はじめてのIELTS 全パート総合対策

 


 

確実に6.0-7.0!

本書は、IELTS専用の単語集です。基本語1000と重要語2500が収録されており、重要語は、さらにレベル1からレベル5まで、段階別に分けられて収録されています。レベルは目標バンドスコアごとの目安があり、レベル1は5.5で、レベル5では7.5が目標となっています。音声が無料でダウンロードでき、赤セルシートも付いています。また、単語の下には例文も示されています。

Prologue

21 世紀、グローバル化が加速する中、世界の英語使用人口は急増し、今や全人 口の25%が日常的に英語を使うようになりました。また、あらゆる方面で「グローバ ル人材育成」熱が高まり、留学制度に力を入れる大学や企業がますます増えていま す。その英語能力運用試験として注目を浴びているのが IELTS です。事実、2016 年に世界では受験者が300万人を突破し、日本でも2009年にはおよそ8,000人 でしたが、2016年には約4.6倍の37,000人となり、今後もさらなる増加が予測さ れています。

しかし、留学した際に求められる英語力の評価を意図して作成されたIELTSは、 日本人にとって非常に難関です。特にアカデミックな内容のサマリー型長文読解問 題やTOEIC® のようにまぐれでは正解できない記述式リスニング問題、評価の厳し いライティング問題、そして即興スピーチおよび哲学的な内容のやり取りまでカバー したスピーキング問題は、受信型の英語教育を受けた日本人受験者にとって非常に チャレンジングな内容です。

そこで、このハードルの高いIELTSにおいて、受験者が最短距離でスコアアッ プを達成し、同時に留学後に必要なアカデミックスキルが習得できるように、前著 「IELTS スピーキング・ライティング完全攻略』に続いてクリエイトしたのが本書「は じめてのIELTS 全パート総合対策」です。今回の制作に当たっては IELTSを3カ 国で50回以上受験し、同時に公式問題約60回分を徹底的に研究しました。さらに、 元英国バース大学のIELTSセンター統括責任者& IELTS ティーチャートレーナー のKen Bateup氏と、各種実用英語資格対策専門校アクエアリーズ学長で IELTS 対策の共同研究を行うと同時に、テンプル大学、明治大学、バークレーハウス、アクエ アリーズでの指導経験に基づき、最も効果的なIELTSの総合対策教材を完成させ ました。その長年の研究と努力の集大成である本書の特長は次の6つです。

本書の6大特長
①リスニング問題対策では、ディクテーション問題における「最重要名詞 150」と「スペリングトレーニング」によって一気にスコア UP!

②リーディング問題対策では、難関「Not Given 問題」と「Heading 問題」の高得点突破攻略法をマスターし、一気にスコア UP!

③ライティング問題対策では、「最重要分野徹底演習+キーアイディアト レーニング」によって、最短距離で一気にスコア UP!

④スピーキング問題では、「スピーキングカ UP 攻略ポイント」と「パート別攻略テクニック」の伝授によって最短距離でスコア UP!

⑤スピーキング&ライティング攻略の3本柱である、1「パラフレーズ力UPテクニック」、2「アーギュメント力 UPテクニック」、3「アカデミッ クボキャブラリー力」をマスターし、スコアを加速度的にUP!

⑥特別巻末付録「頻出分野別語彙200 +スピーキング厳選表現 50」は、スコアアップに直結する効果的な直前対策!

最後に、本書の制作に協力してくださった元パース大学 IELTS センター統括責 任者・試験官で、現ベル・インターナショナルケンブリッジ講師の Ken Bateup氏、 レスター大学講師の Sally Glover 氏、バース大学・ブリティッシュカウンシル講師 の Douglas Milsom氏、大阪府立北野高校教諭の佐々木英晃氏、IELTS 専門校 UK PLUS 名古屋・東京代表のJohn Snow氏、バークレーハウス講師の正木伶弥 氏、および編集にご尽力いただいたアスク出版の秋山広樹氏に心から感謝の意を表 したいと思います。それから何よりもわれわれの努力の結晶である本書を愛読してく ださる読者のみなさまには、心からお礼を申し上げます。

本書が、みなさまのIELTS 目標スコア達成と留学時に必要な総合的な英語力と アカデミックスキルアップにつながり、それにより人生の新たな可能性を開く一助とな ることを祈って。

Let’s enjoy the process! (陽は必ず昇る)

2018年11月

植田一三(監修)&小谷延良(著者)

小谷延良 (著), 植田一三 (監修)
出版社: アスク (2018/11/28)、出典:出版社HP

目次

Table of Contents
イントロダクション
IELTSの基礎知識
IELTS学習者必須4つの心得

リスニング
Lesson1 リスニングパートを徹底攻略
正答数とバンドスコアの関係
Lesson 2 リスニング6.5-7.0点突破攻略法はこれだ!
正解に直結!→設問パターンはこう見抜け!
Dictation 問題を完全攻略!
最も間違えやすい最重要名詞スペリング
「数字」と「固有名詞」のDictation 問題を攻略!
Dictation 問題攻略!
スペリングトレーニングにチャレンジ!
Section1 攻略トレーニングにチャレンジ!
Section2 攻略トレーニングにチャレンジ!
Section3 攻略トレーニングにチャレンジ!
Section4 攻略トレーニングにチャレンジ!
Lesson3 リスニング実践問題にチャレンジ!
リスニング実践問題・解答・解説 リーディングの
Lesson1 リーディングパートを徹底攻略 正答数とパンドスコアの関係。
Lesson2 リーディング6.5-7.0点突破攻略法はこれだ!
Not Given問題高得点突破攻略法はこれだ!
Heading問題 高得点突破攻略法はこれだ!
Matching問題 高得点突破攻略法はこれだ!
Summary Completion問題 高得点突破攻略法はこれだ!
Lesson3 リーディング実践問題にチャレンジ!
リーディング実践問題・解答・解説

S&W スペシャルレクチャー
最重要 スピーキング・ライティング必勝攻略アプローチ
S&W スコアアップ最重要5大必勝キーワードはこれだ!
必勝キーワード1 適切なArgument方法をマスターせよ!
必勝キーワード2 Coherenceを改善すれば確実にスコアUP!
必勝キーワード3 Cohesionを意識すれば確実にスコアUP!
必勝キーワード4 IELTSで必要な語彙力はこれだ!
必勝キーワード5 Complex Sentence を意識せよ!

ライティング
Lesson1 ライティングパートを徹底攻略
IELTSのエッセイライティングとは?
Lesson2 ライティング6.5-7.0点突破攻略法はこれだ!
Lesson3 Task1を徹底攻略スコアUP最重要ポイントをチェック!
最重要! エッセイの構成をマスターしよう!
6.5-7.0点突破のための必勝攻略法はこれだ!
Graph 問題 スコア UP 攻略法はこれだ!
Graph 問題 スコア UP必須表現パターンを完全マスター!
ワンランクアップ! 4つの必勝ポイント
Graph 問題 攻略トレーニングにチャレンジ!
Diagram 問題 スコア UP 攻略法はこれだ!
Map 問題・スコア UP 必須表現パターンを完全マスター!
Map 問題3つの文法ポイントをマスターせよ!
Map 問題, 攻略トレーニングにチャレンジ!
Process Diagram 問題 必須表現パターンを完全マスター!
Process Diagram 問題攻略トレーニングにチャレンジ!
Lesson 4 Task1 実践問題にチャレンジ!
Lesson 5 Task 2を徹底攻略 スコア UP 最重要ポイントをチェック!
重要問題3パターンの概要はこれだ!
頻出分野 Top10はこれだ!
最重要! エッセイの構成をマスターしよう!
導入と結論の書き方はこれだ!
6.5-7.0点突破のための必勝攻略法はこれだ!
Argumentative Essay を完全マスター!
Argumentative Essay にチャレンジ!
Discussion Essay を完全マスター!
Discussion Essayにチャレンジ!
Two-question Essay を完全マスター!
Two-question Essay にチャレンジ!
Lesson6 Task2 実践問題にチャレンジ!

スピーキング
Lesson1 スピーキングパートを徹底攻略
スピーキングの評価基準を押さえておこう!
Lesson2 スピーキング6.5-7.0点突破攻略法はこれだ!
Lesson3 Part1を徹底攻略
最重要テーマ Top8はこれだ!
モデルアンサーで概要をつかもう!
Lesson4 Part1 実践問題にチャレンジ!
実践問題スペシャルレクチャー
Lesson5 Part2を徹底攻略
出題テーマ例一覧
最重要テーマ Top6はこれだ!
Lesson6 Part26.5-7.0点突破攻略法はこれだ!
モデルアンサーで概要をつかもう!
Lesson7 Part2 実践問題にチャレンジ!
実践問題スペシャルレクチャー
Lesson 8 Part3を徹底攻略
最重要テーマ Top 10はこれだ!
頻出質問パターンを完全マスター!
Lesson9 Part36.5-7.0点突破攻略法はこれだ!
モデルアンサーで概要をつかもう!
Lesson 10 Part3 実践問題にチャレンジ!
実践問題スペシャルレクチャー
テスト直前! パワーアップ単語集
頻出分野別語彙200
スピーキング厳選表現 50

小谷延良 (著), 植田一三 (監修)
出版社: アスク (2018/11/28)、出典:出版社HP

 

About the Audio Files

本書で使用する音声は、すべて無料で提供しています。以下の2つの方法を ご用意していますので、お好きな方法をお選びください。
スマホでお聞きになりたい方
audiobook.jp
株式会社オトバンクが提供するサービスです。スマートフォン (iPhone、Android) のアプリだけでなく、パソコンでも聞くことができ ます。
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バソコンでお聞きになりたい方
アスク出版のサイト
下記サイトにアクセスいただき、《英語》のカテゴリーから本書を検索 してください。「詳細を見る」をクリックすると「サポート情報」が表示さ れますので、そこから音声ファイルがダウンロードできます。

サポートHome


スマホもパソコンも、ファイルをダウンロードする際には、以下のパス ワードの入力が必要です。
92462

音声ファイル対応表
リスニング問題の音声に加え、スピーキング実践問題の模範解答例(「~ 突破レベルアンサー」と記載されているもの)の音声も聞くことができます。 音声ファイル名と対応する箇所は以下の通りです。
■リスニング問題

図表1.リスニング問題
ファイル名 掲載箇所
01 p.35トレーニング
02 p.36トレーニング
03 p.37トレーニング
04 p.38トレーニング
05 p.39トレーニング
06 p.41 SECTION1 練習問題
07 p.49 SECTION2 練習問題
08 p.56 SECTION3 練習問題
09 p.63 SECTION4 練習問題
10 p.70 SECTION1 実践問題
11 p.71 SECTION2 実践問題
12 p.73 SECTION3 実践問題
13 p.75 SECTION4 実践問題

■スピーキング実践問題のモデルアンサー

図表2.スピーキング
14 p.303 Q1の6.5突破レベル
15 p.304 Q1の8.0突破レベル
16 p.305 Q2の6.5突破レベル
17 p.305 Q2の8.0突破レベル
18 p308 Q1の6.5突破レベル
19 p.308 Q1の8.0突破レベル
20 p.309 Q2の6.5突破レベル
21 p.310 Q2の8.0突破レベル
22 p.311 Q3の6.5突破レベル
23 p.311 Q3の8.0突破レベル
24 p.326 6.5突破レベル
25 p.328 8.0突破レベル
26 p.343 Q1の8.0突破レベル1
27 p.344 Q1の8.0突破レベル2
28 p.345 Q2の6.5突破レベル
29 p.346 Q2の8.0突破レベル
30 p.348 Q3の8.0突破レベル
31 p.349 Q3の8.0突破レベル

本書で用いられている記号
( ):省略可能 [ ]入れ替え可能 動:動詞 名:名詞 形:形容詞 副:副詞

Introduction イントロダクション
まずは、IELTS を受験するなら知っておきた い「テスト形式」や「試験時間」など、テスト に関する基礎知識のお話をします。すでに受 験経験のある方もあらためて読むと新しい発 見があるので、必ず目を通してくださいね。

受験者必須!! IELTS のイントロダクション
Q IELTS の基礎知識
IELTSってなに?

A IELTS(アイエルツ)とは International English Language Testing Systemの略称で、1989年に開始され、英語圏への留学や移住のために必要な英語力 の証明として用いられる英語能力試験です。世界 140 カ国以上の国と1万を超える高 等教育機関で採用されており、現在受験者は年間で300万人を超える世界で最も認知 度の高い検定試験とされています。以前はイギリスやオーストラリアへの留学希望者が 主に利用していましたが、ここ10年間でアメリカやカナダなど北米の教育機関でも幅広 く認められるようになりました。日本でもテストセンターや受験地の拡大により、受験者 数が大幅に伸びています。さらには、昨今の大学入試改革に伴いIELTSが大学入試 英語成績提供システムの参加要件を満たしている民間の資格・検定試験と認定された ことから、今後はさらなる受験者の増加が予想されます。

Q どんなテスト形式?
A 4技能を測る試験で、2019年から従来のペーパーベースに加えて、コンピュータベース (Computer-delivered IELTS、以下 CDI) での受験が可能になりました。

テストの形式は Academic Module(アカデミック・モジュール)とGeneral Training Module(ジェネラル・トレーニング・モジュール)に分かれます。Academicは主に海外の大学や大学院に留学を希望する方のためのテストで、General は移住や ビジネスを目的とする方の英語力証明に用いられます。この2つのモジュールでは、リ スニングとスピーキングは同じ問題ですが、リーディングとライティングは難易度や問題 のタイプが異なります。

Q 試験時間はどのくらい?
A 試験時間は、テストの諸注意なども含め3時間~3時間 15分ほどです。各技能試験が行われる順序がテスト形式により若干の違いがあるので、以下で確認 しておきましょう。

■ペーパーベース

図表3.ペーパーベース
技能 時間 概要
午前 ライティング 60分 Task1とTask2の2題
リスニング 約30分 セクション1~4(合計40問)
リーディング 60分 パッセージ1~3(合計40問)
午後 スピーキング 約14分 Part1~Part3

■コンピュータベース (CDI)

図表4.コンピューターベース
技能 時間 概要
午前 スピーキング 約14分 Part1~Part3
午後 ライティング 60分 Task1とTask2の2題
リスニング 約30分 セクション1~4(合計40問)
リーディング 60分 パッセージ1~3(合計40問)

*日本スタディ・アプロード・ファンデーション (JSAF) による実施の場合、技能試験の順番が変わる場合もあるので、必ず受験前に実施時間帯を確認してください。
**スピーキングテストのみ、どちらの場合も面接官との対面形式で行われます。また、ライティング〜リーディングの 間には休憩がありませんので、試験前にトイレを済ませておきましょう。

Q スコアはどうやって算出されるの?
A 試験結果は技能ごとのほかにOverall (総合点)も与えられ、1.0~9.0まで0.5刻みの Band Score(バンドスコア) システムにより算出されます。例えばそれぞ れのパートで次のようなスコアを取った場合の計算式を見ていきましょう。

図表5.スコア
Listening Reading Writing Speaking Overall
6.5 6.0 5.5 5.5 6.0

この場合の計算式は6.5 + 6.0 + 5.5 + 5.5 = 23.5、そしてこれを4で割ると 5.875 となり、この場合小数点以下は切り上げられるので総合点は6.0 となります。計算の ルールとしては次のように 0.25、0.75 を起点にして切り上げ、切り捨てが決まります。

・0.25 未満 → 0.0 に切り捨て
・0.25以上 → 0.5 に切り上げ
・0.75未満 → 0.5 に切り捨て
・0.75以上の場合 → 1.0 に切り上げ

Q どのテストセンターで受験すればいいの?
A 2019年 10月現在、日本では1日本スタディ・アプロード・ファンデーション(JSAF)、2日本英語検定協会(英検)、3 British Council (プリティッシュ・ カウンシル)の3団体がテストセンターとして指定されています。
どこを利用しても、テスト内容は同じで受験料も一律25,380円(税込)です。ただ し、イギリスの大学(院) 留学や就労を目的とする場合は、IELTS for UKVI(30,600 円)を受験しなければいけません。次の表で各テストセンターの実施状況を確認して おきましょう。

図表6.実施形態
JSAF 英検 British Council
実施形態 ・ペーパー
・CDI
・ペーパー ・ペーパー(UKVIのみ)
・CDI

*通常のIELTS で可能な場合もあるので各大学の入学条件をご確認ください。
受験、出願前に必ず出願要項を確認し、ご自身の目的に合った形式のものを受験し てください。申し込み締切日や開催地などの諸条件は異なるので、希望する受験地やス ケジュールに応じて申し込んでください。

・JSAF: https://jsaf-ieltsjapan.com/
・英検協会:https://www.eiken.or.jp/ielts/
・British Council: https://www.britishcouncil.jp/en/exam/
この他にも次のサイトから、IELTS に関する様々な情報を得ることができます。
・Cambridge Assessment English:
https://www.cambridgeenglish.org/exams-and-tests/ielts/
・IDP Education: https://www.ieltsjp.com/

Q スコアはどのくらい必要?
A 大学などの入学に必要な目安として最低は Overall 6.0、一般的には Overall 6.5、レベルの高いところだとOverall 7.0や7.5が平均的なスコアで、同じ大 学であっても専攻によって条件が異なる場合もあります。また、Overall 6.5 であったと してもとりあえずOverall 6.5 でいいのか、あるいはすべてのパートで6.5以上が必要 なのか、といった点も事前にチェックしておいてください。検索方法としては、Google などの検索エンジンで English language requirements + 大学名(例:University of Cambridge) +専攻名(例:literature)〉のようにサーチすると、希望する大学と専 攻の条件を知ることができます。

また、国や機関によりますが条件付き合格 (Conditional Offer)になるケースもあ り、これは英語力が規定スコアに満たないために出される仮の合格通知のことを言い ます。この場合は所定の語学学校で一定の期間、入学準備コースを受講し、合格すれ ば大学に入学が許可される制度です。通常英語力が基準に達している場合は無条件 合格 (Unconditional Offer)が下りますが、それでも必要なスキルを身につけるため に事前に語学学校に入学し、万全の準備をする人もいます。実際のところIELTSで基 準のスコアを満たしただけではアカデミックスキルが欠如している場合が多いので、余 裕があればアカデミックスキルを強化できる語学学校に入学し、最大限の準備をした上 で留学に臨むのが得策と言えるでしょう。

Q TOEFLや英検®とのスコア比較は?
A 「TOEFL iBT で~点だと、IELTS でのスコアはどのくらいですか?」「英検1 A級だとIELTS でどのくらいのスコアが取れますか?」といった質問を受けるこ とがよくあります。一概に何点と言い切るのは難しく、例えば英検1級と一口に言って も、ギリギリでの合格と満点近くでの合格とでは英語力にかなりの差があります。ま た、IELTS は単独技能型(各技能を個別に測る試験)である一方、TOEFLは複合技 能型 (2つ以上のスキルを試す試験)であり、特にリスニング力が関係しているパートが スコアの半分以上を占めるため、リスニング力が乏しいと高いスコアは望めません。参 考までにCEFR(セファール:外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参 照枠)と呼ばれる世界基準の英語力を表す指標をもとにした本書オリジナルの換算表を 掲載しておきます。先にも少し触れたように、英語圏の大学院入学の基準は色付けした スコアレンジを目指してください。

図表7.スコア比較
CEFR IELTS TOEFL iBT 英検
C2 9.0
8.5 120.0
8.0 113.0
C1 7.5 104.0
7.0 94.0 1級
6.5 82.0
B2 6.0 71.0
5.5 58.0 準1級

*各資格・検定試験とCEFR との対照表(文部科学省)、International language standards (Cambridge English Assessment), English Language Skills Tests conversion table – Overall scores (The University of Sydney) より一部抜粋、改変。

Q 目標スコア達成には各パートで何点を目指せばいいの?
A これもよく受ける質問ですが、理想の目標スコア達成のためのプランニングは非常に重要です。パートごとに目標を定め、それに従い対策を進めることが理想 的な方法です。次の一覧で確認しておきましょう。

図表8.目標
Overall(目標) スコアレンジ Listening Reading Writing Speaking
6.0 23~24.5 6.0 6.0 5.5 5.5
6.5 25~26.5 6.5 6.5 6.0 6.0
7.0 27~28.5 7.0 7.0 6.5 6.5
7.5 29~30.5 8.0 7.5 6.5 7.0

個々に得意、不得意なパートがあるので一概には言えませんが、一般的にはリスニン グとリーディングでできる限りスコアを稼ぎ、ライティングとスピーキングでのマイナスを カバーするのが日本人受験者にとっては得策と言えます。特にライティングはスコアアッ プに時間がかかり、かつ採点基準が非常に厳しいため、短期的に伸ばすのが容易では ありません。よって、まずはリスニングとリーディングで安定したスコアを取ることを目指 しましょう。

Q IELTS 特有のスキルって?
A IELTSにはアカデミックな英語力やスキルが必要なことから、日本で主流の英検やTOEICと比べて、難易度が高い試験と言っていいでしょう。特にTOEIC はジェネラルイングリッシュ、かつビジネス向けの内容であるため出題範囲がある程度 限られていますが、IELTS はアカデミックな分野(テクノロジー、教育、環境、健康な ど)から幅広く問題が出題されるため、高い教養と深い考察、そして自分自身の見解を持っておくことが重要になります。また、英語力以外にも基本的なアカデミックスキルや テストスキルを身につける必要があり、例えばタイムマネジメントや出題頻度が高い分野 の対策、それと同時に試験慣れすることも重要です。よって、IELTSに特化したテスト 対策をすることが目標スコアを達成するためには不可欠です。本書をしっかりと学習す ることで、これらのスキルを身に付けていきましょう。

Q その他の重要ポイントは?
A テストの結果は受験日から13日後 (CDIは5~7日後)に発行され、その有効期限は2年間ですので、必ずその間に出願してください。 また、テスト結果に疑問がある場合は再採点を申請することが可能です(有料)。 リーディングとリスニングはスコアが変わることはまずありませんが、ライティングとス ピーキングはスコアの訂正が行われる可能性があります。ただし再採点には通常1カ 月以上かかるため、余裕を持って申請してください。

試験会場に持ち込めるのはパスボート (本人確認用)、鉛筆(シャープペンシル、ボー ルペンは不可)、カバーの付いていない消しゴム、透明なペットボトルに入った水の4点 のみで、腕時計やペンケースなどは持ち込むことができません(テストセンターにより若 干の違いがあるので、詳細はホームページでご確認ください)。

以上で IELTS についての基礎知識に関するガイダンスは終了です。大まかな内容は つかんでいただけましたか?それでは最後に IELTS 学習者にとって重要な「4つの 心得」を体得していただきたいと思います。では早速まいりましょう!

IELTS 学習者必須4つの心得

心得1 諦めない!必ず道は開ける!

資格試験であるがゆえ、必ず「試験運」というものが存在します。試験本番で自分 の得意分野に関連した問題が出題されるとは限りませんし、難易度の高い問題に当 たったり、その日の体調や心理状態が影響したりすることも十分考えられます。目標ス コアを達成できる英語力があったとしても、期待していたスコアが取れずに落ち込むこ ともあるかと思います(目安として最低3回は受験するつもりで学習計画を立てること をお勧めします)。私(小谷)自身も目標スコアが取れず何度もくじけそうになりました。 しかしながら、それは誰もがみな通る道であり、対策勉強や試験に費やした時間と受験 料は必ず未来につながっていて、みなさんをさらに成長させてくれる程になります。途中 で挫折しそうになることがあるかもしれませんが、努力は嘘をつきません。前進あるの み、粘り強く頑張りましょう!

心得 2 スコアアップに裏技はなし!ただし攻略法はある!

目標スコアにもよりますが、短期間で大幅にスコアがアップするような裏技は私の 知る限り存在しません。アカデミックな試験であることからカバーする範囲が広く、高 い英語力やスキルが必要とされるので、根気よく学習を続けなければなりません。ただ し、無駄を最大限に省き、最短・最速で効率よくスコアアップを実現させるための攻略 法は存在します。それは私自身の50回を超える受験経験と研究、学習、指導、さらに IELTS に精通したエキスパートとのコラボレーションにより生み出したアプローチやテ ンプレート、ボキャブラリーなど多岐にわたります。本書をしっかり仕上げることでスコ ア達成に必要な総合的な英語力と留学後に必要なアカデミックスキルの両方を習得し ていきましょう!

心得3 IELTS の専門家に学ぶべし!

IELTSは独学でスコアを上げるのが難しく、専門校に通う人も少なくありません。個 人的な話になりますが、私自身も留学中は知り合いのネイティブスピーカーからブライ ベートでIELTSの指導を受けていました。その方は非常に教養が高く博学で洗練さ れた英語を使い、どんな質問にも答えてくれましたが、なかなか思うようにはスコアが 上がりませんでした。IELTSは資格試験という少し特殊なジャンルですので、その指 導経験や受験経験のある人から指導を受けたほうが大きな効果が望めます。つまり彼 は IELTS に関しては無知であり、スコアアップにつながるテクニックや攻略法を教えてはくれなかったのです。ですので、語学学校や指導者を選ぶ場合は必ずIELTSに精 通しているか、あるいは日本人であれば受験経験があるか(少なくとも5回以上、理想 は10回以上)をチェックしてください。また、ネイティブ講師か日本人講師かの選択も 重要で、初級者の方は (4.5~5.5 前後) ネイティブスピーカーだと意思疎通がうまく取 れないケースも多いので、最初は日本人講師を選択し、6.0以上(特にスピーキングと ライティング)を安定して取れるようになればネイティブスピーカーという選択でもよい でしょう。

心得4 スコア達成後も引き続き学習を継続すべし!

目標スコアを達成したらテスト勉強から解放されて学習をやめてしまう人がいます が、これでは留学後に単位を落としかねません。留学後は IELTS 対策の何倍もハー ドな課題が待ち受けており、留学は「英語を学びに行く場でなく、専門分野に関する知 識を深めに行く場」であることから、海外に出る前に最大限に英語力を高めておくこと が留学を成功させる秘訣です。例えば出願に必要なスコアがOverall 6.5であっても、 これは学生を取り込むために大学が窓口を広げているだけで、そのスコアで留学しても 実際はガタガタで英語力が不十分というのが現実です。最低でも大学が要求しているス コアに+ 0.5、理想は+ 1.0 の取得を目指してください。私も留学中に単位を落としたり、 落第したりした人を何人も見てきましたが、そういう人たちはアカデミックスキル以前に 根本的な英語力が欠如していました。また、単位を落とすと留学期間も伸び、学費、生 活費、ビザの延長費用など出費が余計に増えてしまいます。ですので、スコア達成後も 英語学習に力を入れ、留学中は英語学習ではなく専門分野の研究に最大限時間を費や せるように英語学習を継続しましょう!
以上で IELTS の概要と必要な心得についてのレクチャーは終了です。それでは一 緒に目標スコア達成に向けて頑張っていきましょう!

小谷延良 (著), 植田一三 (監修)
出版社: アスク (2018/11/28)、出典:出版社HP