英文法を身につけることは必須
ここでは、単語と並んで、基礎英語に欠かすことのできない英文法について説明していきます。中学・高校で文法を学んだとは思いますが、難解なために英語が嫌いとなる原因であり、苦手に感じている人が多いように感じます。それゆえ、大人になってから英語を再び学習をする中で文法を敬遠しがちになることが多いです。
もし、定形フレーズだけで英会話を乗り切るのを目指しているのなら、文法の学習は不要かもしれません。しかし、中級者以上のレベルを目指す人にとっては、文法を理解することは必須です。文法を理解すれば、英文の見え方が変わってくることでしょう。それでは、文法が苦手な人やわからない人が、どのように学習をすれば良いか解説していきます。
学習スタイルには様々な方法がありますが、市販の文法書を使った方法が王道でしょう。そこで、自分に合った書籍の選び方を考える必要があります。選ぶときに最初に行って欲しいのが、現状の文法力のチェックです。中学英語を学び直す必要があると感じたなら、素直に中学英語の振り返り教材を使うべきです。背伸びしてTOEIC®L&Rテスト用の書籍を使ってしまいうと、解説を読んでいてわからないことだらけになってしまいます。
ですから、まずは初めて英語を学ぶ中学生を対象とした書籍がオススメです。書籍を購入するときに、他者や英語学習サイトでの評価が高いモノを選びがちですが、必ずしも推奨されている本が自分に合うとは限りません。一度は書店に足を運び、書籍の中身をチェックして相性を確かめてください。相性以外で確認するポイントは、「わかりやすい解説」と「演習問題があるか」です。「わかりやすい解説」は、文法を理解するために必須ですし、「演習問題があるか」は理解したことの習熟度を確認するために必要です。自身と書籍との相性と2つのポイントを抑えて、自分に合った文法書を選び、学習をスタートしてください。
高校レベルの書籍は実用性も選ぶポイントにする
中学レベルは大丈夫だけれど、高校レベルになると自信がないという人の書籍にの選び方に触れていきます。TOEIC®の前段階の学習なのであって、大学受験対策に使うような分厚い文法書は必要ありません。ですが、ビジネスで英語を書く・話すといった力が必要ならば、文法を学んだ上で使えるようにならないといけません。実際に使えるようになるということを視野に入れると、必然的に文法書の実用度も重要視することになります。
そこでオススメするのが、『キク英文法』のような重要文法項目を中心に扱っているタイプの文法書です。あくまでも、中学英語までの基礎単元を身につけた上で使用することが前提条件です。掲載されている重要表現を自分のものにできれば英語力は格段にアップします。
また、参考書を購入するときにCDが付いているか確認していください。CDの音源を使用して掲載されている英文を聞き取るトレーニングをするからです。参考書の使い方は各単元の文法を理解した後、理解した単元を使って英作文を繰り返します。文が読めて、聞き取れて、自分でも書けたり、話せたりすると4技能をバランスよく伸ばせるからです。
文法書は、文法の基本を学ぶときに必要なものですが、覚えた後も文章を読んでいく中でわからない文法に出会ったとき復習するときにも使います。基本を理解したからと言って、本棚にしまってしまうのではなく、文章を読み進めていく中で適宜使用することが大切です。「文章を読む→復習する」の繰り返しで次第に文法が身についていきます。
ですから、何も文法書は一度きりしか使わないのではありません。少し大げさに言えば、英語学習を続けている以上、必要不可欠な相棒のような存在です。プライベートでパートナーを慎重に選ぶのと同じように、英語学習においても相棒をしっかりと選ぶことが大切です。なんとなく選んだ一冊ではなく、試行錯誤して自分に合った一冊であれば、常に助けとなってくれるでしょう。
1987年生まれ、愛知県出身。留学はおろか旅行ですら海外渡航歴のない英語学習者。大学で英米文学を専攻したが、学生時代は特に英語が得意というわけではなかった。一時は英語が嫌いになるが、社会人になってから本腰を入れて英語学習を始め、6年間でTOEIC®910点や英検1級を取得。紆余曲折を経て蓄積した自身の経験に基づいた勉強法をブログやSNSにて公開中。