TOEFL テスト英語の基本

TOEFL対策スタートライン!

本書は、TOEFLの基礎的な実力を身につけるための参考書です。TOEFLはアカデミック、キャンパスの英語があり、それらに慣れる必要があります。ユニットが全部で56あり、様々なテーマを1冊で学ぶことができます。また、パソコンでもスマートフォンでも使える音声を無料でダウンロードできます。

はじめに

皆さんは「買ったけど、本棚に入ったまま」「カバンに入れていつも持ち歩いてるのになぜか新品同様」の参考書を持っていませんか? この本は「徹底的に使いまくり、 ボロボロでオークションに出品できなくなる」ことを前提に書きました。TOEFL は、 数ある語学試験の中でも勉強の途中で挫折してしまう人の多い、大変難しい試験で す。難しさの原因は、さまざまな分野から出題されるTOEFL 特有のアカデミック& キャンパス関連の内容にあります。

本書は、TOEFL学習の最初のステップとして、「TOEFLの世界に慣れ」、「TOEFL に対する免疫力をつけ」、「皆さんが前に進めるよう背中を押す」ためのものです。量 をこなしていただくため(慣れ・免疫力重視ですから) 設問はあえて外し、その分さまざまな分野にわたるアカデミック&キャンパス関連のパッセージ 56セットをご用意しました。これはリーディング&リスニングの長文としては、iBT、ITP共に本試験5~ 6回程度分に相当するかなりの分量ですが、出題傾向はそのままに、各UNIT30分 ~1時間くらいで学習できるよう、パッセージの長さを調整してあります。

さらに、この本は「黙って読んでそれでおしまい。ハイ、次!」的な本ではありま せん。無料でダウンロードできる音声を使った「声に出す」トレーニングも入っています。えーッ!? 「声に出す」って、実際にやってみるまではすごく気が重いですよね……。私も以前はしんどそうなことは後回しにするキャラだったんで、皆さんの気持ち、よくわかります。しかしiBTにはスピーキングもあるので「声に出す」ことを避けて通ることはできませんし、一度習慣になってしまうと意外にハマるんです。

また、「ITP最大の得点源」である文法セクションの問題を各UNITに配していますので、それを一つ一つこなしていけば ITP の試験にも備えることができます。TOEFLは確かに難しい試験ではありますが、しょせんは人間が作ったテストにすぎません(私はその TOEFLを専門にしてますが……)。語学試験一つで皆さんの留学・進学の夢が閉ざされてしまっていいわけがありませんよね? この本をきかっけにして、TOEFLの壁を乗り越えちゃってください!

2016年11月
著者を代表して 西部有司

西部 有司 (著), ロゴポート (著)
出版社: アスク (2016/11/17)、出典:出版社HP

目次

CONTENTS
はじめに
本書の構成と学習の仕方
TOEFL® テスト リスニングの基本- 音の変化に気づこう
TOEFL® を受けるための 「普段の勉強」について
TOEFL®とは?
UNIT 1 [地球科学] The Origin of Water on Earth 地球上の水の起源
UNIT 2 [キャンパス] Applying for a Part-Time Job on Campus キャンパスでのアルバイト申し込み
UNIT 3 生態学
Succession and Climax Community 遷移と極相群落
UNIT 4 [アメリカ史] The First Transcontinental Railroad 初の大陸横断鉄道
UNIT 5 [物理学] Sound Waves 音波
UNIT 6 [生物] Seed Dispersal 種の拡散
UNIT 7[物理学] Isotopes
UNIT 8 [キャンパス] Paper’s Deadline 課題の締め切り
UNIT 9 [古代生物学] Archaeopteryx 始祖鳥
UNIT 10 [天文学] The Solar System and Planets 太陽系と惑星

UNIT 11 [アメリカ史] The California Gold Rush カリフォルニア・ゴールドラッシュ
UNIT 12 [気象] The Cause of Wind 風の原因
UNIT 13 [生物] Fungi
UNIT 14 [生態] Ocean Thermal Energy Conversion 海洋温度差発電
UNIT 15 [地球科学] Earth’s Rotation 地球の自転
UNIT 16 [生理学] Perception of Color 色の知覚
UNIT 17 [アメリカ史] Lincoln Declares War リンカーン、参戦を宣言
UNIT 18 [地球科学] Earth’s Interior 地球の内部
UNIT 19 [美術史] Oil Painting in Europe ヨーロッパにおける油彩
UNIT 20 [生物学] Wasps カリバチ

UNIT 21 [天文学] The Formation of the Moon 月の形成
UNIT 22 [キャンパス] Transferring to Another College 他大学への転入
UNIT 23 [生物学] Marine Invertebrates 海洋無脊椎動物
UNIT 24 [美術史] The Beginning of Photography 写真の誕生
UNIT 25 [生物学] Bird Songs 鳥のさえずり
UNIT 26 [アメリカ史] Anasazi Culture and Infrastructure アナサジの文化とインフラ
UNIT 27 [美術史] The Birth of Drama in Ancient Greece 古代ギリシャにおける演劇の誕生
UNIT 28 [キャンパス] Applying for an Overseas Research Program 海外研修プログラムへの申し込み
UNIT 29 [気象学] Tornado Formation 竜巻の発生
UNIT 30 [生物学] Spider Webs クモの巣

UNIT 31 [天文学] Martian Dichotomy 火星の半球二分性
UNIT 32 [キャンパス] Course Selection 授業選択
UNIT 33 [アメリカ史] The Aftermath of the Civil War I
UNIT 34 [地理学] Artesian Wells 自噴井戸
UNIT 35 [人類学] Early Human Species 初期の人類
UNIT 36 [生物] Osmosis and Salt-Tolerant Plants 浸透と塩生植物.
UNIT 37 [歴史
The Fertile Crescent 肥沃な三日月地帯
UNIT 38 [地質学] Desertification 砂漠化
UNIT 39 [人類] The Beginning of Nomadic Pastoralism in Eurasia ユーラシアにおける遊牧の起源
UNIT 40 [美術史] Indigenous Australian Rock Art オーストラリアの先住民の岩絵

UNIT 41 [キャンパス] Extended Borrowing Privileges 特別延長貸出
UNIT 42 [生理学] Neuroplasticity 神経の可塑性
UNIT 43 [人類] Theories of State Formation 国家形成の理論
UNIT 44 [地] Igneous Rock
UNIT 45 [生物学] Seaweeds海藻
UNIT 46 [天文判] Radio Telescopes 電波望遠鏡
UNIT 47 [考古学] The Rosetta Stone and Egyptian Hieroglyphs ロゼッタストーンとエジプトのヒエログリフ
UNIT 48 [心理学] Psychological Perspectives 心理学における立場
UNIT 49 [キャンパス] Problem for a Choir Group Practice 合唱部の練習の問題
UNIT 50 [文] The Historical Basis of Homer and his Works ホメロスと彼の作品の歴史的基盤

UNIT 51 [地] The Three Stages of River Development 河川の発達の3段階
UNIT 52 [生物学] Plants in the Desert 砂漠の植物
UNIT 53 [キャンパス] Student Health Services Need Improvement 学生への医療サービスには改善が必要
UNIT 54 [生態学] Pleistocene Rewilding 更新世生物の再野生化
UNIT 55 [生理] Enzymes 酵素
UNIT 56 [気象] What Causes Lightning? 何が稲妻を生じさせるのか

TOEFL® テスト攻略のための基本アカデミック語彙 500
考古学&人類学 246 アメリカ史 246 政治学&法律学 247 経済学&ビジネス 248
文学 248 芸術 249 天文学 249 気象学 250
地球科学 250 環境・エネルギー 251 生物学 251 植物学 252
動物学 253 医学 253 物理学 254 化学 255

西部 有司 (著), ロゴポート (著)
出版社: アスク (2016/11/17)、出典:出版社HP

音声ダウンロードのしかた
本書の音声は、パソコンとスマートフォンのどちらでもご利用いただけます。ダウンロードは、アスク出版のサポートサイトとオーディオ配信サー ビス FeBe の両方より行えます。スマートフォン (iPhone, Android など) をご利用の方は、FeBeのアプリを事前にダウンロードしてください。ダウンロードサービスご利用の詳細は、下記をご参照ください。

アスク出版 英語テキスト サポートページ


下の QRコードからもアクセスできます。
なお、FeBeで本書の音声をダウンロードされる場合は、シリアルコー ド「90604」が必要となります。

本書の構成と学習の仕方
STEP 1 サイレントリーディング
まずはパッセージを大意の把握を中心に黙読します。わからない単語はページ下の Words& Phrasesで確認してじっくり読みましょう。理解が不安な場合は訳を参照しても構いません。(目安回数:3回)

STEP 2 パラレルリーディング
音声を再生し、音に合わせパッセージを音読します。音声スピードはスロースピードで十分です。速さよりも正確さを意識します。「読むだけで精いっぱい…..」から「内容・音の正 確さも意識できてる!」段階を目指しましょう。自信がついたらナチュラルスピードに挑戦。 (目安回数:スロー、ナチュラル各2回)

STEP 3 背景チェック
パッセージに関連する分野の理論や知識を確認します。過去に出題されたトピックも多く取り上げています。出題傾向を確認しながら、パッセージで学習した内容をエピソード記憶に変えて定着させるのがねらいです。

STEP 4 文法チェック
ポイントとなる文法を確認しましょう。ITP受験者 はSTEP4を最初に解答してもOKです。文法問題 では文法項目の知識を吸収すると同時に、「話す、書く」際に正確なセンテンスを作るツールとして使うこと を意識しましょう。(解答時間:最長1分)

STEP5 単語チェック
単語チェックでは、「同義語:単語としては別だが 意味が同じ言葉」をまとめて学習し、語彙力をアップ させます。(解答時間:最長1分)

STEP 6 シャドーイング
学習したパッセージの抜粋を使ってシャドーイングを行います。シャドーイングはパッ セージを見ず、聞こえる音声の少しあとにかぶせるように発話する訓練です。音声はスロースピードに設定されています。能動的なトレーニング・メソッドにより、「聞く」のみでなく「話す・書く」にもつなげることができます。(目安回数:3回)

STEP 7 リピーティング
リピーティングはパッセージを見ずに、音が聞こえたあとに、聞いた内容を口で再現します。再現する音声はすでに再生済みなので、シャドーイングよりレベルが高い訓練です。音声はスロースピードに設定されています。テキストに記載されているスラッシュ (1) の部分で空白音声が入りますので、この間に発話をします。(目安回数:3回)

STEP 8 仕上げリスニング
最後にもう一度音声を聞きます。音に遅れることなく、内容理解も同時にできていること
を確認します。音についていけないときにはパッセージを参照しましょう。(目安回数:2回
)

TOEFL® とは?
TOEFL は Test of English as a Foreign Language の略で、1964 年に英語を母語としない人々を対象に、北米の大学(院)出願時の語学力測定を目的として開発されました。現在では北米はもちろん、世界中で活用されています。現在日本で実施されている TOEFLはiBTとITP の2種類です。

iBT(アイビーティ)は Internet-Based Test の略です。iBT では「読む、聞く、話す、書 く」の4技能全てを測定します。他のテストにはなかったり、あってもかなり簡略化されているスピーキング、ライティングも含まれ、スコアも4技能均等になっています。さらに大学で学ぶアカデミック関連の内容が数多く出題されるため、難易度をさらに高めています。各セクション 30 点、合計 120 点満点です。

ITP(アイティーピー) は Institutional Testing Program の略で、主に日本国内の大学・大学院で入試・語学レベル判定を目的として採用されています。測定するのはリスニング、文法、リーディングのみでマークシート方式のペーパー試験です。ITP はかつてのPBT(Paper-based Test)の問題を再利用したものです。正規の海外留学向けにITP のスコアが認められることはかなりまれで注意が必要です。

■ iBT/ITP テスト出題内容比較

表1
西部 有司 (著), ロゴポート (著)
出版社: アスク (2016/11/17)、出典:出版社HP