名スピーチで英語「速」音読 [音声DL付]

 


 

「速音読」×「名スピーチ」で効果を最大化する

英語「速」音読は音読スピードの限界に挑戦することで、ネイティブスピーカーが普通に話す英語をラクに聞き取り、同時に意味を理解することを可能にするトレーニングとなります。レベルが高く、質の高いセレクトになっています。

はじめに

「英語回路」は誰でも作れる!
英語力を上げるには、たくさんの方法があります。しかし、自分で 学習するなら、「楽しく継続でき」「確実に力がつく」方法が、一番良いやり方です。そして、その方法は、「心に響く英文を、スピードも意識して音読すること」です。

こう断言できるのは、中学・高校と英語が苦手で大学受験も英語の 試験がない大学を選んだほどの私が、音読を中心とする「英語トレーニング」と出会い、英語を職業とするまでに英語力を伸ばすことができ たからです。

入試で英語を避けた私は、大学1年生の英語の単位がなかなか取れ ず、4年生の大学を5年で卒業しました。就職した会社は英語に無縁の はずでしたが、ご多分にもれずグローバル化の波で、29歳のときカナ ダへの海外出張を経験します。 「帰国して、初受験したTOEIC L&Rテストの結果は335点ですから、 出張先では聞くのも話すのも苦労の連続でした。それでも、一生懸命、 現地の方が話す英語を聞いて、下手な英語を話したとき、「気持ちは通じた」と感じることができた喜びを覚えています。

とは言え、ずっと苦手だった英語がこの経験だけで得意になるはず はありません。「何かいい方法はないものか?」と考えていたら、会社 で英語学習法のセミナーが開かれ、そこで、「英語トレーニング」の方 法と効果を知りました。これが、英語学習に本格的に取り組むことに したきっかけです。 「英語はスポーツと同じ。理論だけ勉強しても、トレーニングしなければ使えるようにはならない。音読できない英語は聞き取れないし、話せない」。セミナーで聞いたこの言葉が、私にとっての英語を「勉強」 から「トレーニング」へ、180度変えてくれました。

それから、日本語訳のあるテキストを使い、テキスト付属のネイ ティブ・スピーカーの音源を聞き、それを真似しながら音読をしまし た。最初は、見本の音声とあまりに違う自分の声に恥ずかしさを覚えたものです。それでも、毎日のように続けていると、少しずつ進歩が 感じられ楽しくなっていきます。

音読を続けて3カ月で、耳に変化を感じました。聞き取れる単語が増えた気がするのです。TOEIC L&Rテストを受けたら、460点になっていました。成果が実感できたことで、音読にも熱が入ります。

音読を始めて1年後、2回目の海外出張で、オーストラリアへ行くことになりました。今度は、1年前がまるでうそのように「はっきりと相手の言うことが聞き取れた」のです。帰国して受験したTOEIC L&R テストは610点。飛びあがるほどうれしかったのを覚えています。

その後も音読を続け、開始から2年3カ月で760点になりました。 このことを上司に話したら、海外からのお客様の通訳を担当させられることになりました。ドキドキの当日、オーストラリアの出張より、 「はるかにスムーズに英語を話す自分」がいました。

そして、開始から3年6カ月で850点。さすがにここからは時間が かかりましたが、開始から7年で900点。現在は、満点の990点です。 この経験をつづった本の出版をきっかけに、35歳で起業し、現在では 企業や学校で学習法のセミナーを行うほか、東京の赤坂見附にスクール (BizCom 東京センター)を運営しています。
本書で紹介するトレーニング方法は、1日10分から手軽に始められ、 英語に苦手意識を持っているみなさん、さらに英語力を伸ばしたいみなさんのどちらにも役立つ方法です。

2020年1月 英語&スキルトレーニングBizCom
鹿野晴夫

鹿野 晴夫 (著)
出版社: コスモピア (2020/1/25)、出典:出版社HP

目次

はじめに
「名スピーチ」×「速音読」の効果
本書の構成 音声ダウンロード
音読で英語回路を育成しよう
基本編 聞く力を強化する

#01 スティーブ・ジョブズ、
本人の声で聞いてみよう! .
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Section 6
Section 7
Section 8
Section 9
Section 10
Self Check

#02 オプラ・ウィンフリー
本人の声で聞いてみよう!
Section1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check

#03 ジェフ・ベゾス
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check

#04 J.K.ローリング
本人の声で聞いてみよう!
Section1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check

#05スティーブン・スピルバーグ
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check

#06ナタリー・ポートマン
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check.

#07 トム・ハンクス
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check,

#08 アン・ハサウェイ
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check

#09 豊田章男
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check.

#10 緒方貞子
本人の声で聞いてみよう!
Section 1
Section 2
Section 3
Section 4
Section 5
Self Check

応用編1 読む力を強化する
応用編2書く力を強化する
応用編3話す力を強化する
応用編4話す力を強化する〈2〉

鹿野 晴夫 (著)
出版社: コスモピア (2020/1/25)、出典:出版社HP

「名スピーチ」×「速音読」の効果

名スピーチは、音読のテキストとして最適

速音読で英語回路を育成する本は、私にとってこれが16作目になります。トレーニングの基本コンセプトはどの本も一緒ですが、トレーニングする英文がそれぞれ異なります。中でもこの本の英文は、選りすぐり 10名 の「名スピーチ」の抜粋です。名スピーチの抜粋ですから、まさに「いいところ取り」の英文を音読できる本というわけです。

そして、スピーチの英文とは、スピーチ用に書かれた英文原稿ということです。しかも収録した英文は、実業家・俳優・作家・映画監督など、言 葉や作品で人を動かすことを職業とする人たちが、卒業式などで多くの人 の心に響くように作ったもの。いわば、スピーチのプロが作った英文です。

さらに、彼らも、スピーチの際には、原稿を参照しています。原稿を参照して話すのですから、一種の音読とも言えます。ですから、本書の英文は、音読のテキストとして最適というわけです。

一方で、ネイティブ・スピーカーの聞き手を想定して書かれたスピーチ 原稿には、たとえTOEIC L&Rテスト900点の方でも難しいと感じる語彙 が含まれます。これは、高等教育を受けたネイティブスピーカーは 12,000 語レベルの単語を使って書くからです (TOEIC L&Rテストは約3,700語)。

ですから、本書掲載のスピーチ英文の中で、難しい語彙に遭遇しても、 いきなり辞書を引いたり、その語彙だけを抜き出して覚えようとしたりする必要はありません。まず、日本語訳を読んで全体の文意(スピーカーの 一番言いたいこと)をつかむことが大事です。

文意をつかんで音読を続けると、英文の文字と音と意味が一体化し、認 知できる(意味のわかる)語彙が増えていきます。

速音読によるインプット効果

「シャワーのように英語を浴び続ける(=聞き続ける)と英語が上達する」という俗説があります。しかし、親が子供に言葉を教えるように、ネイ ティブ・スピーカーが目に見えるものを常時説明してくれる環境(つまり、「音」と「意味」を統合できる環境)でない限り、英語を聞いても雑音として 耳から流れるだけで、脳には何も残りません。

英語力の上達に必要なことは、「英語の効果的なインプット」と「インプットした英語の定着」です。そして、インプットの際は、「文字」「音」「意味」の3点セットであることが必須です。というのも、3点セットでないと、「文 字」を見ても、「音」を聞いても、「意味」がわからず、聞くことも読むこともできないからです。
聞くことも読むこともできない(=知らない)英語は、もちろん話すこと も書くこともできません。結局、何もできない(=使えない)のですから、定着するはずもありません。

英語を、「文字」「音」「意味」の3点セットで脳にインプットするトレー ニング方法が「音読」です。日本人が小学校で6年間音読を続けるように、英語圏の国々でもほとんどの小学校で音読をしています。実は何語でも同 じで、言語をマスターするのに不可欠なトレーニングが「音読」なのです。
しかし、過去に英語の音読をしたことがあるが、あまり効果を感じな かったという方もいるかもしれません。あるいは、音読の意義はわかるが 楽しくなかったという方もいるかもしれません。

そこで、「名スピーチ」×「速音読」なのです。速音読がなぜ効果的なのかは、次項で説明しますが、単なる音読と比べて何倍もの効果があります。 名スピーチの速音読で、楽しく「英語回路」が育成されていく実感を味わってください。

本書の構成

本書は下記のような構成になっています。Fast、Slow、Speechの3種類の 声を聞きながら、名スピーチから抜粋した「心に響く英文」を何度もくり返し、 読し、「英語回路」を育成しましょう。

プロフィール スピーカーの経歴です。

本人の声で聞いて見よう!
本書で取り上げ、抜粋したのがいつどこで行われたスピーチなのかや、スピーチの内容や英語の特徴についてふれています。

トラック番号
Fast ネイティブのナレーターが自然な速度で声に出して読み上げた音声です。
Slow ネイティブのナレーターがゆっくりめの速度で読み上げた音声です。
Speech スピーカー本人の音声です。

スクリプト
音読用のスクリプトで、音読しやすいように 改行しています。

セルフチェック
各セクションの速音読の最高タイムを表 に書き込んで、毎分何語 (words /分)で 音読できたかを計算しましょう。

目標タイム
音読トレーニングを行う際の記入欄です。各セクションには3回の速音読を通じて最終的な目標とする「目標タイ ム」が設定されています。詳細はp.18 を参照してください。

語注

日本語訳
本書では、英語を英語のまま理解できるように、なるべく英文の語順に合わせた日本語訳になっています。

音声ダウンロードについて
Langoo のスマホアプリをダウンロードすることで、 音声を聞くことができます。

ダウンロード音声の再生は無料です。
会員登録が必要になります。

iPhone
をお使いの方は、 右のQRコードより ダウンロード

Android
をスマホお使いの方は 右のQRコードより

ダウンロード後の手順
1スマホのホーム画面で Langooアプリを起動した後、「アカウント登録」を行います。
2その後、無料音声 >から「名スピーチで英語「速」音読』をクリックします。

*別途販売のアプリ学習は有料になります。
*アプリに関するお問い合わせはアプリの制作元のLanaooにメールもしくはフォーム記入でお願い致します。

さあ、音読習慣をつけよう!

音読で英語回路を育成しよう

「英語回路」で、英語を英語の語順で理解する
「英語回路」とは、脳科学者である東北大学の川島隆太教授がつくった言葉で、日本人の英語学習者が後天的に獲得する、英語を使うときに働く脳の機能のことです。
英語と日本語は語順が違います。ですから、単語と文法の知識を増やし、英文を日本語に訳せるように勉強しても、英語のまま理解できるようにはなりません。英語を日本語に置き換え、脳の日本語回路を使って理解できるようになるだけです。
えば、He is my best friend from childhood. を日本語回路で読めば、 「彼は(He)、子供の頃からの (from childhood)、私の親友(my best friend)、です (is)」となり、目が英文を前後することになってしまいます (下図)。

He is my best friend from childhood. 003
読む際は、日本語回路を使って理解することも可能ですが、速く読むと とができません。一方、英文を聞く場合は、相手の話すスピードに合わせて理解しなければなりませんし、耳を前後させて聞くこともできませんから、日本語回路では聞き取りは困難です。

「英語回路」で、日本語に訳さず理解する

また、英語をスピーディに理解するには、英語の語順で理解するだけで なく、日本語訳をせずに、英語のまま理解することが必要です。人間の脳 は、「映像を処理するコンピュータ」と言われることもあり、理解できると はつまり、イメージできる(映像化できる)ということにほかなりません。
次の英文を読んで、状況をイメージできるかどうか、試してみてください。

The iPhone is three awesome products in one. It’s a breakthrough phone. If it was nothing but a phone, it would be a breakthrough. You can actually use it, and use all of its amazing features, ’cause it’s really, really easy to use.

完全な映像が浮かばないまでも、iPhoneについての説明や描写がイメー ジできれば、英語のまま理解できているということです。今度は、この英 文の日本語訳を読んで、同じようにイメージしてみてください。

「iPhoneは3種類のすばらしい製品をひとつにしたものです。これは画期的な電 話機です。 たとえ電話機に過ぎないにしても、これはひとつのブレイクスルーでしょう。実際に使うことができて、その驚くべき機能のすべてを使うことができます。それは iPhoneが本当に、本当に使いやすいからなのです」。

どうでしょう? 英文を読んだときよりも、はっきりとイメージできた 方が多いのではないでしょうか? 英文でも、日本語と同じレベルで、内 容をイメージできたら英語回路の完成です。

音読・速音読で、「英語回路」を育成する

「英語を日本語に書き換えずに、英語の語順でイメージ処理する」。この 練習を脳にさせ、英語回路を育成する方法が、音読と速音読です。意味の わかった英文を音読し、音読のスピードを上げることで、「英語の文法体玉 を脳のネットワークに組み込み、英語回路を作ること」ができます。

「意味のわかった英文」とは、日本語と同じレベルで「イメージがわく街 文」ということです。そのために、日本語訳を活用します。日本語訳を書読して、十分に脳にイメージをわかせてから、同じ意味の英文を音読する のです。特にスピーチは心に響き、情景が浮かびやすいので音読の素材として最適です。

「音読のスピードを上げる」とは、ネイティブ・スピーカーが普通に音読 するスピードを最低目標にして音読するということです。そのスピードで 音読できれば、ネイティブ・スピーカーの話す英語を楽に聞ける(処理で きる)ようになります。

音読・速音読のやり方

ネイティブ・スピーカーは、完全に意味を理解しながら、毎分200語(1 分間に200語のスピード)に近い速さで音読できます。これが速音読の最 終目標スピードです。このスピードに近づく過程で、英語回路が育成され ます。
具体的には、「音読」→「速音読」の順でトレーニングします。
1音読
120~130語/分のスピードで、しっかりと意味を理解しながら、気持ちを込めて正確に音読します。
2速音読
意味を理解しつつ、ネイティブ・スピーカーの最速(200語/分) 標の目安として、音読スピードを上げていきます。

基本編
聞く力を強化する
以下の手順で、トレーニング (p.22~)を行いましょう。速音読による 英語回路の育成が、リスニング力の向上につながることが実感できるはず です。

STEP1 音源 Fast *を聞く
STEP2 日本語訳を音読する
STEP3音源 Slowを聞き、英文を音読 ⇒ 3回くり返す
STEP4 英文の速音読1・2・3 (時間を記録する)
STEP 5音源 Fastを聞く(成果を確認する)

トレーニング時間の目安は、ひとつの英文に対して1回 (Step 1 ~ 5)、 10分程度です。秒数が測れるスマホのアプリか時計(できればストップ ウォッチ)を用意してください。

STEP1 音源 Fastを聞く
Fast (170~180語/分)の音源を聞き、どの程度英文の内容を理解で きるか確認しましょう。理解度を1~5で評価して各英文の記録表に記入 してください。
※評価の目安
1:まったくわからない 2:ところどころわかる 3 :半分くらいわかる 4:ほぼわかる 5:完全にわかる

STEP2 日本語訳の音読
「日本語訳した内容を理解しながら、音読しましよつ。英語を英語のまま理解しやすいように、英文の語順に極力合わせた訳がついています。

STEP3 Slowを聞き、英文の音読 ⇒ 3回くり返す
Slow (120 ~ 130語/分)の音源を聞き、英文を目で追って、単語のみ音を確認しましょう。その後で、英文を音読します。ここでは、Slowの 音声スピードと同じぐらいの速さとリズムを意識して音読してください。この練習(音源を聞き、音読する)を3回くり返します。

STEP4英文の速音読1・2・3(時間の記録)
秒数を測りながら、英文を音読します。3回くり返して、それぞれの 時間を速音読1~3の欄に記入します(下記の記入例参照)。1回目より、2回目。2回目より、3回目と、最高記録更新を目指して、音読スピードを 上げていきましょう。

STEP5音源 Fastを聞く(成果の確認)
最後にもう一度Fast (170~180語/分)の音源を聞き、どの程度内容 を理解できるか確認しましょう。再度、理解度を1~5段階評価して、記録表に記入します(下表参照)。前より英語がゆっくり、はっきり聞こえるはずです。

鹿野 晴夫 (著)
出版社: コスモピア (2020/1/25)、出典:出版社HP