本番を意識し始める2週間前
ここでは本番に向けてのコンディショニングの話をします。本番2週間前までは日々の学習をしっかりやって基礎力をつけ、テストの半月前にあたる2週間を過ぎてからは徐々に本番を意識し始めます。そのためにまずは学習の強度を上げることをしましょう。
具体的に言えば、試験本番では2時間英語に触れなければならないので、14日前からは1日に2時間の英語学習をして欲しいということです。これまでは15分単位のスキマ時間を使ってうまく学習を進めてきましたが、本番ではリスニングで45分間、リーディングで75分間も集中することが求められます。つまり、本番を意識するがゆえに、一定時間集中して学習するスタイルに転換する必要があるのです。
そのために、週末にはフルサイズの模試を2時間集中して解くのが望ましいでしょう。よく、本番で集中力が持たないという人がいますが、概してそういう人は日頃から集中して一定量の英語に触れていないことが多いです。
それでは、本番でも集中力が持たないのは無理もありません。本番さながらに模試を解くことによって、「集中力が切れやすいパート」や「時間がかかってしまうパート」など自分なりの傾向が見えてきます。本番まで2週間前に1度模試を解くことにより、試験の7〜14日前の1週間は、自身の弱点を克服する為の戦略を立てることができるのです。
そして、本番1週間前には前の週の弱点を克服できているかを確認することと、本番への試金石という意味合いで違う模試のフルセットを2時間で解くことをオススメします。さらに試験当日に実力を最大限に発揮するために体調面でのコンディショニングにも留意しましょう。
時に犠牲を払い、短期勝負の覚悟を持つ
結果を得ようと思えば、時に何かを犠牲にしなければなりません。この記事を見ているあなたは、何かの最終目標を持ってTOEIC® L&Rテストの受験をし、まずは通過点として600点を取得するために学習していることでしょう。
特に社会人で日々が多忙な人や家庭の都合で満足に勉強ができない人など勉強に充てられる時間が限られている人もいることでしょう。そのような人は「今日も十分な勉強が出来なかった」と焦りを感じ、いつしか勉強すること自体を諦めてしまうかもしれません。確かにやむを得ない事情があるかもしれませんが、何かを成し遂げようとした時には何かを捨てなければならないことは人生においてよくあることです。
もし、大事な何かがあって思うように勉強できないなら、それとTOEIC®でスコアを取ることの費用対効果を比較してはどうでしょう。比較した結果、TOEIC®の勉強をすると決めたのなら、真剣に打ち込むこと。それも3ヶ月くらいの短期間で600点を取ってしまうのです。漫然と勉強し続けるよりも、覚悟を決めて短期集中して勉強した方が必然的に結果も出やすくなります。
そして一定期間、頑張り抜いたことは後の自信にもつながります。今、迷いを抱きながら勉強している人は、少し冷静になって本当に自分がどうしたいのか客観的に考えてください。正しい努力をすれば、あとは気持ち次第で結果は必ずついてくるものです。
試験前夜から当日の過ごし方
いよいよ明日は本番という状況を想像してみてください。もしかしたら、ドキドキしてなかなか眠りに就けないかもしれません。ですが、集中力が要求されるTOEIC® L&Rテストにおいて、睡眠不足で臨んでしまうと良いパフォーマンスを発揮できないことでしょう。
そうならないために、前夜に関しては、起床時間から逆算して8時間ほどの十分な睡眠を取りたいところ。前夜の過ごし方で体調を崩しては、これまでの頑張りも無になってしまい、元も子もありません。また、入眠の際になかなか寝付けない場合、焦っても無意味なのです。そういう場合、試験で良いスコアが取れるというポジティブなイメージを持って床に就くことをオススメします。
そして、十分な睡眠ととって試験当日の朝がやってきました。試験だからといって特別なことをするわけではなく、あくまで自然体で過ごすべきです。
いよいよ会場に向かうわけですが、ぜひとも受付開始前には到着するように心掛けて欲しいです。そうすれば、不測の事態で到着が遅れても余裕があります。到着がギリギリだと無駄な焦りが生じてコンディションに影響を与えてしまいます。ここまでストイックに頑張ってきても、当日の気のゆるみから全てが水の泡になってしまっては泣くに泣けません。試験が終わる瞬間まで心に余裕を持たせるのです。
そして、余裕を持って受付開始時刻に受付を済ませ、集合時間の12時30分までの45分間は自作ノートを見返すなどして「ここまで頑張ったんだからきっと大丈夫!」と自分を奮い立たせると同時に立てた戦略を本番で実行するイメージをするのです。
あとは13時を迎えるだけ。試験開始と共に今までやったことを忠実に再現してください。それができれば自ずと600点は見えてきます。
1987年生まれ、愛知県出身。留学はおろか旅行ですら海外渡航歴のない英語学習者。大学で英米文学を専攻したが、学生時代は特に英語が得意というわけではなかった。一時は英語が嫌いになるが、社会人になってから本腰を入れて英語学習を始め、6年間でTOEIC®910点や英検1級を取得。紆余曲折を経て蓄積した自身の経験に基づいた勉強法をブログやSNSにて公開中。