5thは4thと何が変わったのか?最新のEnglish Grammar in Useを分析!

7年ぶりに新登場した『English Grammar in Use』のIntermediate(中級版)の特徴とは?

Cambridge University Press(ケンブリッジ大学出版)から販売されている『English Grammar in Use(イングリッシュ・グラマーインユース)』を含む「Grammar in Useシリーズ」には、様々な種類があり、購入するときに迷ってしまいがちです。シリーズを大きく分けると、Essential(初級)とIntermediate(中級)、Advanced(上級)となります。ここで紹介するのは、2019年1月31日に7年ぶりに改訂版が発売された『English Grammar in Use』のIntermediate(中級版)です。実はそれぞれの書籍カバーの色でカテゴリーを別けており、赤がEssential(初級)、青がIntermediate(中級)、緑がAdvanced(上級)といった具合です。各レベルのタイトルは以下の通りです。

初級レベル:Essential Grammar in Use
中級レベル:English Grammar in Use 5th edition
上級レベル:Advanced Grammar in Use

しかし、タイトルに「Intermediate」が入っていないので、「Essential」と「Advanced」と異なり、対象レベルがわかりづらいです。他の2つと同様にタイトルを『Intermediate English Grammar in Use』であれば分かりやすいのですが、何かしら出版社に意図があるのでしょう。たまに、初めて書籍を見た人が『English Grammar in Use』をシリーズ物だとわからず、1冊で全てカバーできると思っています(中級版の表紙に小さく「A Self Study Reference and Practice Book “Intermediate” Learners Book」と書かれています)。

さて、本題に移りましょう。1月31日に7年ぶりに「English Grammar in Use」のIntermediateの5th edition(5版)が発売されました。実際に、編集部員も学習教材として使用した経験がありますが、4th edition(4版)と5th edition(5版)では、どのような点が変わったのか違いを見てみたいと思います。

何が・どう変わったのか?

1. 表紙がネイビーから水色に変化

表紙がこれまでの濃い青色から水色に近い色に変わりました。まだ発売されていませんが、Essential(初級)とAdvanced(上級)も同じように変化するのではないかと考えられます。同じようで違う見た目なので、「新しいのが出たのかな」と思うでしょう。

2. 種類について

今のところ、『English Grammar in Use 5th』には、以下の3タイプが存在します。

【1】『English Grammar in Use 5th edition Book with answers and interactive ebook Japan Special edition』
日本限定バージョンで学習手帳が付属しています(中身は英語版と同じ)。また、答えとe-learningが付いており、オンラインまたは電子書籍として全ての内容をダウンロードできます。音源も付属しているので、リスニングトレーニングも可能です。

【2】『English Grammar in Use 5th edition Book with answers』
上記の【1】と同じく、日本限定バージョンで学習手帳が付属しています。違いはebookの有無で、答えのみが付いているタイプとなります。完全に文法のみに絞ったセルフスタディー型のタイプです。

【3】『Grammar in Use Student’s Book without Answers』
「without answers」の通り、解答が付いていません。内容は同じですが、学校で教材として使うのを想定しているタイプです。

実は、4thまではCD付きの発売後にeBook付きが出されていたのですが、5thではeBook付きが最初から発売されています。世界的にオンライン学習が進む中で、CDの音源よりもオンラインでの学習に切り替えたのでしょう。ですので、今後もCD付きは販売しないという可能性があります。

3. 内容・コンテンツはどうなったか?

最も気になる内容についてですが、4thと5 thでほとんど変化はありません。目次と索引を比較しても、両者とも全く同じでした。ですが、例文などで若干の変更があります。挿絵の変更や文章の背景色が若干淡くなっているなど、視認性が向上しているように思えます。文字のフォントも多少変わり、やや細くなっています。

文法書籍なので、改訂後の変化が大きくはないと予想していましたが、大方の予想通り、内容に関しての変更点は、ほぼありませんでした。4thを所持している場合は、今後も使用していっても良いと思います。もし、これから購入を検討している場合は、5th限定のe-bookコンテンツが配信される可能性があります。それ考慮すると、これから買うという人は5thを選んだ方が良いでしょう。

いずれにしても、今まで大学受験の範囲の文法書を使った人が思い切って、英語のみで書かれた文法書を使い始めるのであれば、『English Grammar in Use』のIntermediate(中級)の評価が高く、使いやすいのではと思います。

Raymond Murphy(著)
出版社: Cambridge University Press; 5版(2019/1/31)、出典:amazon.co.jp
Raymond Murphy(著)
出版社: Cambridge University Press; 5版(2019/1/31)、出典:amazon.co.jp