英語速読を学ぼう!
早く文章を読んで、理解するというのは英語を含めてどの言語でもほしいスキルです。今回は学生向けの受験から社会人の新聞、ニュース記事と幅広く使える英語速読本を紹介致します。
英語の速読入門
短期間で速読のコツが学べる
英語の速読技術が1冊にまとまっています。英語を速く読めるようになることで、英語の情報処理スピードが向上し、TOEICなどのテストの得点アップなど即効性が期待できます。全ての英語学習者におすすめの1冊です。
はしがき
読者の皆さまは、家庭でも学校でも会社でも、何も読まずに一日を過ごすことはないでしょう。新聞や教科書や書類を読むために多くの時間を費やします。この費やす時間を半分にすることができれば、どんなに素晴らしいことでしょう。言い換えますと、現在の読解速度を2倍以上にするのがこの本の目的です。
日本語と比べて、英語を読むには、さらに時間がかかります。日本語の速読でも難しいのに、英語の速読なんか、できはしないと思っている方もたくさんいるはずです。私は20歳から始めて現在まで、50年以上も英語の速読を実践しています。実際、20歳のときと比べて現在では、4倍から5倍程も読解速度が上がっています。20歳のときに1分当たり100語くらいの読解速度だったのが、現在では、平均して1分当たり約500語になりました。私が獲得した英語の速読のコツの全てを紹介しているのが、この本です。
次のようなポイントを改善したりマスターしたりすれば、読者の皆さまの読解速度は確実に向上します。
- 逐語読みをしない
- 後戻りしない
- 視界を広げる。
- 声に出さない
- スキミングやスキャニングの技術を身に付ける
- 接頭辞や接尾辞を使って英単語をまとめて覚える
これらのポイントを、やさしい読み物から徐々に難しい読み物にチャレンジしながら、身に付けてください。イソップの「ウサギとカメ」やアンデルセンの「マッチ売りの少女」などの易しい読み物から、徐々に難しい「老人と海」「20年後」などを読んでみてください。また、著者が経験した興味深い話も紹介しています。ケニヤに住む清水さんや高橋高見さんの話を選んでみました。
英語を速く読めるようになると、他の人よりも多くの情報を身に付けられたり、TOEICL&RテストやTOEFLテストで高得点を挙げられたりするようになります。
しかし、三日坊主は駄目です、各章に2日ずつかけて20日間勉強し、現在の読解速度を最低でも2倍にしてください。同じテクニックを使えば、英語ばかりでなく、日本語の読解速度も向上できます。
インターネット上で多く使われている言語は、ダントツで英語です、日本語はその8分の1くらいしか使われていません。英語の読解速度を上げて、世の中の流れやトレンドをいち早く知り、海外の人達と英語で交信してください。そうすることで皆さまが明るい豊かな未来を築くために、この本が少しでもお役に立てば、著者としては、こんなにうれしいことはありません。他社から同じような内容の本を3点出版していますが、本書は、それらの本をさらに改善したもので、初歩からの英語速読の決定版と言えます。
目次
第1章逐語読みをしない
第2章後戻りしない。
第3章視界を広げる
第4章声に出さない
第5章読む環境を整える
第6章スキミングの技術を身に付ける
第7章スキャニングの技術を身に付ける
第8章学んだ技術を使って速読を確かめる
第9章接頭辞で増やすボキャブラリー
第10章接尾辞で増やすボキャブラリー
蔬解速度記錄表
Addendum:何を読めばよいか
英文速読トレーニング ソクトレ150【標準編】 (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)
10分×23日で英語力アップ
速読スキルは英語の筋力とも言えます。本書を繰り返し読むことで、速読スキルを確実に磨くことができます。一文一文に重要構文や単語が散りばめられているなど、内容もかなり充実しています。また、入試や英検、TOEICにも対応可能です。
はじめに
スピードと理解力の両方を伸ばす!「ソクトレ」を今すぐ始めよう
今はあふれんばかりの情報に囲まれた時代です。たくさんの情報の中から自分にとって必要な情報を取捨選択し、その情報を確実に自分のものにしていく力が求められています。それが文章だとしたら、文章を読み飛ばすのではなく、全体をできるだけすばやく読み取り、なおかつ正確に情報を得るための、いわば「欲張り」な読み方です。
私が中学・高校の教師をしていた時、生徒に身につけさせたいと強く思ったのも、この「速読力」でした。なぜそんなことを考えるようになったのかといえば、高校3年生が大学に進学するために受験する「大学入試センター試験」で、英語の長文問題が読み終わらないという生徒が何人もいることがわかったからです。また、試験においては速く読めればそれだけでいいというわけではなく、正答率も伴わなければ意味がありません。つまり「より速くより正確に読む力」が絶対的に必要だったのです。
ここから私と生徒の速読トレーニングが始まりました。最初に速読トレーニングを始めたのは今から約10年前のことです。当時の高校2年生を対象に、毎回400語で書かれた英文を50回にわたり読ませました。結果、生徒たちの読解スピードは確実に上がっていきました。その後、中学3年生を対象に1年間、高校1年生を対象に1年間速読トレーニングを行いました。いずれの場合も読解スピードは伸び、速読後の問題正答率も高い数字を維持しました。つまり速読トレーニングをすることで「より速くより正確に読む力」が身についたのです。
この本には、私が行ってきた速読トレーニングを通して、効果的だったと思われるノウハウやアイディアをすべて盛り込みました。今までになかった速読トレーニング本を作りたいという思いからできあがったのがこの本です。この本を使って、ぜひみなさんの「速読力」=「英語力の土台となる筋力」を伸ばしていただきたいと思います。
2016年 中野達也(駒沢女子大学教授)
CONTENTS
ソクトレWPM成長シート
おしえて!ソクドクター ソクトレQ&A
速読トレーニングパートの構成
本書の使い方
WPM成長シートの使い方
ダウンロード特典とCDの内容
速読トレーニング
Lesson 01
Lesson 02
Lesson 03
Lesson 04
Lesson 05
Lesson 06
Lesson 07
Lesson 08
Lesson 09
Lesson 10
Lesson 11
Lesson 12
Lesson 13
Lesson 14
Lesson 15
Lesson 16
Lesson 17
Lesson 18
Lesson 19
Lesson 20
大学入試レベルの 600語の長文にチャレンジ!
Challenge 01
Challenge 02
Challenge 03
ソクドクターの速読クリニック
Vol.01 速読力をUPさせるには?
Vol.02 長文読解のテクニックとは?
Vol.03 今後はどう学習すればいい?
解答・訳
ソクトレWPM成長シート 450語用
長文を読むのにかかった時間(左軸)をグラフ上に、そこから導き出した WPM、True or False問題の正答数を表に記録しましょう(使い方はP.14参照)。
※Challenge 1-3(600語)の結果を記入するグラフはありませんが、WPMは「600(語数)→かかった秒数×60」で計算できます。
おしえて! ソクドクター
ソクトレQ&A
時間を計って速読するのが大好きな「ソクドクター」。いつもちょっと急いでいるソクドクターだけど、みんなを速読の世界に導いてくれる頼もしい味方だよ。そんなドクターに速読に関する疑問点を聞いてみよう!
Q速読ってどんなスキル?ナゼ必要なの?
A英語力を支える強い「筋力」。入試、英検、TOEICなどすべてに効く!
学校の英語の授業では、長文読解の学習といったら、ほとんどが「精読」のトレーニングなんじゃないかな。一文、一文、細かく区切って、意味や文法を確認しながら読み進めていく方法が一般的だね。
英文の構造をきちんと理解し、それを正確な日本語に訳していくことだって大切だよ。でも、入試をはじめ、英検やTOEICなどの資格試験といった、限られた時間の中である程度まとまった英文を読み終えなくてはならない時には、そんな読み方では時間がかかりすぎるよね。
だから「速読」のトレーニングが必要なんだ。「速読」といってもただ速く読めばいいわけではないよ。目を左から右にすばやく動かして英文に目を通して終わり、ではダメなんだ。ある程度内容を把握して(8割くらいわかれば上出来!)、読み終わった後でここに書かれていたことはこういうことだったと説明できる力くらいでないとね。そんな、「より速くより正確に読む」スキルが本書で目指す「速読力」。この力がないともちろん入試も乗り越えられないし、逆にこの力があれば高校、大学はもちろん社会に出てからも、君の英語力を支える土台、筋力になるよ。やらないと伸びない力だけど、まじめにやれば絶対に伸びるかたから、必ず一冊やりきってみよう。
Qどのくらいの速さで読むの?
A150wpmを目指そう。時間を計って継続すれば必ず速読力はアップする!
文章を読む速さはWPM(Words Per Minute)で表すよ。1分間に英語を何語読めるかを示すもので、読むのが速い人のWPMは高い数値になるし、読むのが遅いと低い数値になるんだ。音読と黙読でも違うし、人によっても違うけど、英語のネイティブスピーカーは200~400wpm、日本人の高校生平均は75wpm前後、大学生は100wpm前後と言われているよ。また、センター試験の長文問題を読み終えるためには120~130wpmが必要で、TOEICテストのリーディングセクションを最後まで解き終えるには150wpmが必要とも言われているんだ。
本書では、全員が「150wpm」という速度で読めるようになることを目指すよ。監修の中野達也先生によると、これは先生の過去10年間にわたる速読指導の中から導き出した数字なんだ。先生が以前勤務していた学校では……「中学3年生に対して行った速読トレーニングの結果、3回目くらいから平均109wpmとなり、その後徐々に上昇して最終読解速度は平均141wpm、速読後に行った問題の正答率も9割を超えました。また、高校1年生に対して行ったトレーニングでも、2学期には平均速度が144wpmになり、平均正答率は73.4%となりました。速読トレーニングにより“より速くより正確に読む”ことができるようになったのです。これらのデータから150wpmがひとつの目指すべき数値ではないかと考えました(中野先生談)」。
効果は実証済みってわけさ。本書では20本の長文を英検2級(400語前後)からセンター試験(700語前後)くらいまでの受験に対応できるよう約450語で統一して、最後に力試しとして約600語の長文を3本つけたよ。語数を統一することで読むペースが保ちやすくなるし、WPMの成長も見えやすいんだ。時間を計って読んで、記録しながら継続すれば効果は必ず出るよ。ぜひとも最後までやりきって、より速くより正確に読む「速読力」を身につけてほしいな。
Q速く読もうとすると理解が追いつかないのでは?
Aゆっくり読めば理解が十分できる、というわけではない!
本書では「より速くより正確に読む」速読力を身につけようとしているわけだけど、そうすると当然、「ゆっくり読めば内容は深く理解できる。でも、速く読んだら理解できないのでは?」という疑問が生まれるよね。
でも、学校では英語の教科書1レッスンを授業で2週間かけて読んだなんて体験はないかな。そして、そのやり方で2週間後に内容理解の問題を解いたとしても、前に読んだところのことは忘れてしまっているのではないかな。つまり、ゆっくり読んだからと言って必ずしも十分理解できるわけではないんだ。
また、ここで言う速読は、1分間に何千語も読むというようなスーパースピードリーディングではなく、1分間に150語くらい読めるようになるといいなというスピードだよ。そしてこの150wpmという速さも、あくまでも平均で、わかりやすいところではこれ以上の速さで読めるし、わかりにくいところでは少しペースを落とすのが自然な読み方なんだ。だから、トレーニングすればちゃんとスピードと理解力の両方を身につけることができるよ。
本書の長文は中学英語と高校英語の語彙と文法で書かれているよ。特に語彙はSVL*4000語レベル(センター試験レベル/『改訂版キクタン【Basic】4000』)をメインに、6000語レベル(中堅私大~難関大学レベル/『改訂版キクタン【Advanced】6000』)まで盛り込んでいて、それ以上のものは語注として意味を添えているよ。内容は簡単ではないけど、受験対策にもなるから、速読後のTrue or False問題で5問中4問正解する(8割)ことを意識しながら読んでみて。
*「SVL12000」(SVL=Standard Vocabulary List)は、アルクが日本人の英語学習者にとって有用な英単語を1万2000語選び出し、基礎から上級へと12段階に区分した段階別学習語彙リストです。
速読トレーニングパートの構成
本書は、1レッスン4ページ(長文2ページ+問題2ページ)で構成されていて、レッスンは20個あります。具体的な使い方はP.10-13へ。
長文ページ
Let’s Read!
P.102からは、力試しとして約600語の長文と問題を3本掲載しています。
1 長文と語注
約450語で構成された長文です。SVL6000レベル(P8参照)以外の語彙は、語句の下に意味を記しました。
2 Time
毎回、時間を計りながら読みます。かかった時間をここに記入して、後でWPM成長シート(P.4-5)に記録しましょう。
3 動物アイコン
CDには読む速さのペースメーカーとなる音声が3種類収録されています。対応する動物の声が聞こえたときに読んでいるべき場所を示しています。
4 注目Words
長文の意味をつかむうえで重要な単語を集めています。
問題ページ
Let’s Answer!
5 True or False &Vocabulary
このページは、長文を読んだ後にすぐ解くべきシンプルな問題で構成されています。True or Falseは速読の理解度を判断する重要な要素なので、答え合わせをしたら正答数を記入して、後でWPM成長シート(P.4-5)に記録しましょう。
6Comprehension&Summary/Your Opinion
このページは、より深い読解が必要となる問題で構成されています。トレーニングに時間を割ける場合はこちらにも挑戦しましょう。
基本学習はたったの10分! 本書の使い方
使い方は何通りもありますが、基本的な使い方なら1回の時間はわずか10分!短い時間×23日(回)で一冊を終えられる無理のない学習手順を紹介します。
START!
1 ストップウォッチまたはCDを用意
時間を計って長文を読むので、時計やストップウオッチを用意します(学校で行う場合には、プロジェクターや黒板、紙などを使って全員から見えるところに経過時間を掲示しましょう)。
また、まずはスピードに慣れたいという場合は、100/120/150wpmから速さを選んでCDのトラック21-23を再生しましょう。各長文の左に動物のアイコンがついており、その鳴き声が聞こえたときにそのアイコンの付近を読んでいれば、目標の速さで読めていることになります。遅れていても焦る必要はありません。音声が終了の合図を告げても、最後まで読み切るようにしましょう。
2:00~3:00
2長文を読む
一文一文の正確な理解にこだわらず、全体の意味を把握することを念頭に最初から最後まで読み通します。読み終わったら、かかった時間をLet’s Read!ページの所定の場所に記入しましょう。あまり細かく計測する必要はありません。本書では10秒単位で記録するようにしており、1分51秒でも1分59秒でも、それより早い時間、1分50秒と記録します。
語彙のパートを先にやっておいてもOK
長文は、なんの予備知識ももたずに読み始めます。ただ、もし語彙が難しいと感じるなら、先に右ページの「注目Words」に目を通したり、Let’s Answer!ページのVocabularyをしてから長文にかかってもいいでしょう。自分の力に応じて適宜、使ってください。
5:00
3すぐにTrue or False 問題に取りかかる
長文内容を覚えているうちにTrue or False問題に取りかかります。この時の大事な約束事は、「決して本文を見ながら解いてはいけない」ということです。ある程度内容を理解し、記憶しながら読み進めるのが速読なので、読み直しては意味がありません。8割程度の理解を伴いながら読み、そしてその速度を徐々に上げていくそれが本書の目的です。この流れでVocabularyに取り組んでもよいでしょう。
余裕があれば、 Let’s Answer!右ページ問題に挑戦!
このトレーニングに割ける時間に応じて(学校で行うなら、ほかの人たちよりも速く読み終わった場合)、Let’s Answer!の右ページに取り組みましょう。このページは何回でも心ゆくまで英文を読み返してかまい#tho Summary / Your Opinion lt. ソクドクターからの質問の答えも考えながら大意/意見、日本語/英語で、書けることを書きましょう。
10:00
4 答え合わせ/CDで黙読
解答ページを見て答え合わせをしましょう。その後、CDに合わせて黙読をします。CDの読み上げ速度は150wpmなので、実際に英文を目で追いながら150wpmの速さを体感しましょう。
FINISH!
5 WPM成長シートへの記入
P.14の「WPM成長シートの使い方」を参考にして、かかった分数をグラフ上に点で記し、そこから導きだしたWPMと True or False 問題の正答数を記入しましょう。
ここまでやればグングン伸びる!
ここでは、速読力アップを加速させる音読トレーニング法を紹介。
ここまでやれば、150wpm超えも夢じゃない!
STEP 1
CDを聞いて読み方を参考にしよう
まずはCDを聞いて、ひとつひとつの単語の発音や単語と単語のつながりの音、イントネーション、リズムなどを確認しましょう。たとえば、Let it go.を「レット・イット・ゴー」と3語別々に読むのではなく「レリゴゥ」のようにあたかも「語であるかのように読めば、それだけでも時間短縮になります。また、聞くときには鉛筆を持って、息の切れ目にスラッシュを入れてみましょう。息の切れ目は意味の切れ目です。
POINT リズムを大事に、読み方のイメージを
STEP 2
英文を見ながらCDの音声と同時に読もう(オーバーラッピング×3回)
CDを聞いて読み方を参考にしよう
STEP1で読み方のヒントがわかったら、今度は英文を見ながらCDの音声と重ねて音読してみましょう。音読は声を出す分、黙読よりも時間がかかります。150wpmで読むことはちょっと大変だと感じるかもしれませんが、追いつかないからと言ってやめてしまわずに根気強く練習しましょう。STEP1で書きこんだスラッシュを参考に、チャンク(P.59参照)を意識して読むといいでしょう。英文構造は全体のリズムやイントネーションとも深く関係しています。
POINT 意味の切れ目を意識して話者になったつもりで
STEP 3
英文を見ずにCDの音声を追いかけるつもりで読もう(シャドーイング×3回)
見本音声から少し遅れて音読するシャドーイングでは、意味を考えながら読むことが大切です。そのためにはSTEP2でも述べたようにチャンクを意識するといいでしょう。シャドーイングは簡単ではありませんが、はじめはなかなかうまく言えないところも、回数を重ねるごとに言えるようになりますので、あきらめず続けましょう。
POINT 英文の意味を考えながら行うと効果大
STEP 4
ペースメーカーとなるトラックを使って自分だけで音読しよう
最後に自分だけで音読してみましょう。ある程度、速さが実現できていると感じたら、CDに収録されているペースメーカーとなるトラックを利用しましょう。動物の鳴き声が聞こえたときに、対応する動物のアイコンがある付近を読んでいれば、その速さをクリアしているということ。音読で150wpmが達成できれば、黙読はもう大丈夫です。先述したように、音読よりも黙読のほうがずっと速いのです。
POINT 速さと理解のバランスがとれた状態が完成!
ここに示した回数はあくまでも目安だぞ。
シャドーイングや音読の回数を増やせば増やすほど上手になるから時間を見つけては練習してね。
WPM成長シートの使い方
速読の成長においては、時間を計ってその結果を目に見えるかたちにすることが大事。分析しながら継続して取り組めば、きっとグラフは緩やかな右肩上がりを描くはずです。
記入方法
1 読むのにかかった時間(○分○秒)を左の軸から探してグラフ上に点をつけます。本書では10秒単位で記録するようにしています。読み終わった時間が2分51秒でも2分59秒でも、それより早い時間、2:50と記録しましょう。6分50秒以上かかった場合は6:50に点をつけます。
2グラフ上につけた点を右にたどって、WPMを確認します。その数値を、グラフ下のマスに書き入れましょう。150wpmが目標です。
3 速読直後に解いたTrue or False問題の正答数を記入します。正答率8割(4問正解)を目標にしましょう。
シートの見方・活用法
1自分のレベルを知ろう
本書を使い始めた人の多くが、速読にはじめて挑戦した人だと思います。まずは最初の数レッスンで自分のレベルを把握しましょう。焦って読んで内容が頭に入らないのではよくない、また、いくら正確に読み取れたからといって遅すぎるのもよくない。「より速くより正確に読む」ことが本書の目的なのです。おそらく3回目くらいで自分の読み方や特徴がわかってくるはずです。その時のWPMと正答数が今のあなたのレベルです。遅いからといって気にする必要はありません。少しずつ読解速度を上げていきましょう。
2.振り返って分析しよう
回数を重ねれば必ず前のレッスンよりも速く読めるようになるかというと、実はそれほど単純ではありません。目の動かし方やチャンク(P.59参照)のとらえ方は確実に上達しますが、読解速度は話の内容(読み手の興味関心や得意不得意)に大きく左右されます。したがって、グラフにすると上がったり下がったりと凸凹になるかもしれません。速度が遅くなったり正答数が下がったりしたときの長文内容は、あなたにとって苦手な分野の可能性があります。単語を確認したり、日本語訳を参考にしたり、日ごろからさまざまな話題に興味をもって、日本語の文章もたくさん読んだりすると苦手分野の克服につながります。また、全般的にWPMは高いけれど正答数が少ない場合は、少しスピードを落として内容理解することに注力してみてください。逆に正答数は多いけれど、WPMが低い場合は、スピードを上げる努力をしてみましょう。
3できれば2回使おう
速読トレーニングは、常に新しい英文を読まなくてはならないかというと、そんなことはありません。1度読んだくらいでは驚くほど記憶に残っていないものです。ですから、1周終わったら、できれば2周目に入りましょう。WPM成長シートの1回目よりも2回目のWPMや正答数は確実に向上するはずです。きっと記録をつけるのも楽しくなるでしょう。
グラフは上がったり下がったりしたとしても、総合的に見ると緩やかな右肩上がりで読解速度は速くなるよ。確実に成長するので、途中で投げ出すことなく最後までやり切ろう。
ダウンロード特典
1CD音声がスマートフォンでも聞ける
CDに収録した音声のmp3ファイルを提供しています。mp3プレーヤーで音声を聞くことができるほか、アルクが提供する無料アプリ「語学のオトモALCO」を使えば、お手持ちのスマートフォンで聞くこともできます。
2WPM成長シート
本書掲載(P.4-5)の「WPM成長シート」のPDFファイルを提供しています。もっと大きくして使用したい場合や複数回使用したい場合にご利用ください。
3Challenge1-3の長文の読み上げ音声
CDに収録していないChallenge1-3の長文読み上げ(150wpm)音声のmp3ファイルを提供しています。Lesson同様の音声学習をしたい場合にご利用ください。
上記のダウンロードおよびALCOの詳細は、以下センターでご確認ください。
アルク・ダウンロードセンターhttps://www.alc.co.jp/dl/
※ご利用には登録が必要です。また本サービスの内容は、予告なく変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。
※ダウンロードセンターで本書を探す際、商品コード(7016063)を利用すると便利です。
CDの内容
1Lesson1-20の長文の読み上げ(150wpm)→Track01-20
目標とするスピード(150wpm)のほか、発音、リズムなどの見本となる、ネイティブスピーカーによる長文読み上げ音声。
2ペースメーカーBGM(100/120/150wpm)→Track21-23
長文を読むトレーニングをするときのペースメーカーとなるBGMです。速さには100wpm(Track21)、120wpm(Track22)、150wpm(Track23)の3種類があります。途中で聞こえる動物の声が長文の左についている動物アイコンと対応しており、今、どこを読んでいるべきなのかというペースを作ります。
●弊社制作の音声CDは、CDプレーヤーでの再生を保証する規格品です。
●パソコンでご使用になる場合、CD-ROMドライブとの相性により、ディスクを再生できない場合がございます。ご了承ください。
●パソコンでタイトル・トラック情報を表示させたい場合は、iTunesをご利用ください。iTunesでは、弊社がCDのタイトル・トラック情報を登録しているGracenote社のCDDB(データからインターネットを介してトラック情報を取得することができます。
●CDとして正常に音声が再生できるディスクからパソコンやmp3プレーヤー等への取り込み時に、トラブルが生じた際は、まず、そのアプリケーション(ソフト)、プレーヤーの製作元へご相談ください。
英文速読トレーニング ソクトレ150【はじめて編】 (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)
10分×25日で英語力アップ
速読スキルは英語の筋力とも言えます。本書を繰り返し読むことで、速読スキルを確実に磨くことができます。一文一文に重要構文や単語が散りばめられているなど、内容もかなり充実しています。また、入試や英検、TOEICにも対応可能です。標準編よりも易しめです。
はじめに
トレーニングすれば必ず伸びる!「ソクトレ」を今すぐ始めよう
みなさんはなぜ「速読力」が必要なのかわかりますか?私は長年、学校教育現場で英語の指導に当たっています。特に中学・高校の教師をしていた時、生徒に身につけさせたいと強く思ったのが、この速読力でした。なぜそんなことを考えるようになったのかといえば、高校3年生が大学に進学するために受験する「大学入試センター試験」がきっかけでした。80分間(筆記)という限られた時間の中で、英語の長文問題を読み切れないという生徒が何人もいることがわかったからです。国公立大学の二次試験や私立大学の入試では6割から7割の正答率でも合格できるかもしれませんが、センター試験(今後それに代わる試験が施行されるにしても)では6割は平均点。本当に行きたい大学に行こうと思ったら、それ以上の正答率が必要になります。つまり「より速くより正確に読む力」が絶対的に必要なのです。
ここから私と生徒の速読トレーニングが始まりました。最初に速読トレーニングを始めたのは今から約10年前のことです。当時の高校2年生を対象に、毎回400語で書かれた英文を50回にわたり読ませました。結果、生徒たちの読解スピードは確実に上がっていきました。その後、中学3年生を対象に1年間、高校1年生を対象に1年間速読トレーニングを行いました。いずれの場合も読解スピードは伸び、速読後の問題正答率も高い数字を維持しました。つまり速読トレーニングをすることで「より速くより正確に読む力」が身についたのです。
この本には、私が行ってきた速読トレーニングを通して、効果的だったと思われるノウハウやアイディアをすべて盛り込みました。今までになかった速読トレーニング本を作りたいという思いからできあがったのがこの本です。この本を使って、ぜひみなさんの「速読力」=3D「英語力の土台となる筋力を伸ばしていただきたいと思います。
2016年中野達也(駒沢女子大学教授)
CONTENTS
ソクトレWPM成長シート
おしえて!ソクドクターソクトレQ&A
速読トレーニングパートの構成
本書の使い方
WPM成長シートの使い方
ダウンロード特典とCDの内容
速読トレーニング
Lesson01
Lesson02
Lesson03
Lesson04
Lesson05
Lesson06
Lesson07
Lesson08
Lesson09
Lesson10
Lesson11
Lesson12
Lesson13
Lesson14
Lesson15
Lesson16
Lesson17
Lesson18
Lesson19
Lesson20
Lesson21
Lesson22
Lesson23
Lesson24
Lesson25
ソクドクターの速読クリニック
Vol.01速読力をUPさせるには?
Vol.02今後はどう学習すればいい?
解答・訳
ソクトレWPM成長シート300語用
長文を読むのにかかった時間(左軸)をグラフ上に、そこから導き出したWPM、True or False問題の正答数を表に記録しましょう(使い方はP.14参照)。
おしえて!ソクドクター
ソクトレイQ&A
時間を計って速読するのが大好きな「ソクドクター」。いつもちょっと急いでいるソクドクターだけど、みんなを速読の世界に導いてくれる頼もしい味方だよ。そんなドクターに速読に関する疑問点を聞いてみよう!
Q.速読ってどんなスキル?ナゼ必要なの?
A.英語力を支える強い「筋力」。入試、英検、TOEICなどすべてに効く!
学校の英語の授業では、長文読解の学習といったら、ほとんどが「精読」のトレーニングなんじゃないかな。一文一文、細かく区切って、意味や文法を確認しながら読み進めていく方法が一般的だね。
英文の構造をきちんと理解し、それを正確な日本語に訳していくことだって大切だよ。でも、入試をはじめ、英検やTOEICなどの資格試験といった、限られた時間の中である程度まとまった英文を読み終えなくてはならない時には、そんな読み方では時間がかかりすぎるよね。だから「速読」のトレーニングが必要なんだ。
「速読」といってもただ速く読めばいいわけではないよ。目を左から右にすばやく動かして英文に目を通して終わり、ではダメなんだ。ある程度内容を把握して(8割くらいわかれば上出来!)、読み終わった後でここに書かれていたことはこういうことだったと説明できるくらいでないとね。そんな、「より速くより正確に読むスキルが本書で目指す「速読力」。この力がないともちろん入試も乗り越えられないし、逆にこの力があれば高校、大学はもちろん社会に出てからも、君の英語力を支える土台、筋力になるよ。やらないと伸びない力だけど、まじめにやれば絶対に伸びる力だから、必ず一冊やりきってみよう。
Q.どのくらいの速さで読むの?
A.150wpmを目指そう。時間を計って継続すれば必ず速読力はアップする!
文章を読む速さはWPM(Words Per Minute)で表すよ。1分間に英語を何語読めるかを示すもので、読むのが速い人のWPMは高い数値になるし、読むのが遅いと低い数値になるんだ。音読と黙読でも違うし、人によっても違うけど、英語のネイティブスピーカーは200~400wpm、日本人の高校生平均は75wpm前後、大学生は100wpm前後と言われているよ。また、センター試験の長文問題を読み終えるためには120~130wpmが必要で、TOEICテストのリーディングセクションを最後まで解き終えるには150wpmが必要とも言われているんだ。
本書では、全員が「150wpm」という速度で読めるようになることを目指すよ。監修の中野達也先生によると、これは先生の過去10年間にわたる速読指導の中から導き出した数字なんだ。先生が以前勤務していた学校では……「中学3年生に対して行った速読トレーニングの結果、3回目くらいから平均109wpmとなり、その後徐々に上昇して最終読解速度は平均141wpm、速読後に行った問題の正答率も9割を超えました。また、高校1年生に対して行ったトレーニングでも、2学期には平均速度が144wpmになり、平均正答率は73.4%となりました。速読トレーニングによってより速くより正確に読む”ことができるようになったのです。これらのデータから150wpmがひとつの目指すべき数値ではないかと考えました(中野先生談)」。
効果は実証済みってわけさ。本書では25本の長文を英検3級(250語前後)から英検準2級(350語前後)くらいまでの受験に対応できるよう約300語で統一してあるよ。語数を統一することで読むペースが保ちやすくなるし、WPMの成長も見えやすいんだ。時間を計って読んで、記録しながら継続すれば効果は必ず出るよ。ぜひとも最後までやりきって、より速くより正確に読む「速読力」を身につけてほしいな。
Q.速く読もうとすると理解が追いつかないのでは?
A.中学レベルのわかりやすい英文を使ってトレーニング!
本書では「より速くより正確に読む」速読力を身につけようとしているわけだけどそうすると当然、「ゆっくり読めば内容は深く理解できる。でも、速く読んだら理解できないのでは?」という疑問が生まれるよね。
でも、学校では英語の教科書1レッスンを授業で2週間かけて読んだなんて体験はないかな。そして、そのやり方で2週間後に内容理解の問題を解いたとしても、前に読んだところのことは忘れてしまっているのではないかな。つまり、ゆっくり読んだからと言って必ずしも十分理解できるわけではないんだ。
また、ここで言う速読は、1分間に何千語も読むというようなスーパースピードリーディングではなく、1分間に150語くらい読めるようになるといいなというスピードだよ。そしてこの150wpmという速さも、あくまでも平均で、わかりやすいところではこれ以上の速さで読めるし、わかりにくいところでは少しペースを落とすのが自然な読み方なんだ。だから、速く読んだら理解できないのではと考える必要はなくて、トレーニングすればスピードと理解力の両方を身につけることができるよ。
本書では中学3年間で学ぶ語彙と文法を使って、速読のトレーニングにちょうどいいわかりやすい長文にしているよ。難しいと思われる単語には語注もつけてある。速さと理解のバランスをとりやすい英文にしているから、速読後のTrue or False問題で5問中4問正解する(8割)ことを意識しながら読んでみて。
速読トレーニングパートの構成
本書は、1レッスン4ページ(長文2ページ+問題2ページ)で構成されていて、レッスンは25個あります。具体的な使い方はP.10-13へ。
問題ページ
Let’s Answer!
⑤True or False & Vocabulary
このページは、長文を読んだ後にすぐ解くべきシンプルな問題で構成されています。True or Falseは速読の理解度を判断する重要な要素なので、答え合わせをしたら正答数を記入して、後でWPM成長シート(P.4-5)に記録しましょう。
⑥Comprehension & Summary/Your Opinion
このページは、より深い読解が必要となる問題で構成されています。トレーニングに時間を割ける場合はこちらにも挑戦しましょう。
長文ページ
Let’s Read!
①長文と語注
約300語で構成された長文です。中学英語レベルよりも難しい語彙は、語句の下に意味を記しました。
②Time
毎回、時間を計りながら読みます。かかった時間をここに記入して、後でWPM成長シート(P.4-5)に記録しましょう。
③動物アイコン
CDには読む速さのペースメーカーとなる音声が3種類収録されています。対応する動物の声が聞こえたときに読んでいるべき場所を示しています。
④注目Words
長文の意味をつかむうえで重要な単語を集めています。
基本学習はたったの10分! 本書の使い方
START!
1.ストップウォッチまたはCDを用意
「時間を計って長文を読むので、時計やストップウオッチを用意します(学校で行う場合には、プロジェクターや黒板、紙などを使って全員から見えるところに経過時間を掲示しましょう)。
また、まずはスピードに慣れたいという場合は、100/120/150wpmから速さを選んでCDのトラック26-28を再生しましょう。各長文の左に動物のアイコンがついており、その鳴き声が聞こえたときにそのアイコンの付近を読んでいれば、目標の速さで読めていることになります。遅れていても焦る必要はありません。音声が終了の合図を告げても、最後まで読み切るようにしましょう。
2:00~3:00
2.2分を目標に長文を読む
一文一文の正確な理解にこだわらず、全体の意味を把握することを念頭に最初から最後まで読み通します。読み終わったら、かかった時間をLet’s Read!ページの所定の場所に記入しましょう。あまり細かく計測する必要はありません。本書では10秒単位で記録するようにしており、1分51秒でも1分59秒でも、それより早い時間、1分50秒と記録します。
語彙のパートを先にやっておいてもOK
長文は、なんの予備知識ももたずに読み始めます。ただ、もし語彙が難しいと感じるなら、先に右ページの「注目Words」に目を通したり、Let’s Answer!ページのVocabularyをしてから長文にかかってもいいでしょう。自分の力に応じて適宜、使ってください。
語彙がわかれば、長文が読みやすいね
使い方は何通りもありますが、基本的な使い方なら1回の時間はわずか10分!短い時間×25日(回)で一冊を終えられる無理のない学習手順を紹介します。
3.すぐにTrue or False問題に取りかかる
長文内容を覚えているうちにTrue or False問題に取りかかります。この時の大事な約束事は、「決して本文を見ながら解いてはいけない」ということです。ある程度内容を理解し、記憶しながら読み進めるのが速読なので、読み直しては意味がありません。8割程度の理解を伴いながら読み、そしてその速度を徐々に上げていくーそれが本書の目的です。この流れで15:00Vocabularyに取り組んでもよいでしょう。
余裕があれば、Let’s Answer!)右ページ問題に挑戦!
このトレーニングに割ける時間に応じて(学校で行うなら、ほかの人たちよりも速く読み終わった場合)、Let’s Answer!の右ページに取り組みましょう。このページは何回でも心ゆくまで英文を読み返してかまいません。Summary/Your Opinionは、ソクドクターからの質問の答えも考えながら大意/意見、日本語/英語で、書けることを書きましょう。
4.答え合わせ/CDで黙読
解答ページを見て答え合わせをしましょう。その後、CDに合わせて黙読をします。CDの読み上げ速度は150wpmなので、実際に英文を目で追いながら150wpmの速さを体感しましょう。
FINISH!
5.WPM成長シートへの記入
P.14の「WPM成長シートの使い方」を参考にして、かかった分数をグラフ上に点で記し、そこから導きだしたWPMとTrue or False問題の正答数を記入しましょう。
ここまでやればグングン伸びる
ここでは、速読力アップを加速させる音読トレーニング法を紹介。
ここまでやれば、150wpm超えも夢じゃない!
STEP1
CDを聞いて読み方を参考にしよう
まずはCDを聞いて、ひとつひとつの単語の発音や単語と単語のつながりの音、イントネーション、リズムなどを確認しましょう。たとえば、Let it go.を「レット・イット・ゴー」と3語別々に読むのではなく「レリゴゥ」のようにあたかも「語であるかのように読めば、それだけでも時間短縮になります。また、聞くときには鉛筆を持って、息の切れ目にスラッシュを入れてみましょう。息の切れ目は意味の切れ目です。
POINT
リズムを大事に、読み方のイメージを。
STEP2
英文を見ながらCDの音声と同時に読もう(オーバーラッピング×3回)
STEP1で読み方のヒントがわかったら、今度は英文を見ながらCDの音声と重ねて音読してみましょう。音読は声を出す分、黙読よりも時間がかかります。150wpmで読むことはちょっと大変だと感じるかもしれませんか、追いつかないからと言ってやめてしまわすに根気強く練習しましょう。STEP」で書きこんだスラッシュを参考に、チャンク(P.01
参照)を意識して読むといいでしょう。英文構造は全体のリズムやイントネーションとも深く関係しています。
POINT
意味の切れ目を意識して、話者になったつもりで
STEP3
英文を見ずにCDの音声を追いかけるつもりで読もう(シャドーイング×3回)
見本音声から少し遅れて音読するシャドーイングでは、意味を考えながら読むことが大切です。そのためにはSTEP2でも述べたようにチャンクを意識するといいでしょう。シャドーイングは簡単ではありませんが、はじめはなかなかうまく言えないところも、回数を重ねるごとに言えるようになりますので、あきらめず続けましょう。
POINT
英文の意味を考えながら行うと効果大
STEP4
ペースメーカーとなるトラックを使って自分だけで音読しよう
最後に自分だけで音読してみましょう。ある程度、速さが実現できていると感じたら、CDに収録されているペースメーカーとなるトラックを利用しましょう。動物の鳴き声が聞こえたときに、対応する動物のアイコンがある付近を読んでいれば、その速さをクリアしているということ。音読で150wpmが達成できれば、黙読はもう大丈夫です。先述したように、音読よりも黙読のほうがずっと速いのです。
POINT
速さと理解のバランスがとれた状態が完成!
ここに示した回数はあくまでも目安だぞ。
シャドーイングや音読の回数を増やせば増やすほど上手になるから時間を見つけては練習してね。
WPM成長シートの使い方
速読の成長においては、時間を計ってその結果を目に見えるかたちにすることが大事。分析しながら継続して取り組めば、きっとグラフは緩やかな右肩上がりを描くはずです。
記入方法
①読むのにかかった時間(○分○秒)を左の軸から探してグラフ上に点をつけます。本書では10秒単位で記録するようにしています。読み終わった時間が1分51秒でも1分59秒でも、それより早い時間、1:50と記録しましょう。5分30秒以上かかった場合は5:30に点をつけます。
②グラフ上につけた点を右にたどって、WPMを確認します。その数値を、グラフ下のマスに書き入れましょう。150wpmが目標です。
③速読直後に解いたTrue or False問題の正答数を記入します。正答率8割(4問正解)を目標にしましょう。
シートの見方・活用法
1自分のレベルを知ろう
本書を使い始めた人の多くが、速読にはじめて挑戦した人だと思います。まずは最初の数レッスンで自分のレベルを把握しましょう。焦って読んで内容が頭に入らないのではよくない、また、いくら正確に読み取れたからといって遅すぎるのもよくない。「より速くより正確に読む」ことが本書の目的なのです。おそらく3回目くらいで自分の読み方や特徴がわかってくるはずです。その時のWPMと正答数が今のあなたのレベルです。遅いからといって気にする必要はありません。少しずつ読解速度を上げていきましょう。
2振り返って分析しよう
回数を重ねれば必ず前のレッスンよりも速く読めるようになるかというと、実はそれほど単純ではありません。目の動かし方やチャンク(P.67参照)のとらえ方は確実に上達しますが、読解速度は話の内容(読み手の興味関心や得意不得意)に大きく左右されます。したがって、グラフにすると上がったり下がったりと凸凹になるかもしれません。速度が遅くなったり正答数が下がったりしたときの長文内容は、あなたにとって苦手な分野の可能性があります。単語を確認したり、日本語訳を参考にしたり、日ごろからさまざまな話題に興味をもって、日本語の文章もたくさん読んだりすると苦手分野の克服につながります。
また、全般的にWPMは高いけれど正答数が少ない場合は、少しスピードを落として内容理解することに注力してみてください。逆に正答数は多いけれど、WPMが低い場合は、スピードを上げる努力をしてみましょう。
3できれば2回使おう
速読トレーニングは、常に新しい英文を読まなくてはならないかというと、そんなことはありません。1度読んだくらいでは驚くほど記憶に残っていないものです。ですから、1周終わったら、できれば2周目に入りましょう。WPM成長シートの1回目よりも2回目のWPMや正答数は確実に向上するはずです。きっと記録をつけるのも楽しくなるでしょう。
グラフは上がったり下がったりしたとしても、総合的に見ると緩やかな右肩上がりで読解速度は速くなるよ。確実に成長するので、途中で投げ出すことなく最後までやり切ろう。
ダウンロード特典
1CD音声がスマートフォンでも聞ける
CDに収録した音声のmp3ファイルを提供しています。mp3プレーヤーで音声を聞くことができるほか、アルクが提供する無料アプリ「語学のオトモALCO」を使えば、お手持ちのスマートフォンで聞くこともできます。
2WPM成長シート
本書掲載(P4-5)の「WPM成長シート」のPDFファイルを提供しています。もっと大きくして使用したい場合や複数回使用したい場合にご利用ください。
上記のダウンロードおよびALCOの詳細は、以下センターでご確認ください。
アルク・ダウンロードセンターhttps://www.alc.co.jp/dl/
※ご利用には登録が必要です。また本サービスの内容は、予告なく変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。
※ダウンロードセンターで本書を探す際、商品コード(7016064)を利用すると便利です。
CDの内容
①Lesson1-25の長文の読み上げ(150wpm)Track01-25
目標とするスピード(150wpm)のほか、発音、リズムなどの見本となる、ネイティブスピーカーによる長文読み上げ音声。
②ペースメーカーBGM(100/1207150wpm)Track26-20
長文を読むトレーニングをするときのペースメーカーとなるBGMです。速さには100wpm(Track26)、120wpm(Track27)、150wpm(Track28)の3種類があります。途中で聞こえる動物の声が長文の左についている動物アイコンと対応しており、今、どこを読んでいるべきなのかというペースを作ります。
●弊社制作の音声CDは、CDプレーヤーでの再生を保証する規格品です。
●パソコンでご使用になる場合、CD-ROMドライブとの相性により、ディスクを再生できない場合がございます。ご了承ください。
●パソコンでタイトル・トラック情報を表示させたい場合は、iTunesをご利用ください。iTunesでは、弊社がCDのタイトル・トラック情報を登録しているGracenote社のCDDB(データベース)からインターネットを介してトラック情報を取得することができます。
●CDとして正常に音声が再生できるディスクからパソコンやスプレーヤー等への取り込み時にトラブルが生じた際は、まず、そのアプリケーション(ソフト)、プレーヤーの製作元へご相談ください。
英語ネイティブスピードリーディング
読解スピードの有効な学習法
マーキングによるリーディングテクニックが紹介されています。本書を用いてトレーニングをすることで、読解スピードを格段に向上させることができます。知識としての英文法を使いこなせるレベルまで高めることができるので、ぜひ手にとっていただきたい1冊です。
はじめに
「誰でも、ネイティブなみに速く、正確に、英語を読めるようになる」
そのために、この本を書きました。
ボクは22歳で、映画監督を目指して渡米しました。学生ビザを取れば長期滞在できるので、大学院生として大学に籍を置くことにしました。当初は、何ひとつうまくいきませんでした。発音の悪さのせいで、大学の図書館で“book”すら通じませんでした。目の前が真っ暗になりました。
それでも、できることをとにかく全力でやり抜くことにしました。映画づくりに生かせそうなことや英語の上達を加速させてくれそうなことならば、何にでも取り組みました。その中のひとつが、大学の英文科が院生向けに開いていた「現代アメリカ文学史」を受講することでした。
この講座の内容は、1学期(約4ヶ月)のうちに7冊の長編小説を読み、その全てについてレポートを書き、更に学期末には1冊を選んで長めの論文を提出するというものでした。日本語で取り組んでも、相当な分量です。しかも、ボクはまだ渡米1年目で、前述のようにbookすら通じずに苦労していました。
1冊目は、ヘミングウェイの「日はまた昇る(The Sun Also Rises)」でした。いきなり、つまずきました。よく言われるように、ヘミングウェイの英文はシンプルで、比較的読みやすいのですが、読むスピードが授業に全く追いつかないのです。
ネイティブスピードで読めなければ、「現場」では全く通用しない。
そう痛感させられました。そこで、ともかくいつもこの本を持ち歩き、少しでも時間があれば必ず読むようにしました。それでも、間に合いませんでした。自分の英語力のなさが情けなくて、悔しくて、眠れませんでした。「絶対に途中で投げ出さない」とだけ心に決めて、暇さえあれば読み続けました。
すると、2冊目の「八月の光(Light in August)」を読み終える頃に、少しずつ事態が変わってきました。だんだん、読むスピードが上がってきたのです。それには、はっきりとした理由がありました。
「大量の英文を集中的に読むうちに、パターンがわかってきた」のです。
英文のパターンのことを、学校では「英文法」といいます。中学、高校、大学と、習い続けます。だから、当時のボクも知識としてはひと通り知っていました。でも、ネイティブと同じスピードで読むことが要求される場面で使いこなせるレベルにはなっていませんでした。ところが、このクラスで大量の英文に集中的に触れたことによって、英文法が「知識」から「ツール」に生まれ変わったのです。
嬉しくなって、このクラスの課題図書を読むのが「努力」から「楽しみ」に変わりました。すると、7冊目の「ビラヴド(Beloved)」を読む頃には次の変化をはっきりと感じるようになりました。
「筆者が言おうとしていることが、(英語という、母国語でない言葉で書かれているにもかかわらず)はっきりわかる」と、読みながら実感できるようになったのです。「ネイティブの感覚がわかり始めた!」と実感し、このまま努力を続ければ大丈夫だと確信しました。このときの感動を、ボクは今でもはっきりおぼえています。
「ネイティブなみに速く、正確に、英語を読めるような英語を学ぶ人ならば、誰もが一度は「そうなったらいいな」と思うはずです。上に記したような環境に身を置いて死に物狂いでがんばれば誰にでもそうなる可能性があると、ボクは経験から断言できます。しかし、それほどの時間もエネルギーも割くことができない人が多いのではないでしょうか。そこで、ボクの学校の英語クラスで3年あまり前からやり始めたことがあります。
それは、「英文法のルールに従って、英文にマークを書き込むこと」です。
マークは、全部合わせても、わずか14。何百ページもある分厚い文法書の内容を限界まで圧縮すれば、14のマークに行きつくのです。そして、これらを使いこなせるようになれば、複雑なセンテンスにも自在に対応できるようになります。
比較するために、マークのついていないものとついているものを並べてみます。
(ウ1) All that you need to do to get the situation settled is to make a couple of phone calls to the right persons. (その状況を落ち着かせるためにあなたがする必要があるのは、適任な人たちに2本の電話をすることだけだ)
例文(ウ1)と(ウ2)を見比べてください。(ウ2)のマークがついているところが、センテンスの中で最も重要な要素です。ここには必ず注意しながら、そして残りの部分は必要に応じて強弱をつけつつ読むようにすれば、効率よく、しかも正確に読めるようになるわけです。
要は、14のマーキングを徹底的に体に叩き込むこと。それだけでよいのです。
事実、英語クラスでは毎週の通常講座とは別に短期集中型の「英文法特別講座」を年に2回ほど開いていますが、約3時間で誰でも英文法の全体像をつかむことができます。その結果、中学生が、大学入試センター試験の英文に短時間で軽々とマークをつけ、ほとんど間違えないレベルに達します。ただし、マーキングする際には、いくつかの留意点があります。
1.時間を計り、全速力で行う。
2. 急ぐことを何よりも優先する。(最初のうちはいくら間違えてもよいから、とにかく急ぎ、頭で考えずに手を全速力で動かす)
3. 同じテキストを使って、必ず2回マーキングする。(マーキングを一度行った後で答え合わせを行い、その後もう一度マーキングに挑戦して、定着を図る)
4. 必ず記録を取り、できたことも、できなかったことも、目で見て分かるようにする。(そして、振り返る)
例えば、100語の英文は、ネイティブが普通に音読して30から35秒はかかる量です。マーキングは手を動かす必要がありますから、音読より余計に時間がかかります。従って、100語の場合は、50秒以内にマーキングを完了し、しかも間違えがなければ、「ネイティブスピード」と言ってよいレベルです。(そこで、本書は「語数+2」秒をマーキングの目標タイムに設定します)
実際にマーキングをしてみると、最初のうちは時間がかかります。目標タイムがあまりにも短く感じられます。英語クラスを受講し始めたばかりの生徒さんたちは、「自分には無理」「出来るわけがない」と異口同音におっしゃります。しかし、全員が着々とできるようになっていくのです。それどころか、80語のテキストを20秒台で終わらせて満点を取るような「達人」すら、何人も生まれています。
このプロセスを通して、生徒さんたちは皆、以下のように劇的に変貌していきます。
- 英文の構造が体で分かるようになった結果、「当てずっぽう」で読まなくなり、読みが正確になる。
- 読むのが格段に速くなるので、英文が苦にならなくなる。むしろ、読むのが楽しくなる。
- 自信がつき、英語全般が得意になる。更には、他の教科や仕事全般にまでいい影響がある。
早い人で1ヶ月程度、英語が苦手で相当時間のかかる人でも1年足らずで、全員がこうなります。このように劇的な成果が、短期間で、しかも全員にもたらされるのには、理由があります。 - 文法は、おぼえねばならないことが少ないので、短期間で成果が出やすい。(単語は何千とおぼえねばならないので、文法よりも必ず時間がかかる)
- 文法は、筋の通ったルールなので、きちんと理解した上で一度定着させれば、簡単には忘れない。
- マーキングは時間、正答率で客観的に成長を確認しやすいので、モチベーションの維持向上がしやすい。
そしてこのたび、クラスの仲間たちのみならず、英語を学ぶ全ての人が同様の成果を得られるよう、これまでの実践と研究の成果をまとめ、本にしました。
全速力で手を動かし、短時間で全力を出し切る快感。学ぶほどに着々とタイムが更新されていく達成感。文法の全体像が次第に見えてくる昂揚感。
心ゆくまで楽しんでください。
黒川裕一
contents
はじめに
contents
チャプター1 主語と動詞
チャプター2 文の種類、助動詞、受動態
チャプター3 時制1 現在・過去・未来
チャプター4 時制➁ 進行形と完了形
チャプター5 時制3 文の種類、助動詞、態との組み合わせ
チャプター6 準動詞1 未来分詞
チャプター7 準動詞2 現在分詞
チャプター8 準動詞3 過去分詞
チャプター9 準動詞4 事実分詞
チャプター10 準動詞5 分詞の応用
チャプター11 等位接続詞
チャプター12 従属接続詞
チャプター13 間接疑問文
チャプター14 比較
チャプター15 that 節
チャプター16 関係詞1 単純型
チャプター17 関係詞2 複雑型
チャプター18 仮定法1 単純型
チャプター19 仮定法2 if節によらない仮定法
チャプター20 省略・倒置・反語
《付録》 マーキング一覧
おわりに
本書の使い方
1囲み文
このチャプターで学ぶ主要ポイントを含む例文です。暗記してしまうことをおすすめします。
2ウォームアップ
このチャプターで学ぶべきポイントを、最重点のもののみに絞り込んで解説しています。まずは一読して先に進み、その後必要に応じて振り返ってください。
3このチャプターで学ぶマーク
マーキングの要点がまとめてあります。ここを頭に入れて、次の10問テストに直ちに進んでください。
410問テスト
このチャプターのポイントを開催した例文が10個並んでいます。「劇的に伸びる3つのコツ」に従って、必ず時間を計り、全速力で、マーキングを行ってください。
5解答&解説
10問テストの解答と解説です。答え合わせをしながらここを精読すればポイントの理解が更に深まるようになっています。「ワンポイント」「もう一歩先へ!」「翻訳のツボ」の3つの囲み記事にも、関連トピックをまとめてあります。
6 10問テスト
(再チェック用) 「解答&解説」で理解を深めた上で、10問テストに再度取り組み、定着を図ります。ここで目標タイムをクリアし、満点がとれれば、このチャプターの学習内容が身につきつつあると言えます。答え合わせは、すぐ前の「解答&解説」を参照してください。
7ワンランクアップ!
より長めで難しいセンテンスを素材とする、このチャプターの修了試験です。1話数は全て80話目標タイムは40秒、クリアできれば、このチャプターは突破できたと言ってよいでしょう。
2解答&解説
「ワンランクアップ!」の解答と解説です。10問テストの「解答&解説」と同様にご精読ください。
のコラムこのチャプターで学んだことに関連するコラムです。映画や音楽の中の実用例を主たる題材として選びました。
改訂新版 2週間で英語の読解スピードが3倍になる本
速読技術を楽しく学べる
個人差はありますが、本書を繰り返すことで読解スピードが格段に上がります。読解速度だけでなく理解力をあげるために、語彙力増強の方法も紹介されています。TOEICなどの長文対策にも効果的です。
はしがき
2005年にこの本の初版が発売され、早いもので10年がたちました。おかげさまで、本書は英文を読めるようになりたい方にご好評をいただいてまいりました。このたび、古くなった部分を見直し、一部の英文を日米企業文化の比較など、よりビジネスに有益なトピックの英文にさしかえました。また、巻末のお勧め書籍の部分には、近年、急激に人気の出てきたKindleなどの電子書籍の情も加えました。
読者の皆様の中には、会社で急に英語を使わなければならなくなったり、転職先の会社が外資系で主に英語でコミュニケーションをしなければならなくなった方、そして海外での勤が決まった方もいらっしゃるかもしれません。本書は、そうして大量に英語を読まざるをえなくなったビジネスパースンの皆様やこれから英語を使って、グローバルに活躍したいと考えている学生さんたちが短期間で速読のこつを身につけることができる本です。
私は、日本IBMに35年勤務し、そのうち約5年間ニューヨークの本社で勤しました。会社に入社してすぐに配属された部門では、約3分の1が米国のIBMから来ていたエンジニアたちでした。米国のIBMからきた仕様書(spec)に基づいて、日本の業者にコンピュータ部品をやってもらう仕事をしました。仕様書は分厚いものもあり、大量の専門用語で書かれていました。あまりに大量の英語を読まなければならなくなったため、それに時間をとられ、心の仕事に使える時間が少なくなってしまいました。英語を早く読むためにはどうしたらよいかと考えていたところ、米国にあるIBMの子会社で池の谷を販売していることがわかりました。その器を入手し、欧米で発売されている本をたくさん購入して英語の歌強を続けました(残念ながら、その子会社は今はなくなり、この城は入手できなくなりましたが)。現在の私の英文校部度は1分間で、約500語です。
この速度は、米国人の平均速度の2階で、日本人の約6倍になります。この解速度になった後ではTOEICのリーディング・パートは、約半分の時間で終了することができるようになりました。私は、連続してTOEICの点である990点を獲得しており、また気検1級や通訳ガイドと呼ばれる通訳案内士の国家試験にも合格しておりますが、それも英文の読解と理解度が増したおかげだと思っております。
この本の中では、私が今までに実験してきて効果のあった、さまざまな英文速読方法をご紹介しています。それらを真剣に継続して実施していただければ、読者の皆様の現在の解速度を3倍にすることは可能です。ある研究によると、濃度が早くなるにつれて、内容の理解度も高まることが証明されています。
ただやみくもに、たくさんの英語を読めば読解速度が上がるわけではありません。速読を妨げているさまざまな原因を取り除き、一度に見る英文の量を増やすなど、本書のエクササイズで段階的に学んでいきましょう。本書で学んだ社会人の皆様には、英文資料を加時期でんで理解できるようになって会社で重要な仕事に就いたり、出世していただきたいと思います。学生の皆様には、TOEICでハイスコアをあげて希望する会社に入社したり、TOEFLの点数を上げての大学や大学院に進学したりしていただきたいと思います。
今回の改訂にあたり、様々な貴重なご意見や最新情報を調査していただいた、株式会社アスク出版編集部の歌山祥子様に、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
2015年7月
本書の使い方
本書は2週間で現在の英語解速度を3倍にすることを目的に構成されています。本書を納めたら、できるだけ途中で中断せずに1日に30分程度の時間をかけてください。
本書は次のような構成になっています。Exercineが全部で2あります。
<読解速度をあげるためのExercise>
ExerciseNo.1~No.10までは、2度の状況を確認するためのものです。それぞれが短いEssayになっているので、それを読み、かかった時間を測りましょう。それから10の質問に答え、正解Notesの最後についています)を見てスコアを巻末の表とグラフにプロットします。1pp200~207)
時間が自分の目標としているものと比べてどうか、時間と理解度はどのように推移しているかを確認します。
Exerciseごとに読解速度アップのためのテクニックが指示されているので、それを学び、実感しましょう。目標の読解度に達しない場合には、繰り返しEssayを読み直して、目標を達成してください。それぞれのExerciseの後半には、Notesがありますので、Exerciseを行ったあとで目を通しましょう。美しい単語や決まり文句の意味、および効率よく予測しながら読むためのヒントがたくさん入っています。Exerciseの正解は、そのあとのNotesの最終ページにあります。
Notesは読者の皆様の時間の節約を図るためのものですが、少しでもご自分で疑問をもたれたら、どんどん辞書を引く努力は直らないでください。読むためのヒントは十分に理解し、体得して実際に読もに使いこなせるようにしてください。Notesの先頭の数字は、文の何行目かを表しています。★マークのところには、解のためのヒントが書かれています。
<目の動き、内容を読みとるためのExercise>
Exercise No. A 〜No.Lまでの12のExerciseは、解速度をあげるのが主目的ではありません。これらは、次のように分かれています。
・Exercise No. A 〜No. Dまでは必要な情報を見つけ出すための、スキャニングの練習です。すなわち、特に意味を持たない アルファベットのかたまりを記し、それを多くのかたまりの中から正解を時間のうちに見つけ出すスタイルになっています。
・Exercise No. Eは、読むための明確な目や規間を持ち、それを園の中で整理しながら、かつ想像力を働かす方法を学ぶためのものであり、内容理解に役立ちます。
・Exercise No.F-No.Lまでは、 速度を上げるために必須のボキャブラリーを効率的に学ぶためのものです。ここで遊べられている板や接尾語などの知識を身につけることにより、多くの単語をグループでまとめて覚えられ、初めて見る単語の意味も予測できるようになっています。り返し勉強することにより、見違えるほど読解速度と理解力が向上するはずです。
巻末
今後も読速度を上げ続けるためにお勧めの前の情報を記載しましたので、ぜひとも参考にして、自分の好きな米の作家やシリーズ本を見つけ出してください。日を達するまでは決してあきらめずにがんばってください。ご自分の可能性を制限するような考えや行動、言い訳は決してせず、前向きに挑戦し続けてください。Exerciseの英文の訳も収録しています。
目次
はしがき
本書の使い方
速読の歴史
読解の速度
日本人としての英語の読解速度の日
読解速度と理解力の目標を達成するために
速読トレーニング第1週
1日目 現在のを選定する
Exercise No.1
2日目 問速度を遅くしている事を知り、直す
Exercise No. 2
3日目 返りみと読みの目を直す
Exercise No.3
4日目野を広げる(横向)一
Exercise No. 4
5日目 指野を広げる(方向)一平
Exercise No. 5
6日目 読むための環境を整える一分
Exercise No. 6
7日目 スキミングの技術を身につける
ExercineNo.7
改訂新版では1.2、7日のエクササイズの英文が替わっています。
速読トレーニング 第2週
8日目 スキャニングの技術を身につける –
Exorcise No. A,B,C,D
9日目 5W1Hを活用する
Exercise No. 8
10日目 明確な目標や問を持つ
Exercie No.E
11日目 効率的なボキャブラリーの増やし方(その1)
Exercise No. F.GH
12日目 効率的なボキャブラリーの増やし方(その2)
Exercise No. I J K L
13日目 学んだ全ての技術を使って解速度を3倍にする
Exercie No.9
14日目 3倍の聴所速度を定着させさらに上を目指す
EverdeNo.10
巻末
Addendum 1個を読めばよいか
Addendum 2 電子書籍リーダーを活用しよう
英文訳
速読練習記録
速読の歴史
アメリカでは1958年にEvelynWoodという女性が活方法を教える会社を設立しました。ケネディ元大統領は、1分間に280という均的なスピードでしたが、歳を学んで1分間に1,000語も読めるようになったそうです。その後、自分の主要なスタッフが造を身につけられるようにするために、Evelyn Woodの会社から先生をホワイトハウスへ招いて授業を受けさせたそうです。ジミー・カーター元大も自身で同じコースを受けて、ケネディ大使館と同じく、1分間に1,200語読み、その内容に対する高い理解力もあわせて身につけたといわれています。ちなみにEvelyn Wood自身は1分間に2,700語という信じられないようなスピードで読むことができたそうです。
Evelyn Wood氏が手を使った速読法を発見したのは、全くの偶然からでした。面に放り投げた本のページについた足を手で払っている際に、突然その払う手の速度に合わせて書かれている内容を超高速で読めるようになったのです。Wood氏は著作の中で、手の動きを使った港には、次の3つの機能があるとも述べています。
1目の動きに合わせた最適のペースを確立することができる。
2集中力を増すことができる。
手の動きに合わせて、文字を読んでいかなければならないので。そうでないとただ無駄に手を動かしていることになってしまう。
3返り読みを防ぐことができる。
人によっては、自分に合ったユニークな手の使い方を考案し、それを使っている人もいる。本書でも、5日日野を広げる方向)に筆者が実践している手を使った読み方を紹介しています。
読解の速度
英語を母国語としている人達の速度はどのくらいだと思いますか。アメリカ人の場合は大体、平均して1分間に200~250の間だといわれています。従ってケネディ大統の1,2000語というスピードは平均よりも約5~6皆もあることになります。また、読む速度が上がると相対的に内容を理解する度合いも上がるといわれています。これは、読むのが遅い人はその分だけ、余計なことを頭の中で考えてしまうからです。人間は1分間に5万語から10万もの物事を理解できる能力があるので、遅く読めば読むほど、それだけは読んでいること以外の物を考える力が出てしまうからです。
次にアメリカ人のもと理解力の表をご紹介します。
読み手としてのグレード1分間に読める!内容の理解度
読み手としてのグレード | 1分間に読める語数 |
内容の理解度
|
平均以下 | 10~100語 | 30~50% |
平均 | 200-250語 | 60~70% |
平均以上 | 250~400語 | 70~80% |
トップの1% | 800~1,000語 | 80%以上 |
トップの0.1% | 1,000語以上 | 80%以上 |
ご覧になってお分かりの通り、内容の理解力は読める数が上がるに従って増しています。このことは、読むスピードが上ると余計なことを考える力が少なくなり、それだけ集中力が増して理解力の向上につながると考えられています。この表から分かることは、250語以上読めればアメリカ人の平均以上になれるということです。また、800語以上読めれば、100人の中でトップのスピードに、1,000語以上であれば1,000人の中でトップのスピードになれるということです。
日本人としての英語の読解速度の目標
日本人の読解スピードはどのくらいでしょうか。1989年に日本人大学生56名の読解スピードを調べてみたところ、23名の英文科の学生の平均が1分間に140語、そうでない学生33名の平均は61語で、全体の平均は2語だったそうです。この調査結果から、日本人の大学生の英語の読解スピードは60から10語の気に入るといってよいでしょう。
この本は、読者の皆様が1日30分トレーニングをして2で現在の解速度を3倍にすることを目標にしています。現度は3倍になったけれども、内容の理解力が下がってしまったのではトレーニングをした意味がありません。解力を向上させるノウハウもご紹介しますので、読解度とともに力も上げてください。日本人の英語のスピードは60から100の間だとご新介しました。これらを単に3倍しますと、180mから420語ということになります。そうなるとアメリカ人の平均または平均以上のレベルに達します。さらに速いスピードを目指す読者の方々もいらっしゃるでしょうが、とりあえずこの本の目標は1分で200時から400語にさせていただきます。
続して勉強し、1分に500や800語の読解スピードを目指したい読者の皆様には次のような目を設定して頑張っていただきたいと思います。
・好きな英米作家を1人選び、その作家の作品10面を1年間で読破する。
・同じ大きさのペーパーバックやハードカバーを読むようにして、その際に大体1食で語が印刷されているかを10位の平均です。
・毎日30分を読者にあて、読めた数を表につけ、毎月10%位のスピードの向上を目標にする。
・読んでいる時には分からない単語を辞書で調べず、み終わってからまとめて調べる。
読解速度と理解力の目標を達成するために
目標を立てた以上、それを達成するために自己管理をして実力の向上を定期的にチェックすることが大切です。Exerciseごとの理解スピードと理解力を次の表を使って管理してください。(pp.206~207に書き込み用の表とグラフがあります。)
読解速度と理解力のグラフ
ある人の成は次のようなスコアだった場合には、以下のようなグラフになります。折れ線が理解力を、グラフが単語数を示しています。
Exercise番号 | 理解力 | 単語数 |
1 | 70% | 100 |
2 | 80% | 120 |
3 | 70% | 140 |
4 | 60% | 160 |
5 | 80% | 180 |
6 | 80% | 220 |
7 | 90% | 240 |
8 | 90% | 260 |
9 | 100% | 280 |
10 | 90% | 300 |
読解速度と理解力のグラフ(記入例)
内容の理解度が低く、単語数だけが日を達成した場合は、Notesや日本語訳を参照して内容をしっかり理解したうえで、もう一度文を読んでみましょう。理解度は80%を達成していて、速度が遅かった場合は、方法の解説をもう一度読み返したうえで、再挑戦してみましょう。
●返り読み防止シート
3日目に「返り読みと読みを直す練習を行います。この際に、これから流行の上部を黒いシートで聞いします。1行読むごとに、シートをページの上から下へと移動させます。
返り読みをどうしてもしてしまう、という人は、その勢がるまでほかのエクササイズを行うときにも活用してみるとよいでしょう。
り込み防止シートの裏面の日は、2.5cmと22kmの気になっています。5日目の「視野を広げる(方向)」で指を広げる間隔の目安として活用してください。
速読トレーニング第1週
1日1分!忙しいビジネスマンの為の速読英語術 文頭からの順送り読みによる 英語速読即解の法
英語を学習しながら教養も身につける
英語を習得する上で重要な知識やメソッドが載っています。本書を用いて速読の練習をすることで、語彙力、スピードアップが期待できます。内容として、名言や演説なども扱っているため幅広い知識を身に付けることができます。
はしがき
文頭リーディングでとらえる英文マインド
A Direct Approach to Reading English Like Native Speakers
英語は、大多数のアメリカ人の言葉・大多数のイギリス人の言葉であると同時に、今や「世界共通語」である。お隣の韓国の若者は言う。「日本語で日本人と交流すると、どうも違和感があるが、英語での交流ならばなんのわだかまりもなくコミュニケーションできる」と。英語を母語としない人々との交流にも、今や世界共通語となってきた英語の素養が不可欠である。
「世界共通語情報」をすばやく自分の中に取り入れるためにはどうしていけばよいであろうか。学校では返り読みが主流である。つまり、漢文式の文章解読法である。ある文の意味を日本文にして、その日本文から元の英文の意味を了解するという方法をとる。英語母語者は文の流れにそって、文の頭の方から順に、後戻りしないで、自然にその意味内容をとらえているはずである。私どもも、右へ、左へ、また右へというような視線を忙しく動かす読み方を止めて、文章の頭の方から視線を文の流れのままに左から右へと順送りに自然に移動させて、意味をとるようにしてみる。こうすれば、読むスピードが速くなるのみならず、その英文を書いた人の内面的な意識の流れにまでせまることができる。文頭から意味をとらえる読み方によって、英文に込められている思考の形や、発想の方法が手にとるように見えてくるようになる。
私どもの口語を点検してみる。日本語母語者が使う口語における語順と英語の語順とを比較してみると、私どもの日常の口語における言葉の並べ方や発し方が、英語の言葉の並べ方や発し方にかなり近似していることを発見する。私どもの口語の語順をそのまま英語におきかえると立派な英文や英会話になることがわかる。このことがわかり出すと、読む力の養成を通じて、しゃべる力や、書く力までもが向上してゆく自分に気がつくようになる。私どもが日本語で気楽にしゃべっている発話や発想の中に、英語話者の発想方法と共通のものがあることに気がつくことによって英語がいっそう身近に感じられるようになる。
「私は思うんですがねェ、彼は正直者ですよ」という日常的な口語に対応する英文を作りあげるのは容易である。
「私は思うんですがねェ」のところは“I think”とする。下線部の「んですがねェ」のところは、日本語の口語におけるリズムの一種だと考えてみる。この「…ね」とか、「…よ」とかいった口語のリズムが、英文の発想をとらえてゆくための大切なポイントとなる。その後の「彼は正直者ですよ」のところは“He is honest”でもよいであろうし“He is an honest man”でもよい。そして、この二つの文をつなげれば“I think / he is honest.”となる。これは、まぎれもなく、立派な英文である。日本語の口語のリズムが、そのまま英語の流れになっている。
“I think he is honest.”という英文に対して、「私は、彼が正直であると思う」というようなきちんとした日本文にして、その日本文からやっと元の英文の意味を了解するのではなくて、「口語の日本文」によって、とりあえずは意味をおさえていく。きれいなちゃんとした日本語にするのは、第二次的な作業であると考えてゆく。
だから“I think / he is honest.”のように、英文の中のある意味のかたまり(=センス・グループ)毎に、斜めの線(=スラッシュ)を入れてゆき、このかたまり毎に、文の頭から、左から右へと順に意味をおさえていくだけでよい。この時の意味のおさえ方の中に、日本語の口語のリズムを入れてゆくと、後戻りや返り読みをしなくとも、英文の意味をきちんとおさえることができる:「私は思うんですがネ/彼は正直ですヨ」というように意味をとらえることができる。英語話者の発想の順番に従って、私どももネイティブ・スピーカーのもつ内面的な意識の流れを、共感(share)できるようになる。
返り読みしなければ意味のとれない英文の場合は、それを聞いた場合でも意味がとれないのが普通である。耳に流れ入ってくる順番に従って、英語の音声の意味を了解してゆくためには、頭から意味をとらえてゆけるようになっていることがどうしても必要である。返り読みの方法で意味を把握しようとしている人は、聞く力もなかなか伸びないらしい。だから、英会話も最初歩のきまり文句の域以上にはなかなか上達しないらしい。英文を頭から読んでゆくようにすれば、聞く力を伸ばすことにもつながるということに気がつかなくてはならない所以がここにある。
私どもは、頭から英文を読む力をつけることによって、実は、聞く力も養うことができるのであり、さらに話す力や書く力までも養成することができる。英語には「狭義の英語(例えば、読む英語と書く英語)」と「英会話」という二つの道があるのではない。構えとしては「一本の道」である。
英文を頭からの直読法でとらえられるようになれば、長文になっても心配の必要はない。英文の中味が透けて見えてくる。英語話者の発想のしかたや、意識の流れが見えてくる。ある文章について、「この文章は、作者があるいは著者が、ふと、思いついて挿入したのだけ」ということが手にとるようにわかってくる。英文を流れのままに理解できるようになるということは、英語話者の思考の流れにせまって行くということにつながる。英語が読めるということは英文マインドをつかむことであったのか、ということも納得できる。心の底から喜びを感じながら英語話者のものの考え方に共感をおぼえられるようにもなる。
英語を読みこなしてゆくということは、日本語と英語の中に介在するいろいろな考え方の違いや共通性に気がつく、というプロセスでもある。言葉に対する感覚・感性が鋭くなるということでもある。日本語を見つめなおし、日本語の美しさを認識し、日本人としてのアイデンティティを改めて認識することにもつながる。「外国語を知らない人は、自分の言葉も本当に知らない」とは、ゲーテの言葉である。
世界への仲間入りを実感し、やがては発信型のさらには交信型の人間になることができるように、今や世界共通語となったと言ってもよい英語をまずはとりあげて、それをできるだけあるがままに文頭からとらえていき、世界のいろいろな人々としみじみとした「心の交流」を共にしてゆく。このとき、私どもは、「世界共通語としての英語が読めた」、とか「わかった」、といえるようになる。このことは、おそらくは、英語を介しての世界の人々との心と心を結ぶ共感造りへの第一歩でもある。
坂井 孝彦
目次
はしがき
I 英文マインドをはやくつかむためには
1 学校英語でない英文の読み方
2 英文マインドを頭からとらえてゆくとどんないいことが?
3 頭から読む英文マインドの事例
II 文頭からの順送り読みプラクティス
1 物語の英語
The Little Match Girl / The Happy Prince / Sir Isaac Newton and the Apple / The Blind Men and the Elephant / Damon and Pythias
2 名言・名句の英語
林語堂 / Helen Keller / Bertrand Russell / George Santayana
3 演説の英語
米国第16代大統領リンカーンの「ゲティスバーグ・アドレス」
4 実用英語
搭乗券/搭乗中の航空会社からのアンケート/ホテル のチェックイン / ホテルのチェックアウト/ブロード ウェイの劇場/ 自由の女神/ディズニーランド / 海外 旅行一紛失した預託荷物の処理/中華料理レストラン 一お箸の使い方/イギリスの観光バスーチケットの注 意書/ イギリスのホテルーダブルチェックのためのカード/ ウィンブルドン・ローン・テニス・ミュージア
5 詩歌の英語
1.只管朗唱 / 2.メリーさんの羊/3.なつかしいケンタッキーの我が家/ 4.夢見る人 / 5.はるかな昔(蛍の 光) / 6.アメリカ合衆国国歌 / 7.イギリス国歌 / 8.マ ギー、あの頃お互いに若かったねえ/9.谷間でランプ に灯をともす頃(になると) / 10.英語の詩歌とネイティブスピーカーの心のふるさと
あとがき
付録