改訂第2版 CD3枚付 英語で聴く 世界を変えた感動の名スピーチ

 


 

英語で聞き、英語で読む

世界中の人々に鮮明な印象を与えたノーベル平和賞受賞者たちの演説や、歴史に残る有名な演説を17つも収録しております。ネイティブ以外の山中伸弥教授含め、多種多様な分野で直近のものから過去のものまでピックアップしており、シャドーイングなどの教材としてもお勧めです。スピーチの

はじめに

アメリカが世界に誇る“発明王”がふたりいる。トーマス・エジソン とヘンリー・フォードだ。トーマス・エジソンは蓄音機を発明して自分 の声を歴史に残るものにした。ヘンリー・フォードは自分が作った自動 車を乗り回して小旅行を楽しんだ。ふたりの偉業がなかったならば現代 人はどれだけつまらない日常を送っていただろう。

トーマス・エジソンがどのような声音でしゃべっていたのかをわれわこれは知っている。実際、彼が最初に録音機に吹き込んだのは歌だった。 「メリーさんのひつじ」という唱歌で、世界で最初の録音された声である。エジソンがこの歌を自分が発明した蓄音機に吹き込んでみんなに聞 かせたことから、世界中で歌われるようになった。“ナマの声”にはそ れだけ人を惹きつける力がある。

この本は世界を変えた人々 17人の演説やスピーチを集めたものだ。 世界を変えたとしたために、いきおい政治家や思想家、社会活動家たち の演説やスピーチが中心になった。イギリスの政治家、アメリカの大統 領、アジア・アフリカ・イスラム世界の活動家などが“ナマの声”で登場する。

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、スピーチとともに登場する 指導者のひとりだ。アメリカ第一主義(America First) を標榜する、 よくあるアメリカ人の典型だが、世界を率いる資質を持っているかどうかをめぐっての議論が沸騰した。エイブラハム・リンカーン、フランク リン・デラノ・ルーズベルト、ジョン・F・ケネディ、バラク・オバマ の各大統領と読みかつ聴き比べていただきたい。このうちリンカーン大 統領については残念ながら音源がなくナレーターが演説を代読している。 エジソンが蓄音機を発明する前の大統領だからだ。

ノーベル賞を受賞した人物のスピーチもある。改訂第2版では新しく 日本人の山中伸弥教授が登場した。高邁な思想や哲学、難解な学問的理 論を披瀝するノーベル各賞の受賞者が多い中で、2012年にノーベル生理学・医学賞の受賞に輝いた山中教授のスピーチは内容、用語の選択、 表現、ウイットなど様々な面で特段に魅力的な完成されたスピーチになっている。聴いているだけで幹細胞研究の世界に引き込まれていくだろう科学技術の進歩は人工音声をも創り出した。AIに代表されるロボッ トが魅力的なテクニックを駆使して人間にメッセージを送ってくる。

一方の人間の側はといえば、限りなく魅力的なコミュニケーション能力とスキルの高みを目指す。スピーチセラピーやボイストレーニングのメニューに“菅原道真の声”とか“楊貴妃の話術”が載る時代がやってきて もおかしくはないし、現実に発音、発声、イントネーションなどの訓練を受けている政治家や俳優は少なくない。

17人の“声”についていえば、それぞれの登場者がどのような状況 の中で演説・スピーチをしたのか、そのときの社会はどういう状態にあったのかなどについて、それぞれの演説・スピーチの前後に、最小限必 要な情報を短く記した。それぞれのときの状況がどのようなものであったのかについての歴史のおさらいである。この本の主役はあくまでオー ラルを主体としたコミュニケーションであるが、それとあわせて文字情 報も十分に活用していただきたい。
平野次郎

平野 次郎 (解説), 鈴木健士 (翻訳)
出版社: KADOKAWA; 改訂第2版 (2020/2/15)、出典:出版社HP

Contents

改訂第2版 英語で聴く世界を変えた感動の名スピーチ
山中伸弥
Yamanaka Shinya
ノーベル生理学・医学賞受賞記念講演(一部路)(2012年12月7日)
歴史的発見と溢れ出るユーモア

ドナルド・トランプ大統領
Donald John Trump
就任演説(2017年1月20日)
コミュニケーションの変革を体現した演説

マララ・ユスフザイ
Malala Yousafzai
国連演説(2013年7月12日)
銃弾を受けながら訴えた教育の大切さ

アウンサン・スーチー
Aung San Suu Kyi
ノーベル平和賞受賞記念講演(一部略)(2012年6月16日)
長期の自宅軟禁の間にも失わなかった信念

ネルソン・マンデラ
Nelson Mandela
釈放後初の演説(一部略)(1990年2月11日)
自由のための闘争に捧げた人生

バラク・オバマ大統領
Barack Obama 就任演説(2009年1月20日)
「常に前進する国」アメリカの象徴

ミハイル・ゴルバチョフ大統領
Mikhail Gorbachev
辞任演説(1991年12月25日)
ソ連が社会主義を捨てた瞬間

マザー・テレサ
Mother Teresa
ノーベル平和賞受賞記念講演(一部略)(1979年12月11日)
喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣いた人生

マーティン・ルーサー・キング牧師
Martin Luther King, Jr.
ワシントン大行進演説 (1963年8月28日)
卓越した話術と情熱が生んだ名演説

ジョン・F・ケネディ大統領
John Fitzgerald Kennedy
就任演説(1961年1月20日)
ほとばしる自信と若さとエネルギー

*原音を使用しているものは、録音当時のノイズ等が多少入っている場合がございます。予めご了承ください。

ウィンストン・チャーチル
Winston Churchill
鉄のカーテン演説(一部略) (1946年3月5日)
控えめな表現で突きつけた大きな課題
197
アルベルト・アインシュタイン
Albert Einstein
平和に関する講演(1945年12月10日)
原爆製造を支持した物理学者の心苦しさ

マハトマ・ガンジー
Mahatma Gandhi
(英国よ)インドを立ち去れ演説(1942年8月8日)
後世にも大きな影響を与えた非暴力の闘士

フランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領
Franklin Delano Roosevelt
就任演説(1933年3月4日)
「行動すること」で経済危機を切り抜ける

ヘレン・ケラー
Helen Keller
米国聴覚障害者言語指導促進協会での演説(1896年7月8日)
「奇跡の人」のデビュー演説

エイブラハム・リンカーン大統領
Abraham Lincoln
ゲティスバーグ演説(1863年11月19日)
歴史に残る名言を生んだ演説

カール・マルクス
Karl Marx
自由貿易に関する演説(一部略)(1848年1月9日)
社会主義の生みの親が見た「自由貿易」

平野 次郎 (解説), 鈴木健士 (翻訳)
出版社: KADOKAWA; 改訂第2版 (2020/2/15)、出典:出版社HP