の2,500以上の団体で毎年80万人以上が受験しています。日本でも大学や企業など、500以上の団体が利用しています。

TOEFL ITP には Level 1 と Level 2 の2つのレベルがあります。通常 TOEFL ITPと言った場合は、スコアの範囲が 310~677のLevel 1を指しますが、より試験時間が短く、やさしい問題で構成されている Level 2のスコアの範囲は 200~500です。 Level 1 および2ともに四択式のマークシートテストで正答数に応じてスコアがあがり、 誤答による減点はありません。
テストは、Listening Comprehension、Structure and Written Expression、Reading Comprehension の3つのSectionで構成されています。Listening Comprehension は大学で使われる話し言葉を理解する能力を、Structure and Written Expression は 標準的な書き言葉の構文や文法に関する理解度を、Reading Comprehension はアカデミックな英文を読んで理解する力を測ります。

■ TOEFL ITP テストを受ける理由
TOEFL ITP は様々な目的で利用されています。駿台国際教育センター・SUNDAI GLOBAL CLUBでITP対策をする受講する方々は、以下の目的で受験している場合が多いようです。
1 大学で交換留学に応募する際にスコアの提出が必要なため
2 東京大学の大学院入試の一部として受験する必要があるため
3 大学で英語のプレイスメントテストとして使われているため
その他、大学での単位認定や英語プログラムの効果測定などでも利用されています。

■TOEFL ITPテストの構成
TOEFL ITP (Level 1) は以下のように構成されています。どんな問題が出題されるかは本書のなかで詳しく説明しますが、ここで概要を紹介しましょう。

■ Level1

図表1.Level1
Section 問題数 テスト時間 スコアの範囲
Listening
Comprehension
Part A 30問 50問 約35分 31-68
Part B 8問前後
Part C 12問前後
Structure and
Written Expression
Structure 15問 40問 25分 31-68
Written Expression 25問
Reading Comprehension 50問 55分 31-67
合計 140問 約155分 310-677

Listening Comprehension は3つのPart にわかれます。Part A は30問。キャンパス内での男女の学生同士の会話がほとんどで、長さは10秒程度が多く、長くても20秒程度です。5秒程度で終わってしまう会話もあり、会話表現やイディオムがわからないと解答できない場合もあります。Part B は A より長く、1分半程度のトピックが2つ出題され、学生と教授が講義の内容に関して話す会話などが出題されます。Part C は講義などが中心で Part B よりやや長くなりますが、たいてい2分未満です。3つの異なるトピックが出題されます。
Structur

e and Written Expressionには2つのタイプの設問があります。Structureは空所補充問題です。文中の空所部分に入る最も適切な語(句)を選択し、英文を完成させます。Written Expressionは誤所指摘問題です。英文中の4か所の下線部から修正すべきものを選択します。
Reading Comprehensionでは5つの異なるパッセージが出題され、それぞれ10問前後の設問があります。様々なタイプの設問があり、多くの場合、最初の設問ではパッセージの主題が問われます。また、語彙に関する設問が全部で15問前後出題されます。
ETS が発行する Test Taker HANDBOOKでは、受験者にアカデミックな英文を幅広く読むように勧めています。
なお、Level 2の構成は以下の通りです。
Level2
Section | 問題数 | テスト時間 | スコアの範囲
Listening Comprehension | 約22分 | 20-50 |
Structure and Written Expression | 25問 | 17分 | 20-50 |
Vocabulary and Reading Comprehension | 40問 | 31分 | 20-50 |
合計 | 95問 | 約70分 | 200-500 |

■ スコアについて
TOEFL ITP のスコアは、各Section の素点(=正答数)が換算表で換算され、次のように算出されます。
例えば、換算後の各Sectionのスコアが以下の場合、合計を10倍し、3で割った数字がスコアになります。この例では、500ですね(150×10+3 = 500)。
Listening Comprehension 46
Structure and Written Expression 54
Reading Comprehension 50
合計 150
TOEFL ITPは、異なるテスト間でもスコアの正確な比較が可能とされています。従って4月と9月に異なるテストフォーム (問題)で受験しても進捗状況が比較できるわけです。なお、TOEFL ITPではスコアの誤差は14ポイントであり、先の例の場合、486から514が実力の範囲と考えてよいでしょう。
ETS が Test and Score Data Summary for the TOEFL ITP Testで発表しているITPテストの 2012~2014 年の平均点を見ると、日本人の平均点はほぼ460で世界平均とくらべて20点前後低いのが現状です。

学習のポイント

■ 教材の目的
受験対策の王道は「ノウハウを吸収し、十分な問題演習をこなす」ことにつきます。問題演習用の教材は、「基礎力養成」から「実力養成」、「進捗状況確認」など、様々な目的を持っているので、目的に応じて使いわけることが必要です。本書は「基礎力養成」から「実力養成」までをカバーしていますので、繰り返し利用してください。

TOEFL ITPを開発するETS は、オフィシャル教材としてOfficial Guide to the TOEFL ITP TestやTOEFL ITP Assessment Series Practice Test, Volume Ⅰなどを発行しています。いずれも過去の試験2セット分の問題を収録しており、解答と換算表を使って、およそのスコアを算出することができます。本書で学習した後の「進捗状況確認」用として、あるいは、本試験前の調整用として使用すると効果的です。いずれもTOEFLのWeb サイトhttp://www.ets.org/toefl_itp/content/test_preparation/で購入することができます(2016年1月30日現在)。
以下に、各Section を学習するにあたって留意しておきたいポイントをあげました。

■ Listening Comprehension のチェックポイント
・「何をどう聞くか」がわかっているか
・「何が出題されるのか」「どう出題されるのか」を理解しているか
→本書のChapter 1で、出題内容や聞き取りへの臨み方を確認してください。
・会話表現やイディオムを覚える際に、自ら発音し、体で覚えているか
→自ら発音できない語句を聞き取るのは困難です。また、体で覚えた言葉は忘れにくいものです。
・十分な問題演習をこなし、英語を聞く耳ができているか
・毎日一定時間(できれば2時間以上)集中して英語を聞いているか
→ 継続して演習を重ねなければスコアが伸びないSectionです。帰国子女の人でもない限り、「聞く」時間の絶対量を確保することが必要です。出題されるトピックは学生生活に関わるものですから、息抜きにアメリカの学生生活が描かれている映画やドラマで背景的知識を増やしておくのもよいかもしれません。

■ Structure and Written Expression のチェックポイント
ITP の3つのSection のなかでは最も努力の実りやすい(スコアをあげやすい) Sectionです。
・TOEFLに出題されやすい文法項目を把握しているか
→本書のChapter 2では、TOEFL 頻出の文法項目を学習することができます。まずこれらをしっかり頭のなかに叩き込むことが必要です。
・十分な問題演習をこなし、出題パターンを理解できているか
→本書以外にも前ページで紹介したオフィシャル教材を使うのもよいでしょう。

■ Reading Comprehension のチェックポイント
・TOEFL 用の単語集などで十分な語彙力を蓄えているか
→Reading Comprehensionでは30%程度が語彙に関する問題です。また、1行に3つも4つも未知の語彙があれば、文意を推測するのも非常に難しくなります。本書の付録「語源にもとづくボキャブラリー強化法」も利用して、語彙を増強しましょう。
・重要構文を十分理解しているか
→どんなに長い英文でも、1つ1つの単語が構文という約束事のもとにまとまっているにすぎません。構文をしっかり理解していれば、速く正確に読むことが可能になります。本書のChapter 2を学習することでも、構文の理解が深まります。
・設問タイプを把握しているか
→ 本書の Chapter 3 「設問タイプ別攻略法」で、どんな設問が出題され、どのように解答すればよいかを確認してください。
・TOEFLに出題される頻出トピック(アメリカの産業の発達など)を十分読み込んでいるか
→ TOEFLのReadingはHumanities (人文科学)、Arts (芸術)、Social Sciences (社会科学)、Life Sciences (生命科学)、Physical Sciences (物理科学)といった分野のパッセージが出題されます。本書の Chapter 3に加えて、普段からこれらの分野の英文も意識して読みましょう。その分野の特別な知識がないと解答できない問題はありませんが、背景知識があればパッセージの理解が速くなることは確かです。

SUNDAI GLOBAL CLUB (著), 松本 恵美子 (著), 浜田 英夫 (著), 鈴木 瑛子 (著), 菅谷 孝義 (著), 村川 久子 (監修)
出版社: ジャパンタイムズ (2016/3/4)、出典:出版社HP

■ TOEFL ITPとiBTの違いと移行時の注意点
以下に TOEFL ITPとiBTとの違いをまとめました。

図表2.TOEFL ITPとiBTの違い
TOEFL ITP TOEFL iBT ITPとiBTの比較
Section Section
Listening Comprehension

(Part A)

出題なし ITP の Part A は iBT では出題されない。ただし、Part Aでは会話表現やイディオムが多く出題されるため、語彙力の増強に役立つ。 また、ここで学んだ会話表現やイディオムは Speaking や Writingでも活用できる。
Listening Comprehension

(Part B)

Listening

(Conversation)

ITPのPart Bに相当するのがiBTのConversationで、Part Cに相当するのはiBTではLecture。最大の相違点はパッセージの長さ。ITPのPart Bは1分半前後、Part Cは2分程度のパッセージを聞くが、iBTでは ほぼ倍の長さになる。iBTでは、長いだけに集 中力や効率的なメモの取り方も重要。
Listening Comprehension

(Part C)

Listening

(Lecture)

Structure and Written Expression 出題なし iBTではStructure and Written Expressionは出題されないが、このSectionは語彙力と並び、他の4技能のベースになる。SpeakingやWritingでは、正確に文法を運用しているかが 評価される。特に構文に関しては正確な理解が不可欠。iBT対策の初期の段階で、大学入試レベルの文法事項を理解しておく必要がある。
Reading Comprehension Reading ITPのパッセージは250~380語前後、iBTは700語前後と、Listening同様パッセージの長さが倍増する。長文に慣れ、パッセージの構造をつかみながら読むことがより必要。
出題なし Writing

(Independent)

TOEFL PBT 時代に出題された形式だが、ITPでは出題されない。PBTの場合は、手書きで あったが、iBTはキーボード入力方式のため、タッチタイピングができるとよい。300語以上書くことが望ましい。
出題なし Writing

(Integrated)

TOEFL PBTでも出題されなかった形式。ReadingとListeningの内容にもとづいてWritingを行う統合型問題。
出題なし Speaking ITPでは出題されないSectionのため、本格的な対策が欠かせない。提示されたテーマについて自身の考えを述べる独立型問題と、ReadingとListeningの内容にもとづいてSpeakingを行う統合型問題がある。

■ TOEFL ITP対策からiBT対策に移行する際の注意点
iBTのListeningはConversation が3分程度、Lectureは5分程度となり、ITPの類似問題の倍の長さです。集中力や効率的なメモの取り方も重要になります。また、iBTではパッセージを聞いてから選択肢を見る形式のため、ITPと異なり先に選択肢に目を通すことができない点にも注意が必要です。さらに、Reading もパッセージの長さが700語とITP の倍の長さになります。パッセージの構造をより正確につかみながら読むことが必要です。このように Listening、Readingとも長さに慣れることが大切になります。なお、ITPにはSpeakingとWritingが含まれていないため、一から対策をとらなければなりません。ただし、ITP 用のStructure対策が万全であれば、SpeakingやWritingへの対策がスムーズに行えるでしょう。■ TOEFL iBT対策からITP対策に移行する際の注意点
ITP XH Section 1: Listening Comprehension Part A Short Conversationにあります。Listeningで50問中30問を占めるこのPartは会話表現やイディオムが多く出題されるため、「何を話しているのかつかめない」ということが起きやすく、Listening Sectionのスコアアップを妨げてきました。10秒程度の会話のため、初心者でも取り組みやすい反面、Part BやPart C とくらべて全問正解が難しいのもこのPart Aです。iBTでは出題されない Part のため、十分な対策が必要です。特に本書のChapter 1(Day 1~4)をじっくりと学習しましょう。また、ITPでハイスコアを得るにはSection 2: Structure and Written Expressionでミスをしないことが大切です。実力のある人は満点 (68点)も望めるでしょう。ここもiBTでは出題されないSectionのため、本書の Chapter 2 で、主語と動詞の一致や、単数・複数の区別など、間違えやすいパターンを確認し、整理しておくことが重要です。■ Passive ボキャブラリーと Active ボキャブラリーについて
Passive ボキャブラリーとは、英文を読んだり聞いたりした時に意味がわかるレベルの語彙です。読む・聞くが中心のTOEFL ITPでは、Passiveボキャブラリーが多いとその分英文を理解できる可能性が高まるため、単語集を使ってひたすら語彙を覚えるという勉強も有効です。その意味でも本書の付録「語源にもとづくボキャブラリー強化法」に掲載された語彙をできるだけ覚えましょう。一方、話す・書くが加わるTOEFL iBTでは、Activeボキャブラリーの豊富さがものを言います。Activeボキャブラリーとは、話したい時にすぐ口からでてくる語彙、書きたい時にすぐ手が動く語彙で、要は「使いこなせる」語彙のことです。語彙は、まずPassiveボキャブラリーとして習得し、それがActiveボキャブラリーになるというプロセスが一般的です。Passive ボキャブラリーをActiveボキャブラリーにするには、Passiveボキャブラリーをどんどん使うことです。たくさん使うことで語彙が定着し、Activeになります。話す機会・書く機会を積極的につくりだし、覚えた語彙をどんどん使ってみましょう。英語は動詞が中心の言語ですから、Activeな動詞が多いとTOEFL iBTのSpeakingやWritingで表現の幅が広がります。特に本書のChapter 1から動詞をピックアップし、Activeな動詞を増やしましょう。SUNDAI GLOBAL CLUBが提供する様々なトレーニングの講座を受講していただくのもよいでしょう。■ ノートテイキングについて
2015年12月21日にETS が発表した新しいポリシーによれば、TOEFL ITPでも、従来禁止されていたノートテイキングが認められることになりました。
その理由として、1長年のリサーチでも、ノートテイキングがスコアにどのような影響を与えるかがはっきりしないこと、2ノートテイキングのスキルは大学での授業等で有益であり、TOEFL iBTでは認められていることをあげています。ただし、この変更が各種のインストラクションに反映されるのは2017年からとのことです。実施団体によってはノートテイキングを許可しない場合もあります。また、ノートテイキングが許可される場合も、2016年に受験する際は、問題冊子には、“note taking is not allowed”などの表記があり、音声のインストラクションでもその旨がアナウンスされます。なお、スクラッチペーパー(メモ用紙)は配布されず、問題冊子の余白にメモすることになります。この件に関して、日本で TOEFL ITPを運営する国際教育交換協議会 (CIEE) 日本代表部に問い合わせたところ、「どのタイミングでノートテイキングを可能にするか、日本国内での運用は協議中」(2016年1月5日現在)とのことでしたが、2016年1月20日に、「日本では2016年1月より変更を適用」と発表されました。「ただし、2016年中にノートテイキングを許可して実施するかどうかについては各実施団体の裁量」とのことです。ノートテイキング(書き込み)しながら受験したい人は、実施団体にお問い合わせください。

SUNDAI GLOBAL CLUB (著), 松本 恵美子 (著), 浜田 英夫 (著), 鈴木 瑛子 (著), 菅谷 孝義 (著), 村川 久子 (監修)
出版社: ジャパンタイムズ (2016/3/4)、出典:出版社HP