「カジュアル系」英語のトリセツ

 


 

ネイティブのカジュアル発言 – これをいつ誰に?

最近、SNSやチャットを通じて海外の人と英語で交流するということが増えてきました。これらのコミュニケーションを円滑にするために使える、今どきの英会話のフレーズが収録されています。

そのため、ネイティブスピーカーが使うカジュアルな英語の表現を学ぶのにおすすめの本です。実際の場面を想定しているため、すぐに使える英語力が身に付くでしょう。

また、タイトルにはカジュアルとありますが、ビジネスでも使えるフレーズも多数扱われており、公私両面で役に立つ表現が学べる本となっています。

はじめに

本書で取り上げているのはカジュアルな英語の表現ですが、それは必ずしも失礼な言葉遣いやスラングを指すわけではありません。カジュアルな英語は、友人や家族、職場の同僚の間などで日常的に使われています。会話はもちろん、映画、音楽、ポッドキャスト、ゲームなどでも耳にし、Twitter や Facebook といったソーシャルメディア、メール、ちょっとした伝言メモなどでも目にします。つまり、世界中の人々とコミュニケーションを取る上で、極めて重要な英語なのです。

英語を母語とする僕は、来日してすぐ、この国で生活するためには、きちんとした日本語だけでなく、カジュアルな日本語を学ぶことも重要だと気づきました。そして実際に学び始めると、生活がどんどん充実していくのを感じました。まず、周囲の日本人と日常的な会話を交わすのがとても楽になりました。そして日本のテレビ番組を見始め、カジュアルな日本語をベースにした「お笑い」を(すべては理解できなくても)楽しむようになりました。また、カジュアルな日本語を使って話すと、僕が日本の文化に関心を持っているのだということが、相手の日本人にも強く伝わるように感じました。こういったことはきっと、カジュアルな英語にも置き換えることができるはずです。

僕自身、まだまだカジュアルな日本語を学んでいる最中で、難しいなと感じることもしょっちゅうです。問題の1つは、カジュアルな日本語表現を学べる本が少ないことです。そこで僕は、周りの人たちとの会話から学ぶようにしています。誰かと話しているときに知らない日本語を耳にしたら、そのうち使ってみようとそれを書き留めます。でも、聞き取りや書き取りの段階で間違っていると、意味を調べようにも辞書で探すことさえできません。また、表現の意味をニュアンスまでちゃんと理解しないで使うと、会話が通じなくなることもあります。そんなとき、カジュアルな日本語表現が例と一緒にたくさん載っている本があれば、すごく役に立つのにな、と思います。

皆さんも、カジュアルな英語を学ぶのに似たような思いをされているのではないでしょうか。ネイティブスピーカーと会話をしながら表現を拾うのは簡単なことではありません。学習を始めるのに、どこから手を付ければいいのかというのも難しい問題です。カジュアルな会話ならではの文法はかなり厄介ですし、探している表現が運よく辞書に載っていたとしても、そこに書かれていることを読むだけで正しく使えるとは限りません。このように、カジュアルな英語の学習にはいくつもハードルがありますが、本書が皆さんのお役に立てばと思います。本書では、各表現について、「いつ」「どこで」使うことができるのかがわかるように解説することを心掛けました。その表現を使った会話例を見れば、どのような文法にのっとって使われているかも確認できます。皆さんが本書の中で、日常会話、映画、ソーシャルメディア等で出会う表現をどんどん見つけて、それらを使いこなせるようになることを願っています。
ルーク・タニクリフ

ルーク タニクリフ (著)
出版社: アルク (2017/8/7)、出典:出版社HP

目次

CONTENTS
はじめに
もくじ
本書の使い方
「カジュアル系」英語 のFAQ
CHAPTER 1
友だちへのメッセージ
A TREASURY OF EVERYDAY ENGLISH
001 | TEXT 『パーティーの誘い』
002 | TEXT『新しいヒゲ、いいね』
003 | TEXT『新しい仕事』
004 | TEXT『豪邸での留守番』
005 | TEXT『約束を延期』
006 | TEXT『車を買っちゃった』
007 | TEXT『株がうまくいかない』
008 | TEXT 『返信が遅くなってごめん』
009 | TEXT『転職しようかな』
COLUMN1… 「『~っぽい』を英語で言うと…」

CHAPTER 2
友だちとの会話
010 | TEXT 『久しぶり』
011 | TEXT 『用事があるんだ』
012 | TEXT 『映画の誘い』
013 | TEXT 『試験、超ムズかった』
014 | TEXT 『試験は楽勝』
015 | TEXT 『ちょっと待ってて』
016 | TEXT 『一緒に行くよ』
017 | TEXT 『嫌なやつ』
018 | TEXT 『会おうよ』
019 | CHAT 『おーい・・・いるのか?』
020 | TEXT 『まずいよ』
021 | TEXT 『ハワイに行きたかったな』
022 | TEXT 『いったん保留』
023 | TEXT 『今何してる?』
024 | TEXT『大変だったね』

025 | TEXT『健康のありがたみ』
026 | TEXT『話なら聞くよ』
027 | TEXT 『怪しい交友関係』
COLUMN 2 ..「What’s up? とアメリカ英語」

CHAPTER 3
仲間内のおしゃべり
028 | SNS『誕生日おめでとう』
029 | CHAT『バレたな!』
030 | CHAT『ジェイクは変人』
031 | SNS『調子に乗るなよ』
032 | SNS『公開、男の隠れ家!』
033 | CHAT 『ガールズトーク』
034 | SNS『キマってる!』
035 | SNS『卒業おめでとう』
036 | CHAT『仲間割れ』
037 | CHAT『完全にオタクよ』
038 | SNS『新しい絶叫マシン』
039 | CHAT 『口ばっかり!』
040 | CHAT『やっと金曜日!』
COLUMN 3… 「スラングでも使われる amen」

CHAPTER 14
家族・パートナーとのやりとり
041 | MEMO 『今日中に食べてね』

042 | TEXT 『落ち着いてよ』
043 | TEXT『話せる?』
044 | TEXT 『電話して!』
045 | TEXT 『別れ話』
046 | TEXT 『集まりの準備』
047 | MEMO 『残念だったね』
048 | MEMO 『一人になりたいだけ』
049 | TEXT 『食べ過ぎないで』
050 | MEMO『先に寝てて』
COLUMN4…「結びの表現あれこれ」

CHAPTER 5オフィスでのコミュニケーション
051 | MEMO 『新入社員のサポート』

052 | EMAIL 『早退します』
053 | EMAIL 『結婚しました』
054 | MEMO 『会議のお知らせ』
055 | MEMO 『アイデア募集中!」
056 | EMAIL 『気まずい関係』
057 | MEMO 『すぐに戻る』
058 | EMAIL 『人材の確保』
059 | TEXT 『大丈夫?』
060 | MEMO 『反論』
061 | EMAIL 『おつかれさまでした』
062 | EMAIL 『ジェリーがクビに!』
063 | TEXT 『社内ゴシップ』
064 | CHAT『締め切りはいつ?』
COLUMN 5….「オフィスで使える! 言い訳の表現」

CHAPTER6投稿・コメント
065 | COMMENTS 『ゲームのデモ版を体験」
066 | SNS『かわいいペット写真」
067 | COMMENTS『最高!』
068 | COMMENTS『記事の感想』
069 | SNS『セレブの SNS』
070 | SNS『コスプレ写真』
071 | SNS『ディスったな』
072 | COMMENTS 『鋭い意見』
073 | SNS 『新作メニュー』
074 | SNS『自撮り写真』
075 | COMMENTS 『この曲イイね』
076 | COMMENTS『爆笑動画』
077 | COMMENTS『本物の傑作!』
078 | COMMENTS 『いい加減にしろ』

079 | COMMENTS 『嫌な政治家」
080 | SNS『思い出の写真』
COLUMN6….「意外に使える?! ののしり言葉の “damn”」

CHAPTER 7レビュー
081 | REVIEW 『東京のおしゃれなバー』
082 | REVIEW 『ひどいレストラン』
083 | REVIEW『ゲームをレビュー』
084 | REVIEW 『大好きなケーキ店』
085 | REVIEW 『本場のイタリアン』
086 | REVIEW 『つまらない映画』
087 | REVIEW 『イチ押しの店」
088 | REVIEW 『最低記録を更新』
089 | REVIEW『雰囲気は最高』
COLUMN 7…「普段使いの褒める英語」

CHAPTER8チャットルームにて
090 | CHAT 『物足りない』
091 | CHAT 『行け、ジャイアンツ!』
092 | CHAT 『焦ることないよ』
093 | CHAT『ゲームの決着』
094 | CHAT『哀悼のメッセージ』
095 | CHAT『考えが甘いよ』
096 | CHAT 『そっちこそ!』
097 | CHAT 『恋愛相談』
098 | CHAT 「「ジョーズ2」はどう?」
099 | CHAT 『まだ行けるよ』
100 | CHAT 『6時間ぶっ通し』
COLUMN 8. 「カジュアル過ぎる?今どきの R.I.P.」
APPENDIX/巻末付録
略語リスト
「カジュアル系」英語 PHRASE INDEX

ルーク タニクリフ (著)
出版社: アルク (2017/8/7)、出典:出版社HP

 

本書について

インターネットや携帯端末の急速な普及によって、個人が世界に情報を発信したり、人々が気軽に連絡を取り合ったりすることがますます盛んになっています。その中で、メールやチャットといった文字を介する、新しいコミュニケーションは、「会話」の重要な一部になりつつあります。
本書は、そんな今どきの日常会話に必要な英語、「カジュアル系」英語の入門書です。

「カジュアル系」英語とは?
「カジュアル系」 英語は、ネイティブスピーカーがごく日常的に使っている英語です。日常会話の定番表現に加えて、文字による会話に欠かせないよりカジュアルな表現までカバーしています。

カジュアルゆえの難しさ
「カジュアルな英語には、学習しづらくて手ごわい英語という一面もあります。くだけた文体は、文法のルールからしばしば逸脱します。なじみのないフレーズが定番の表現として頻出します。知っているつもりの表現が、意外な意味で使われていることもあるでしょう。さらにSNSやチャットでは、学校で習わないスラングや略語が飛び交っています。

100片の「会話」でカジュアルな英語に親しむ
本書には、携帯メール、オンラインチャット、SNS 他、文字による会話のリアルなサンプルが100片収録されています。ネイティブスピーカーたちのなにげないやりとりをのぞきながら、日常会話の定番,新定番フレーズと文脈の中で自然に出会えるよう設計されています。さらに、著者による解説が、フレーズの理解と英語の知識を深めてくれるでしょう。

【会話サンプル】
1 ユニット番号
各ユニットの番号です。001から100 まであります。
2タイプ
英文のタイプを表します。
TEXT:携帯電話のメール。一方向のメッセージ (A⇒B) と双方向のやりとり (A⇔B) がある。
CHAT:オンラインチャット。
SNS:交流サイトの個人ページのイメージ。
MEMO:個人間の気軽なメッセージと社内回覧物(お知らせ)がある。
MAIL:パソコンのメール。TEXT と 違いは、会話 (=TEXT) と手紙 (= IAIL) の違いに近い。
COMMENTS:投稿サイトやブログなどに付随する「コメント欄」のイメージ。
REVIEW:レビュー。カジュアルな一口レビューから批評記事まである。
3タイトル
英文のタイトルです。
4英文
ネイティブの日常のやりとりを「のぞき見」するような、会話やメッセージのリアルなサンプルです。
5訳
英文の訳です。サンプルによっては、英文の理解を助ける語注が付いています。

【フレーズ解説】
6ルークの[KEYフレーズ解説] 左ページの会話に含まれているKEYフレーズの解説です。意味、細かなニュアンス、背景知識、応用例、関連表現等、フレーズの理解を深めてくれるさまざまな情報が掲載されています。
!「要注意マーク」:このマークが付いたフレーズを不用意に使うと、誤解を招いたり、思わぬもめごとに巻き込まれたりするおそれがあります。
コラム P000「関連コラム」:関連コラムの掲載ページを示しています。
【コラム】
各 CHAPTER(章)の終わりには、章内で紹介した表現、またはテーマに関連するコラム(読み物)があります。

【巻末付録】
略語リスト
携帯メールなど、カジュアルでスピー ドが要求されるコミュニケーションに 欠かせない、頭字語 (アクロニム)を 中心にした略語のリストです。本編に掲載されているものの他にもポピュラーなものを、例文と一緒に紹介しています。

●「カジュアル系」英語
PHRASE INDEX 本編の右ページで、見出し語として取り上げられているフレーズと、解説中で紹介されている主な関連表現の素引です。
※本書を学習中に、意味がわから ない、かつ右ページにも取り上げられていない表現に出会ったら、 この索引で引いてみてください。他のページで紹介されている可能性があります。

本編に進む、その前に! ルークに聞くルークが答える
「カジュアル系」英語のFAQ
「学校で習ったルールと違う!」「見慣れない形をしている!」・・・など、
英語学習者を戸惑わせることも多い「カジュアル系」英語。 本書でその世界に触れていただく前に、学習者が抱きがちな疑問を、
著者ルーク・タニクリフにぶつけてみました。

Q.1) 文に主語がない!
――ネイティブスピーカーが日常で使う英語では、文の主語が省略されていることがよくあるようです。ネイティブはどういう場合に主語を省略するのですか?
命令文など一部の特殊なものを除き、英語の文には主語が必要ですが、カジュアルな英語では、主語が省略されることがありま す。例えば、自分自身について述べるときの主語 “T、物について述べるときの主語 “that”、相手に質問をするときの主語 “you” などは省略されがちです。
「カジュアルな英語では主語を省略すべきである」というルールがあるわけではなく、それは話し手・書き手が決めることです。ネイティブが文の主語を省略するのは大抵、「その方が速くて簡単だから」という理由からです。ただし、フォーマルな英語を使うべき場面では、主語を省略すべきではありません。

一主語を省略したせいで、混乱や誤解が生じることはないのですか?
厄介ですが、確かにあります。説明が不十分だ。
説明が不十分だったり、その文を理解するのに必要な主語が抜けていたりすると、ネイティプ同士のコミュニケーションでも混乱は起きます。ですから、主語を省略するなら、省略後の文が相手にきちんと理解される状況でというのが大前提です。

Q.2) 疑問文が見慣れない形で始まる!
一文頭のbe 動詞(または助動詞)がなかったり、いきなり動詞から始まったりしている疑問文を見かけます。どういう場合にそのようになるのですか?
Are you ~ ?やDo you ~?のような疑問文では、文頭のbe動詞や、Do などの助動詞の省略がよく起きます。さらに、1でも述べた通り、疑問文ではそれが誰に対する質問なのかが明らかな場合、 主語のyou が省略されがちです。例えば、Do you want to come?(一緒 に来る?)は、親しい間柄では、You want to come? (文頭の Do を省略) や Want to come? (文頭のDOと主語 you を省略)の形で使われること も少なくありません。メールなど文字の会話では文末にクエスチョンマー クを付けたり、口頭の会話では文末のイントネーションを上げたりすることで、相手にもそれが質問だということはちゃんと伝わります。What, Where, who, why, which, howなどの疑問詞は、基本的に省略すべき情報ではありません。

Q3) 文頭、略語は大文字ではないの?
文の最初の単語は必ず大文字で始める」「略語は大文字で書く」と言いましたが、文を小文字で始めたり、省略語を小さくてもいいのでしょうか?
皆さんが学校で習ったように、英語の文は常に大文字で始めるのがルールです。頭字語(「アクロニム」とも)のような略語も、多くの場合、全体を大文字にするのが正しい形です。ただし、例外もありま す。iOS、iPhone、laser などは、それが正しい表記です。「レーザー光線」 でおなじみの laser も実は、light amplification by stimulated emission of radiation を略した頭字語なのです。ネイティブが友人らに送るメッセー ジで、ルールを無視することは極めて普通のことです。一般的に言って、ikr (I know, right?)、btw (between)、idk (I don’t know) のようなカジュアルな頭字語は小文字で書かれます。

一大文字/小文字の使い分けに縛られていない英文は、ネイティブにとってどういう印象ですか?
「堅苦しくなくて親しみがわく」と感じる人がいる一方で、手抜きだとかちょっと失礼だと感じる人がいることも事実です。個人の好みの問題ですね。あなたがメッセージを送るときにどうすべきかは、 自分と同年代の人たちはどうしているのか、または、あなたがメッセージを送る相手はどうしているのかを観察して決めるのがいいと思います。他のみんながこういったカジュアルな文でやりとりしている中、一人だけ文法的に正しくて完ぺきな文章を送ったら、非常に形式張った感じがして浮いてしまうかもしれませんし、ちょっと堅苦しい人だなと思われる可能性もあります。

Q.4) 句読点がない!
一特に携帯メールに多いようですが、コンマやピリオドをほとんど使っていない文章を見かけます。これも、「その方が速くて簡単だから」 という理由からですか?
まさにその通りです。句読点を省くことに。それ以外の意図はありません。携帯電話でメッセージを、送るときは特に、急いで用件のみ伝えたい場合も多いのではないでしょうか。
句読点を無貸せば手間も省けるし、素早くメッセージを作成できます。これも、本来のルールからは逸脱した英語なのでカジュアルな印象を与えます。

Q.5) スペルが違う!
・インターネット上で、Ggggggggreat! (Great!)、Yeeeaahhhhhhi (Yeah!) のように、同じ文字が繰り返されているの見かけますが、あれは何ですか?
文字を繰り返すことの目的は「強調」です。繰り返される文字に「母音だけ」とか「子音だけ」といったルールは特にありません。 その言葉を実際に口にするときのことを想像することが重要です。例えば、yeah を感情を込めて言う場合、最初の「ye」と息が交じる最後の「h」辺りが最も強調されがちなので、それらの文字が繰り返される可能性が高 いと言えるでしょう。

まとめ
強調のために単語のスペルが変えられることがある!
文の主語は省略されることがある!
疑問文では、冒頭の be動詞、Do などの助動詞、主語 you が省略されることがある!
大文字にすべき文字にも小文字が使われることがある!
句読点が省略されることがある!

以上は、ネイティブが日常で使っている「生きた英語」の一端です。本書のコンテンツにも、これらの特徴が頻繁に登場します。 それでは、本編をお楽しみください。

ルーク タニクリフ (著)
出版社: アルク (2017/8/7)、出典:出版社HP