英文法は時代と地域で独自に発展する
英語を学ぶときに、まずは文法や文章作成のルールから勉強すると思います。学生の頃、英文法について学習した人は、一通り理解することができるようになったと思います。英会話や簡単な英語を使うだけの人ならまだしも、翻訳家や通訳レベルで英語を使う人は、文法の「例外」も理解しておかなければなりません。その例外とは、時代・地域で独自に発展してきた文法のことです。そこで、今回はその例外を学ぶことができる書籍をご紹介します。英語上級者や今後、英語を中心に生活をしていこうと考えている人は、例外の文法を学びましょう。
「上級英文法」(ベレ出版)
本書は、上級者向けの英文法を収録している本です。TOEIC満点レベルを目指す人にとって地固めできると思います。著者は大阪経済大学で講師を務めている成田修司氏です。海外の大学・大学院を修了し、ボキャブラリー本などを執筆している人です。本書の特徴として、英文法の正誤を問うのではなく、文化的・歴史的背景を理解することで、本質的な意味を理解することに重点を置いています。英語上級者が表現力を増やして使い分けることを想定していますので、通訳・翻訳家を目指す人は1冊持っておくと良いです。
「英文法「例外」の底力―あなたの英語学習を刺激する37のスパイス」(プレイス)
英文法の「例外ルール」を理解するためには、文法の基本原則を理解する必要があります。本書では、文法の基本原則を確認した後に、実際の例外事項について説明しています。この本1冊を通して、例外的な項目だけでなく、不明瞭だった英文法の原則も学ぶことができます。日本語と同じように柔軟に英語を話すことを目的をしている人にとって、本書は頼りになる味方になるでしょう。
文法のルールを守って話したり、文章を書いたりすることは大切なことですが、例えば普段使っている日本語のように会話をしたり、メッセージを送る場合は必ずしも文法を守っているとは限りません。例えば倒置法などが当てはまります。文法の例外を知っているか知らないかの違いで、同じような文章と出くわしても身構えることなく読むことができます。
実際に編集部員にも海外留学を経験した人がいますが、最初は「文法を意識しすぎていた」と話します。しかし、ある程度、英語の環境に慣れると砕けた文法でも話をすることができるようになったといいます。英語も日本語も本質的な言語としては同じですので、日本語のように会話をしたいという人や通訳・翻訳家を目指すという人には、例外の文法を覚える必要があります。ここで紹介した書籍に取り組めば、きっと目標を達成することができるようになると思います。