映画やドラマを使って英語を学ぼう! オススメの方法や題材は?

洋書と並んで英語学習者に多い目標が洋画を字幕なしで見たいということ。英語学習を続けていくなら、好きなことやモノを教材として使っていきたいところだ。ここでは、映画やドラマを使って英語を勉強したいという人にどんな教材を使って、どのように取り組むと良いのか、ニュージーランドに滞在している中野大河さんが教えてくれた。

洋画を英語で観るときに必要なこととは?

人にはそれぞれに合った勉強法というものがあります。例えば、読書が好きであれば、洋書を読めるようになることを目標に、簡単な英語の絵本からゆっくり始めていくと良いでしょう。読書と同様に映画やドラマが大好きという人は洋画を観て英語を学習するのも良いと思います。私の父が映画を好んでいたため、子供の頃から休日に家族で映画を見ていました。ですので、映画を見ることが英語の学習に繋がったらいいなと思ってきた一人です。

英語学習初心者の方に映画やドラマを使用した学習はオススメできませんが、英語学習中級者(TOEICで800点以上)にはぜひオススメしたいです。もし、初心者でも洋画を使って英語学習をしたいという人は、ディズニー作品をオススメします。

極端なことを言わせてもらうと、映画を日本語で見ることから始めても良いです。最初から英語で観て挫折するなら、まずは日本語版でストーリーを好きになってから、英語で見れば良いのです。「英語の学習をするのに日本語で見るのはちょっと…」という人には、予め物語のエピローグを読んでおくという方法をオススメします。

映画やドラマを使った英語学習を挫折してしまう原因は、途中でストーリーを追えなくなり、面白くなくなってしまって観るのを止めるというものです。いくら勉強になったとしても、楽しさよりも苦しさが勝る環境では、モチベーションを保ち続けることはできません。そのため、英語でも良いので導入部を確認した上で、映画やドラマを観るという方法が有効です。

とは言え、英語音声や英語字幕で洋画を観たいですよね。そして欲を言えば、英語の音声だけで観られるようになりたいですよね。多くの英語学習者が、英語のみで映画を観るためにはリスニング力が大切と思っています。もちろん間違いではありません。しかし、実は英語音声または字幕で観られるようになるにはリーディング力も必要です。

なぜならば、英語の字幕は話者のスピードに合わせて表示され、会話が終わると次に進んでいきます。言い換えれば、音声だけで理解できない部分があれば、瞬時に字幕を読んで理解していかなければいけません。これを可能にするには英語の速読と読解力が欠かせません。

そのため、英語の字幕で観られるようになりたいなら、リーディング学習を怠らないでください。何から手をつければいいかわからないという人は、『Graded Readers』という本のシリーズを読むか、TOEICのリーディングセクションを勉強すると良いかと思います。

上述しましたが、英語初級から中級者にオススメしたいのがディズニー作品です。ディズニー作品は、メッセージが非常にシンプルです。例えば、数年前にヒットした『アナと雪の女王』であれば「姉妹愛」がテーマですよね。

このようにディズニー映画は、シンプルで大切な教訓を子供達(もちろん大人にも)に伝えられるように構成されています。そして、ディズニー映画が理解しやすいのは音声が理解できなくても、映像で大方のストーリーの進行がわかるように作られているからです。子供から大人まで楽しめるように作られているため、映画の中で使われる英語も比較的に簡単な方です。

次に中級者層にオススメしたいのが、本を原作とする作品です。例えば、ハリーポッターなどが当てはまります。理由は、作品を映画と原作で二度楽しめるため、英語学習の時間を多く確保できるからです。映画と本はどちらからでもいいのですが、個人的には映画を観てから本を読む方法をオススメします。一般的に映画よりも元となっている本の方が詳しく書かれています。ですので、映画を通してストーリーを観た後に原作を読むと、映画で割愛されていた真相を知ることができ、二度美味しい思いをすることができます。

そして、英語上級者には、好きな作品を好きなだけ観ることをオススメします。上級者の域に達すれば、基本的にどんなジャンルの映画でも観ることができるでしょう。英語学習を続けた人だけの特権が、「好きな作品を原作の言語で楽しめる」ということです。

「好きこそものの上手なれ」という言葉がある通り、自分が好きなことというのはモチベーションを維持できます。継続することができれば、英語力は着実についてきます。英語力がつけば、世界中の人とコミュニケーションが取れるようになり、確実に人生におけるチャンスが多くなります。まずは、洋画を見るための英語力を身につけることから始めましょう。