冠詞については日本人が学ぶ上で、概念そのものがない中で難しい側面があります。ここでは冠詞についてのおすすめテキストを紹介します。ベーシックな書いて覚えるもののあれば、漫画として覚えるテキスト、また辞書的な役割、学術的にみた冠詞など、自身の用途によって是非手にとってみてください。
aとtheの底力 — 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界
本書はネイティブスピーカーが冠詞をどのように考え、使っているかというものを念頭に、3つのキーワード、すなわち『モノ、カタチ、リンカク』を意識して単なる暗記による試験問題のために覚えるだけ以上の理解を助けます。説明は長い箇所もありますが、一度頭に入れておくと後々も役に立つ冠詞のテキストとなります。
ネイティブはこう使う! マンガでわかる冠詞
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冠詞の概念がない日本人にとって、英語の品詞の中で最もハードルが高いとされる「冠詞」。ネイティブでさえ冠詞をめぐって頭を悩ませることがあり、意見の一致をみないことさえあるといいます。それほど難しいのに、冠詞の選択を誤ることで文章の意味が変わり、発言の真意を損ねることも多々あります。このような冠詞を身につけるためには、基本的なルールを理解し、あとは感覚的に身につけていくことが大切です。
本書は、「不定冠詞」「定冠詞」「無冠詞」それぞれの使い分けルールと「限定詞」のルールを扱う構成となっています。絵を豊富に使うことで、冠詞の用法を直感的にイメージすることができることに加え、各レッスンの冒頭にあるマンガによって、具体的な会話の場面を理解・イメージすることができ、日常会話にも結び付く1冊です。
ネイティブが教える ほんとうの英語の冠詞の使い方
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英語の学習で頭を悩ませることの多い「冠詞」。aやtheのように冠詞の使い分けが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。それは、日本語には冠詞がないため、英語のネイティブではない多くの日本人にとって英語のニュアンスがわからないからです。しかし、裏を返せば、そのニュアンスを覚えてしまえば、冠詞の使い分けはそれほど難しくはないのです。筆者は、「冠詞を身につける」とは「冠詞の使い方に慣れる」ということであるといいます。本書はクイズ形式を中心に進み、読み進めていくうちに自然と「冠詞の使い方に慣れ」、「冠詞を身につける」ことのできる1冊となっています。
例解現代英語冠詞事典
本書は、英語の冠詞の用い方、またその用法の背後にある原理について、できる限り包括的にまとめた1冊です。本書は、豊富な一次資料に基づいて、名詞が冠詞付きで用いられる場合と無冠詞で用いられる場合とを対比することにより、両者の相違を明らかにしようとしたこと、これまで個別に列挙されてきた冠詞の用法をできるだけ統一的に説明するための原理を明らかにしたことが特徴としてあげられます。
また、本書には、他の書籍を圧倒するほどの例文が掲載されています。例文に多く触れることで、説明文では理解しきれない冠詞の用法について、正確かつ十分に理解することができるのも、本書の大きな特徴といえます。
英文ライティング「冠詞」自由自在
本書は、初学者をはじめ、ビジネスマン、研究者、英語教師など、英語に携わる広く一般の人に向けた英語の冠詞の意味と使い方についての解説書です。基礎編と応用編とに分かれており、基礎編では、不定冠詞、定冠詞、無冠詞の基本的な意味と使い方について説明し、応用編では、冠詞の基本的な用法ではない例外的な用法や高度な冠詞の用法を取り上げています。
本書の特徴は、次の3点です。(1)文の中で冠詞が果たす役割と、冠詞が使用されている場面の視点を入れて冠詞を解説した。(2)従来、十分に説明されていない不定冠詞のいくつかの意味について明らかにした。また、「任意」という意味がどこから生じ、どのように用いるのかについて明確にした。(3)名詞がさす事物について、実在する(あるいは実在した)事物か、あるいは単に頭の中で描いた事物であるかを明確に区別し、冠詞の意味を考えた。
例文詳解 技術英語の冠詞活用入門
本書は、科学技術分野の英文を書く際の冠詞の用法について解説するものです。本書はまず冠詞の用法について4つの規則をまとめています。この4つの規則を理解することで、科学技術関係の英文の冠詞の7~8割は正しく使えるようになると筆者はいいます。第1章ではこの4つの規則とその使い方について解説し、第2章では規則から外れた用法と特殊な用法を取り上げています。第3章は冠詞の周辺問題に触れ、最後には簡単な練習問題も付されており、冠詞の用法の理解を確認できます。また、科学技術分野で用いる名詞には可算名詞と不可算名詞の両面を持つものもあるため、名詞をグループ化し、理解しやすくなっています。
本書は、筆者の「英語の冠詞の使い方」に関係する全エッセイを集めたものです。筆者の「「英語の’the’の使い方」に関する一つの提案」というエッセイが、本書のテーマに対する筆者の結論であるとして、本書冒頭で紹介します。そして、東京歯科大学教養系語学研究室准教授である筆者の、大学での英語教育の経験をもとに、英語の冠詞の使い方について説明がされています。歯科医学英語で用いられる単語やその用例について端的にまとめられており、歯学を学ぶ方には特に参考になる1冊となっています。また、医学用語を基本に紹介されていますが、英語一般に通じる点も多く書かれているため、英語に携わる方にとって広く参考になる1冊といえます。