スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集

IELTSの試験官でもある筆者の渾身の1冊

本書は、IELTSのテキスト・問題集です。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4分野全てを解説しています。各分野の戦略も説明しており、模試が2回分ついているため、実践的なノウハウを得ながら演習を行うことができます。

はじめに

私は今まで約15年にわたって、IELTSテストの目標スコア達成のために努力されている何百人もの日本(およびその他数カ国)の方々と出会い、そのお手伝いをしてきました。その間にはIELTS試験官を日本で7年、務めた経験もあります。
受講者のほとんどは、イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、ヨーロッパ各国の大学院や、1年間の留学プログラムで学ぶことを希望される方々です。その他に、これらの国々の就労ビザ取得のために必要とされる英語力を身につけようとする方もいます。
実際に成功した人たちに関して、私が教えていて気がついた点は何なのか、自分もそのうちの一人になりたいと思っている読者のみなさんは、知りたいのではないでしょうか。

私の経験では、IELTSテスト受験者の大多数は、特にライティングとスピーキングのセクションで6.0以上のバンドスコアを取得することの難しさを過小評価しています。IELTSテストでの成功は決して容易ではありません。成功する要因の1つは、その厳しい現実に立ち向かう決意、モチベーションを維持し続けられるかにあります。
ですからまず、IELTSテストに成功し、その後開ける道が叶えてくれる将来の目標に関して、明確で具体的な夢を持つことが必要です。
この本を購入してくださったみなさんは、おそらく夢に向かって邁進されていることでしょう。

そうであるならば、IELTS成功への道のりを楽しみましょう。時には困難で、挫折を味わこともあるかもしれません。しかし何よりも、IELTSテストの結果がもたらしてくれる人生でしむことです。それが英国の有名大学で勉強することであるにせよ、シドニーの海辺で暮らすことであるにせよ。
本書の第1の目的は、読者のみなさんにIELTSテストのストラテジーとスキルを伸ばすための方法を伝えることです。

そのために、現在のあなたの英語力で、IELTSテストのスコアを獲得可能なスコアまで伸ばすテクニックを網羅しています。またみなさんが本書を使って学習する過程で、英語力自体も伸ばすことができます。
またリスニングとスピーキングについては、付属のCDもじゅうぶんに活用してください。本書で解説する攻略法(ストラテジー)を身につけるための練習問題や、実際のIELTSテスト形式に沿った模擬試験の音声が収録されています。さらに、独学では気づきにくいスピーキングの悪い例や聞き分けるのが難しい数字の練習なども、あなたの学習の助けになることでしょう。

本書を使って、ぜひ、全般的な英語力の向上に積極的に取り組んでください。
本書はIELTSテストのスコアを上げることに明確に焦点を絞っていますので、読者のみなさんの案内役として決定版になることを願っています。本書のストラテジーとアドバイスに従ってこつこつと学習すれば、みなさんのスコアはきっと上がるはずです。楽しんでください。そして幸運を祈っています!
最後に、私の原稿を日本語へ的確に翻訳し、内容全体のチェックをしてくれた内宮慶一さんに心からお礼を申し上げます。そして私の執筆を支え、献身的にサポートし続けてくれた妻、ダン真水美にも、感謝の意を伝えます。
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ケビン・ダン (著)
出版社: ナツメ社 (2015/7/16)、出典:出版社HP

本書の特長と使い方

本書はIELTSテストで目標スコアを獲得することに明確に焦点を絞り、読者のみなさんを最の時間で導いていくことを目指しています。バンドスコア5.0レベルの人が、6.0~8.0を獲得するためのストラテジーと練習問題を紹介し、力試しのための模擬問題を2回分、つけました。
HELTSの4つのテストごとに、「概要」を伝え、「ストラテジー」を紹介しています。まずは、ここでテストの構成とストラテジーを理解しましょう。
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特に、IELTSテストに取り組むのが初めてというに方は、1ページずつ、すべての練習問題をこなしながら読み進むことをおすすめします。問題を解く際には、何度も使えるように鉛筆を使って書き込むか、自分の学習ノートに答えを書き込むとよいでしょう。たとえばライティングテストが苦手というように問題点がはっきりしている場合には、それに集中してもよいでしょう。
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さらに、実際のIELTSテスト形式に沿った模擬試験を2回分、掲載しています。そのほか、よくある質問や、日本人が間違いやすい表現、役立つ表現など、適宜、有益な情報を満載しています。
※インターネット検索をする場合
本書では、時々、インターネットでの情報検索をすすめています。知らないことを調べたり、特に英語での記事検索をするのにとても便利だからです。その際には、ぜひ、英語のウェブサイトを見るようにしてください。たとえばグーグルドットコムなら、情報量が多く世界中で広く利用されています。

●CDの使い方
本書には2枚のCDがついています。音声は、イギリス、アメリカ、オーストラリア出身のイティブスピーカーによるものです。
CD1には、リスニングテストとスピーキングテストのテキストページのLet’stry!や練習問覇に必要な音声が収録されています。
トラック番号1-01であれば、1枚めのCDのトラック番号01を聞いてくださいという意味です。
音声と音声の間には、短いポーズしかありませんので、1回ずつ、音声を止めながら考えたり解いたりしてください。あとのページに、解答や音声のスクリプトが掲載されています。
CD2には、2回分の模擬テストにかかわる音声が収録されています。
トラック番号模擬テストの形式に沿って問題が印刷されています。該当するCDのトラック等の音声を聞いて、解答してください。解答のページに、スクリプトとその和訳が掲載されています。
模擬テストのうち、リスニングテストのCDには、実際のテストを模して設問に目を通す時間や問題を解く時間、見直す時間などが含まれています。第1回、第2回とも、リスニングテートではCDを止めずに解くと、実際の時間配分を模擬体験することもできます。スピーキングテストでは、質問の音声が流れたあとに模範回答の音声が流れます。質問のあとでCDを止め、回答してから模範回答を聞いてみるといいでしょう。

一般的なIELTSの学習法
(1)計画
規則的な学習計画
4つのテスト(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)の学習に充てることができる一日あたりの時間数を設定してください。
1週間のうち1日は休日を設定し、テストのことはすっかり忘れましょう。
苦手分野を集中的に、しかし得意分野も完全に手つかずではいけません。
成功の秘訣は目的に向かって、ゆっくり着実にそして規則正しく進むことです。
あらゆる機会やツールを利用して、英語を使ったり、英語に触れるようにしましょう。
また、最低でも1日1回は英語の文章を読みましょう。
常に読みかけの英語の本がある状況にしておき、就寝前に1~2ページ本を読むといいですね。読むものは、新聞、雑誌、小説、オンラインのものなど何でもけっこうです。
(本書の対象である)IELTSのアカデミックモジュールを受験する方は、できればアカデミックな内容の記事や論文を読んでください。職場や学校で、あるいは移動中に時間のあるときに読めるように英語の読み物を常に携帯することです。読むときには、一言一句すべてがわからなくても気にしないでください。重要そうな単語に気をつけて、残りはざっと意味をつかみながらなめらかに読める能力を伸ばしましょう。
タイム・マネージメント
私がいつも、初めてIELTSテストを受験する方に伝えていることがあります。IELTSテスト対策として最もよい取り組み方は、1年以上かけて気長に勉強するのでなく、数カ月間集中して勉強することである、ということです。
短期間、あなたの自由時間のほとんどをIELTSテストの勉強に集中すれば、長期的には時間とお金の節約になります。そして、必要な成果を手にしてしまえば、その後は海外での留学生活の準備に焦点を移すことができるのです。
一般的には、受験の準備にはすべての分野に均等に時間を割かなければなりません。
とはいえ、トピックに関する知識を備えることや、文法や語彙の正確さを増し、幅を広げることの重要性を過小評価している方が多いと言わざるをえません。ですから、これらの分野にじゅうぶんに時間を割き、なおかつ幅広くいろいろなものを読んだり聞いたり話したりする練習をし、そしてもちろんテストの実践練習にも取り組まなければなりません。
・IELTS学習時間配分のめやす
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直接指導
すでにある程度の英語力がある人も、またそうでない人は特に、IELTSテストを受けるにあたっては経験豊富な先生や学校の助けを借りることをおすすめします。もちろん本書でじゅうぶん力をつけてからの、最終的な確認のためです。アウトプットのテストであるライティングテストスピーキングテストに関して特に言えることで、自分では気づけないポイントや間違っている点を専門的知識と指導経験が豊富なプロから指摘してもらえば、なお、効果的だということです。
(2)IELTSテスト対策の重要分野トピックに関する知識
前述したとおり見逃されがちなことですが、IELTSテストの頻出トピック(観光、犯罪、環境、女性問題、グローバリゼーションなど)に関する知識を身につける必要があります。これらの分野の知識が足りないと、特にスピーキングとライティングのテストで高得点を獲得するのは難しくなります。
IELTSテストの実践練習
IELTSテストに慣れて、本書で解説するストラテジーをうまく活用するためには、当然のことながら、頻繁に、実践を意識した模擬テストに取り組む必要があります。
語彙
IELTSテストで成功するには、幅広い語彙が必要です。語彙使用の適切さはスピーキングテストとライティングテストで評価される項目の1つです。
語彙の幅を広げるために新しい単語を覚えなければならないのは当然ですが、新しく覚えた語彙を「使える語彙」に転換する努力を怠ってはいけません。
使える語彙の幅を広げるには、「覚えた語彙」では終わらせずに、話したり書いたりする際に実際に使って自分のものにする必要があります。
文法
語彙と同様に、受験者が使う文法の幅と正確さもIELTSテストのライティングテストとスピーキングテストにおいて細かくチェックされます。
これは多くの受験者が最も退屈だと感じる学習分野のようです。しかし、文法は学ぶ以外に方法はありません。その重要性を理解して、文法の学習もおろそかにしないことです。
英語で話す練習
私からのアドバイスは、短時間でよいので毎日英語で話すことです。日曜日にまとめて2時間勉強するよりも、毎日15分英語で話すほうがよいのです。
あなたの脳が英語を話すことに慣れるためには、頻繁に英語に触れることが必要なのです。週6日間日本語を話し、7日目にいきなり英語を話すというのでは、なかなか英語に慣れることはできません。繰り返しますが、頻度が鍵なのです。
スピーキングテストの実践練習(Part3重視)と幅広いスピーキング(気軽なおしゃべりやこュースについて話すこと)の両方のバランスを取ることも重要です。
IELTSテスト受験者によく見られるのは、バランスの悪い勉強方法です。多くの方が模擬テストを受けること(テストの練習)にばかり時間をかけすぎています。
得意・不得意分野が何かにもよりますが、一般的には先に示したグラフが示すように、IELTSテスト学習のすべての分野に、同じくらいの時間とエネルギーを注がなければなりません。

ケビン・ダン (著)
出版社: ナツメ社 (2015/7/16)、出典:出版社HP

目次

スコアに直結! IELTS 徹底対策テキスト&問題集
はじめに
本書の特長と使い方
一般的なIELTSの学習法
Prologue IELTSの基本
■ IELTSとは?
■ IELTSの内容
試験の構成
■採点方法とバンドスコア
申し込み
■試験当日の流れ
試驗結果
■よくあるQ&A
Listening リスニング
■リスニングテストの概要
■ストラテジー
状況説明を聞き、トピックに関連する語彙を想像する
タスクに目を通し、話題・設問を想像する
設問タイプと解答タイプを確認する
キーワードの同義語・言い換えを考える
タスクタイプ
練習問題
・スコアアップのための学習法
Reading リーディング
・リーディングテストの概要
■ストラテジー
パッセージに目を通し、トピックとスタイルを確認する
タスクの指示を確認し、同義語・言い換えを考える
各段落をスキミングし、トピックとメインアイディアを探す
関連する段落をスキャニングして答えを見つける
練習問題
スコアアップのための学習法
Writing ライティング
■ライティングテストの概要
■Task1 概 要
エッセイを書く準備 エッセイの書き方
役に立つ単語・表現リスト
チェックリスト
練習問題
図解や地図のタスクタイプ
スコアアップのための学習法
■Task2 概要
エッセイを書く準備
エッセイの書き方
役に立つ単語・表現リスト
チェックリスト
練習問題
スコアアップのための学習法
Speaking スピーキング
・スピーキングテストの概要
■評価ポイントにそった対策
■Part1 概要
ストラテジーと対策
練習問題1
練習問題2
■Part2 概要
ストラテジーと対策
練習問題
■Part3 概要
ストラテジーと対策
練習問題
■スコアアップのための学習法
Trial Tests 模擬試験
第1回模擬試験
解答・和訳
第2回模擬試験
解答・和訳
巻末付録
Top 200 Most Useful Words for IELTS

ケビン・ダン (著)
出版社: ナツメ社 (2015/7/16)、出典:出版社HP

Prologue 基本情報

IELTSの基本
IELTSとは?
IELTS(アイエルツ)とは、International English Language Testing Systemの略で、海外留学、海外研修等に必要な英語力を示すための国際的な英語運用能力試験です。原則16歳以上の人が対象です。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4セクションからなるテストで、総合的な英語能力を測定します。試験は筆記試験(リスニング、リーディング、ライティング)と、1対1の面接試験 (スピーキング)によって行われます。
総合的な能力をはかるため、さまざまな国と地域のトピック、アクセントを取り入れているのが特徴です。また、つづりについてはイギリス式つづり、アメリカ式つづりの両方が認められています。
世界では、140の国と地域にある約10,000の教育機関・国際機関等がIELTSを採用しています。また、イギリス、オーストラリア、カナダなどへの海外移住申請にも使われ、全世界で年間300万人以上が受験しています。
日本では、大学をはじめとする200以上の団体で総合的な英語能力測定のためにIELTSを採用していて、2014年には31,000人以上が受験しています。日本における実施運営は、公益財団法人日本英語検定協会と、イギリスの公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルが共同で行っています。

図表1
イギリス
オーストラリア
カナダ
ニュージーランド
ほぼすべての高等教育機関で認定
アメリカ アイビー・リーグを含む約3,000の高等教育機関・プログラムで認定
EU 約2,000の教育機関で認定
日本 文部科学省がグローバルな人材育成を推進するため、財政支援すると指定した大学のうち、約20校で一部入試要件として採用

HIELTSの内容
IELTSには、1アカデミック・モジュールとDジェネラル・トレーニング・モジューという2つのタイプがあります。
イギリス留学の際は、学校によってよりセキュリティの高いIELTS for UK Visas and Immigration(UKVI)を受験するよう求められることもあります。このテストもアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールに分かれていて、内容はIELTSテストと同じです。ただ、受験者はそれぞれ別の部屋に分けられ、受験中の様子はテストを通して録画されます。
1アカデミック・モジュール海外留学のためのテスト。受験生の英語力が、英語で授業を行う大学や大学院に入学できるレベルに達しているかどうかが評価されます。
2ジェネラル・トレーニング・モジュー海外研修、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住を考える人のためテストです。
この2つのタイプのテストでは、リスニングとスピーキングは共通の問題が出題されますが、リーディングとライティングは出題内容が異なります。何を受験すればよい かは、事前に大学等出願先に問い合わせるようにしましょう。
本書は、1アカデミック・モジュールの出題内容にそって解説しています。

■試験の構成
試験は、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4セクションで構成されています。IELTSの成績証明書を得るためには、すべてのセクションを受験しなければなりません。リスニング、リーディング、ライティングはいずれも筆記試験で、同日に行われます。各セクションの間に、休憩時間は設けられていません。そして、スピーキングは筆記試験の前後6日以内に行われることが決められています。東京では筆記試験とスピーキングを同日に行う日程と、スピーキングを前倒しに行う日程の2タイプがあります。大阪は筆記試験とスピーキングを同日に行う日程と、スピーキングを筆記試験の翌日に行う日程の2タイプがあります。それ以外の会場では、通常の場合、筆記試験と同日に実施されます。
以下に、4セクションの概要を紹介します。

図表2
リスニング (筆記) 時間:30分プラス答えを書き込む時間10分
出題:40問
選択問題、組み合わせ問題、計画・地図・図表の分類、用紙・メモ・表・フローチャートの穴埋め、要約・文章完成、記述式問題
内容:4セクションからなる
・日常生活における2人の人物による会話
・日常生活におけるモノローグ
・教育現場における最大4人の人物による会話
・学術的なテーマに関するモノローグ
配点:40点満点の正解数を1.0~9.0のバンドスコアに換算
リーディング(筆記) 時間:60分
出題:40問
選択問題、成語問題、組み合わせ問題、見出し・主題の選択、文章・要約・メモ・表・フローチャート・図表の穴埋め、記述式問題
内容: 3セクションからなる。文章は全体で2,150~2,750語
書籍、専門誌、雑誌、新聞などからの抜粋で、学術的なトピックについて一般読者向けに書かれたもの(専門用語には簡単な語釈がつく)
配点:40点満点の正解数を1.0~9.0のバンドスコアに換算
ライティング(筆記) 時間:60分
出題:2問
内容:Task1では、グラフや表、図形を分析し、自分の言葉で説明する。または、物事の過程や手順を説明する
長さは、最低150語
Task2では、ある見解や議論、問題について論述する
長さは、最低250語
配点:「回答の適切さ」「一貫性」「語彙力」「文法力」の4つの評価基準で採点され、1.0~9.0のバンドスコアに換算
スピーキング(面接) 時間:15分
出題:3問
内容:Part1では、自己紹介と日常生活に関する質問がなされる(4~5分)
Part2では、試験官から渡されるトピックとポイントが書かれたブック レットに基づき、スピーチをする(3~4分) Part3では、試験官からPart2のトピックについて掘り下げた質問がなされ、ディスカッションする(4~5分)
配点:「流ちょうさと一貫性」「語彙力」「文法力」「発音」の4つの評価基準で採点され、1.0~9.0のバンドスコアに換算

※リーディングとライティングの内容はアカデミックモジュールの場合。

■採点方法とバンドスコア
採点は、合否ではなく1.0から9.0まで、0.5刻みのバンドスコアで行われます。後日届く成績証明書には、各セクションの英語力がバンドスコアで示されるほか、総合評価もオーバーオールバンドスコアで示されます。
一般的には、大学の入学基準としてオーバーオールバンドスコアで6.0~7.0が設定されています。大学によって、各セクションの最低得点を定めているところもあります。

図表3
バンドスコア 英語力
9
Expert user
エキスパートユーザー
十分に英語を駆使する能力を有している。
適切、正確かつ流ちょうで、完全な理解力もある。
8
Very good user
非常に優秀なユーザー
時折、非体系的な不正確さや不適切さがみられるものの、十分に英語を 駆使する能力を有している。
慣れない状況においては、誤解が生ずることもありえる。込み入った議 論に、うまく対応できる。
7
Good user
優秀なユーザー
時折、不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる 可能性もあるが、英語を駆使する能力を有している。複雑な言語も概し て上手く扱っており、詳細な論理を理解している。
6
Competent user
有能なユーザー
不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらかみられるものの、概して効 果的に英語を駆使する能力を有している。
特に、慣れた状況においては、かなり複雑な言語を使いこなすことがで きる。
5
Modest user
中程度のユーザー
部分的に英語を駆使する能力を有しており、大概の状況において全体的 な意味をつかむことができる。
ただし、多くの間違いを犯すことも予想される。自身の分野においては、 基本的なコミュニケーションを行うことができる。
4
Limited user
限定的ユーザー
慣れた状況おいてのみ、基本的能力を発揮できる。 理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言語は使用できない。
3
Extremely Limited user
非常に限定的なユーザー
非常に慣れた状況において、一般的な意味のみを伝え、理解することが できる。コミュニケーションが頻繁に途絶える。
2
Intermittent user
一次的なユーザー
確実なコミュニケーションを行うことは不可能。慣れた状況下で、その 場の必要性に対処するため、極めて基本的な情報を単語の羅列や短い定 型句を用いて伝えることしかできない。
英語による会話、および文章を理解するのに非常に苦労する。
1
Non user
非ユーザー
いくつかの単語を羅列して用いることしかできず、基本的に英語を使用 する能力を有していない。

申し込み
・締め切り
申し込みは、試験日5週間前の金曜日17時に締め切られます。木曜日実施の試験においては、試験日5週間前の水曜日17時に締め切られます。また、締切日前でも、会場の定員に達した場合、申し込みが締め切られることがあります。
・試験会場札幌、仙台、東京、埼玉、横浜、長野、金沢、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、福岡、熊本の16都市で開催されています。
・試験日程
年間最大48回、実施されています。
・受験料
25,380円(税込み)※ 2019年7月現在
・申し込み方法
申し込み方法は、1インターネットによる申し込み、2郵送による申し込み、の2つがあります。郵送の場合、事務局に郵送で申し込みたい旨、連絡してください。
・インターネットアドレス
https://www.eiken.or.jp/ielts/apply/
・郵送先
※札幌、仙台、東京、埼玉、横浜、長野、金沢、静岡会場
〒162-8055 東京都新宿区横寺55
公益財団法人日本英語検定協会IELTS事務局
※名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、福岡、熊本会場
〒530-0002 大阪府大阪市曽根崎新地1-3-16京富ビル4F
公益財団法人日本英語検定協会 IELTS事務局
• IELTS (CDI)
コンピュータで受験するIELTS (CDI)は、ブリティッシュ・カウンシルのホームページから申し込むことができます。
・インターネットによる申し込みの流れ
IELTSの試験申し込みページにアクセスし、流れに沿って手続きします。IELTSID を取得していない人は、個人データを入力し、IDを取得しておきます。
ログインする
受験者情報を入力する
受験地、モジュール、受験日を選択する
受験料を支払う(クレジットカードの一括払い、コンビニ、郵便局ATMのいずれか)
受験登録が完了する(メールが届く)
本人確認書類(申請時に使用したパスポートのコピー)を事務局へ送付する
・最新情報
受験情報は更新されることがあります。最新の情報は、インターネットの公式ホームページなどで確認してください。
日本英語検定協会のIELTSホームページ
http://www.eiken.or.jp/ielts/
ブリティッシュ・カウンシル(日本)のIELTSホームページ
http://www.britishcouncil.jp/exam/ielts
IELTS公式ホームページ
http://www.ielts.org/

試験当日の流れ
・必須の持ち物
1受験申込時に使用した、筆記試験日まで有効期限内のパスポートの原本と顔写真ページの見開きカラーコピー
2黒鉛筆(キャップ不可)と消しゴム(カバー不可)鉛筆削りが試験会場に用意されています。 ※上記以外はラベル等をはがした透明なボトルに入った水のみ、持ち込み可能です。
※受験票は廃止されています。
※シャープペンシル、腕時計は使用できません。
・当日のタイムテーブル 試験当日の流れは、およそ、次のとおりです。

図表4
8:00 集合開始
※本人審査と持ち物検査を受けます。
9:00~9:15 試験についての説明
9:20~10:20 ライティング
10:30~11:30 リーディング
11:40~12:20 リスニング
12:30~13:00 休憩
各自指定された時間 スピーキング
※開始時間の20分前には会場に到着してください。

※筆記試験のあいだ、退室することはできません。
・テストを受ける環境
たとえば東京の試験会場では、最大500人もの受験者と一緒にテストを受けます。すべての指示が、日本語ではなく英語でなされます。
試驗結果
試験結果は、公式の成績証明書として試験日から13日めに発行され、郵送で届きます。発行日から30日以内であれば、無料で5通まで、希望する提出機関に郵送してもらうことができます。6通め以上または試験日から1か月以上経ってからの郵送については、1通につき1,100円の発行手数料がかかります。
試験結果は、2年間有効です。
また、試験結果はオンラインでも確認することができます。

■よくあるQ&A
Qオンラインで申し込みたいのですが、希望の試験日が選べません。
申し込みの締め切り前でも、会場の定員に達した場合、申し込みが締め切られます。受験が決まったら、早めに申し込むことをおすすめします。

Q アカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールのどちらを受験すればいいのかわかりません。
一般的に、大学や大学院への留学を考えている人や英語圏での看護師や医師の登録申請をする場合は、アカデミック・モジュールの受験が必要です。また、学業以外の研修を考えている人やオーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請の場合には、ジェネラル・トレーニング・モジュールの受験が必要です。申し込み前に、出願先に確認しましょう。

Q身分証明書はパスポートでなければなりませんか?
筆記試験日まで有効期限内のパスポートでなければなりません。運転免許証その他では受験できないので、パスポートを持っていない場合は、IELTSの申し込み前に取得しましょう。

Qパスポートの発行が遅れそうです。受験確認書が発行される試験日の2週間前までに、パスポートのコピーが事務局に届いていないと、書類不備とみなされます。余裕をもってパスポート申請を行うようにしましょう。

Q申し込み後、試験日、会場の変更はできますか?会場に空席があるとき、締切日までに申し込めば1回に限り、無料で変更できます。2回め以降は手数料がかかります。

Qオンラインで申し込みましたが、受験票が届きません。
オンライン申し込みでの受験票は廃止されています。ホームページ、IELTSの「マイページ」に受験確認書がアップロードされますので、それを確認しましょう。郵送での申し込みの場合は、受験票が届きます。

Q本人審査とは何ですか?
パスポート(原本)提示、右手人差し指の指紋スキャン、顔写真撮影によって行われます。パスポートで本人確認をし、指紋や顔写真については入退室時とスピーキングの本人確認の際に使用されます。このときのデータは、試験結果が有効である2年間、事務局が保管します。

Qテスト結果がふるいませんでした。
IELTSは、何度でも受験することができます。満足のいくスコアを獲得できるまで、本書などを使って勉強を続け、再受験しましょう。

Qテスト結果を出願先に送ってもうにはどうすればいいですか?
オンライン登録をしている場合は、「マイページ」から申請することができます。オンライン登録をしていない場合は、「成績証明書追加発送依頼書」に必要事項を記入し(英語表記)、郵送等で申し込むことができます。

Qいつごろ受験すればいいですか?
出願先にIELTSのスコアを提出する期限を調べましょう。試験日から13日めに成績証明書が発行されますので、そこから逆算して試験日を割り出します。試験日の5週間前が申し込み締め切りであること、定員に達したら申し込みが締め切られること、そして当然のことながら一度で目標スコアに達するとは限らないことを考慮して、余裕をもって受験しましょう。

Q次のテストを受ける期間はどれくらい空ければいいですか?
もし最初のテストで目標スコアが取れなかった場合、次のテストで結果を出すには、個人差はありますが平均3カ月の学習期間が必要です。

ケビン・ダン (著)
出版社: ナツメ社 (2015/7/16)、出典:出版社HP